登録販売者 2025年 北海道・東北 問28
問題文
鎮咳去痰薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:ジプロフィリンは、自律神経系を介して気管支の平滑筋を弛緩させ、気管支を拡張させる。
2:ノスカピンは、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、長期連用や大量摂取によって多幸感が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。
3:デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させることで、痰の切れを良くする成分である。
4:カンゾウは、抗炎症作用のほか、気道粘膜からの粘液分泌を促すことを期待して配合されている。(正解)
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鎮咳去痰薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
カンゾウ=抗炎症作用に加え、気道粘膜からの粘液分泌を促す作用も期待されます。
正しいのは4です。選択肢1〜3は誤りで、選択肢4が正しい内容です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の鎮咳去痰薬の配合成分に関する項目です。
解法ステップ
- 選択肢1の「自律神経系を介して」に注目します。手引きでは、自律神経系を刺激して気管支を拡張させる成分を、アドレナリン作動成分として説明しています。
- 選択肢2の「麻薬性」と「多幸感・依存」を確認します。ノスカピンは非麻薬性鎮咳成分です。
- 選択肢3では、「咳を抑える成分」と「痰の粘性を減らす成分」が入れ替わっていないかを見ます。
- 選択肢4は、カンゾウの抗炎症作用と粘液分泌を促す作用の両方を述べているため、正しいと判断できます。
選択肢別の誤答解説
-
選択肢1:誤り
気管支を拡張させるアドレナリン作動成分は、交感神経系を刺激して作用します。手引きでは、メチルエフェドリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分や、マオウについてこの働きが説明されています。ジプロフィリンの説明に「自律神経系を介して」とするのは誤りです。 -
選択肢2:誤り
× 麻薬性 → ○ 非麻薬性
ノスカピンは非麻薬性鎮咳成分です。麻薬性鎮咳成分と呼ばれ、長期連用や大量摂取による多幸感などや薬物依存が問題となる成分として、手引きではコデインリン酸塩水和物やジヒドロコデインリン酸塩が説明されています。 -
選択肢3:誤り
× デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物=痰の粘性を減らす成分 → ○ 咳を抑える鎮咳成分
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は、咳を抑える成分です。痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減らす成分としては、エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、カルボシステインなどが挙げられています。 -
選択肢4:正しい
カンゾウに含まれるグリチルリチン酸には抗炎症作用があります。また、カンゾウには気道粘膜からの粘液分泌を促す作用も期待されます。
よくある誤解
- 「麻薬性」と「非麻薬性」の取り違え
ノスカピンは非麻薬性です。多幸感や薬物依存の記述を、鎮咳成分全般に当てはめないようにしましょう。 - 似た目的の成分をひとまとめにする
咳を抑える成分と、痰の切れを良くする成分は別です。成分名と作用を組み合わせて覚えます。 - カンゾウの作用を一つに限定する
抗炎症作用だけでなく、粘液分泌を促す作用も期待されます。「ほかの作用もある」と押さえましょう。
補足コラム
去痰成分は、痰に働く仕組みで整理できます。
- 気道粘膜からの粘液分泌を促す:グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウムなど
- 痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化する:エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、カルボシステインなど
- 粘液成分の含量比を調整する:カルボシステイン
- 分泌促進・溶解低分子化・線毛運動促進の作用を示す:ブロムヘキシン塩酸塩
FAQ
カンゾウは、上の去痰成分と同じ分類として覚えればよいですか?
カンゾウは、抗炎症作用のほかに粘液分泌を促す作用も期待される生薬です。記述では「去痰成分」とだけ決めつけず、カンゾウの複数の作用を押さえておきましょう。
カンゾウは、抗炎症作用のほかに粘液分泌を促す作用も期待される生薬です。記述では「去痰成分」とだけ決めつけず、カンゾウの複数の作用を押さえておきましょう。
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