登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問62
問題文
呼吸器系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 喉頭から肺へ向かう気道が、左右の肺へ分岐するまでの部分を気管という。
b かぜやアレルギーのときに大量に分泌される鼻汁には、リゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
c 肺自体には肺を動かす筋組織があり、それらが弛緩・収縮することによって呼吸運動が行われている。
d 肺では、肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、二酸化炭素が血液中の赤血球に回収される。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
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呼吸器系の構造とガス交換【登録販売者解説】
正解の理由
気管は肺へ分かれる前の通り道、鼻汁は防御に役立ち、肺の動きとガス交換の向きに注意します。
1は、a・bが正しく、c・dが誤りという組合せです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の呼吸器系の項目です。気管・鼻汁・肺の呼吸運動・肺胞でのガス交換の説明が判断のポイントになります。
解法ステップ
- 「左右の肺へ分岐するまで」を確認します。気管支ではなく、気管を指す説明です。
- 鼻汁に含まれるリゾチームが、気道の防御機構になるかを確認します。
- 「肺自体に筋組織がある」という部分に注目します。呼吸運動を起こす筋肉の場所がポイントです。
- 肺胞でのガス交換について、酸素と二酸化炭素の移動方向を確かめます。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの確認
- a 正しいです。 喉頭(こうとう)から続く気道が左右の肺へ分かれるまでの部分が気管です。肺の中で枝分かれする部分は気管支(きかんし)です。
- b 正しいです。 鼻汁(びじゅう)にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなります。かぜやアレルギーのときなどには、防御反応として鼻汁が大量に分泌されることがあります。
- c 誤りです。 ×「肺自体には肺を動かす筋組織があり」→ ○「肺自体には肺を動かす筋組織がない」
肺は自分の筋肉で膨らんだり縮んだりするのではありません。横隔膜(おうかくまく)や肋間筋(ろっかんきん)の働きによって胸部が動き、呼吸運動が行われます。 - d 誤りです。 ×「血液から酸素が肺胞気中に拡散し、二酸化炭素が血液中の赤血球に回収される」→ ○「血液から二酸化炭素が肺胞気中に拡散し、酸素が血液中の赤血球に取り込まれる」
肺胞(はいほう)では、血液中の二酸化炭素が肺胞気へ移り、酸素が血液中の赤血球に取り込まれます。問題文は、この移動方向を逆にしています。
組合せの確認
- 選択肢2:a正・b正・c誤は一致しますが、dを正としている点が誤りです。
- 選択肢3:a正・c誤・d誤は一致しますが、bを誤としている点が誤りです。
- 選択肢4:a誤・b誤・c正・d正としており、a〜dすべての正誤が実際と異なります。
- 選択肢5:b誤・c正としている点が誤りです。a誤・d誤は実際と一致しますが、組合せ全体は正しくありません。
よくある誤解
- 気管と気管支を混同することがあります。肺の左右に分かれる前が気管、肺の中で枝分かれする部分が気管支です。
- 「肺が動く」という説明から、肺自体に動かす筋肉があると思いがちです。呼吸運動を起こすのは、横隔膜や肋間筋です。
- ガス交換で酸素と二酸化炭素の移動方向を逆にする書き換えに注意します。酸素は血液へ、二酸化炭素は肺胞気へ移ります。
補足コラム
肺胞の壁は薄く、その周囲を毛細血管が取り囲んでいます。この薄い壁を介して、酸素と二酸化炭素がそれぞれ反対方向へ移動します。なお、肺胞は粘液や線毛で守られているのではなく、異物などを取り込む肺胞マクロファージも防御に関わります。
FAQ
Q. 鼻汁が大量に出るのは、必ず病気が悪化しているからですか?
A. 手引きでは、かぜやアレルギーのときなどに、防御反応として鼻汁が大量に分泌されることがあると説明されています。
A. 手引きでは、かぜやアレルギーのときなどに、防御反応として鼻汁が大量に分泌されることがあると説明されています。
Q. 気管支はどこにありますか?
A. 気管から左右の肺へ分かれた後、肺の中で枝分かれしていく部分です。
A. 気管から左右の肺へ分かれた後、肺の中で枝分かれしていく部分です。
関連キーワード: 気管、気管支、鼻汁、リゾチーム、肺胞、ガス交換、横隔膜、肋間筋

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