登録販売者 2026年 北海道・東北 問59
問題文
殺虫剤・忌避剤及び衛生害虫に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 忌避剤は、人体に直接使用され、蚊やノミ等が人体に取り付いて吸血するのを防止することに加えて、虫さされによる痒みや腫れ等の症状を和らげる効果もある。
b ダイアジノンは、アセチルコリンを分解する酵素と不可逆的に結合してその働きを阻害することにより殺虫作用を示す。
c イエダニは、ネズミを宿主として生息場所を広げていくため、まず、宿主動物であるネズミを駆除することが重要である。
d ハエの防除の基本は、ウジの防除であり、防除法としては、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正
2:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:正、d:誤
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忌避剤と衛生害虫の防除【登録販売者解説】
正解の理由
忌避剤は吸血などを防ぎ、虫さされの症状を和らげるものではありません。
2が正しい組み合わせです。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の殺虫剤・忌避剤、衛生害虫の防除に関する項目です。
解法ステップ
- aの「痒みや腫れを和らげる」に注目します。忌避剤の目的は、虫が人体に取り付いたり吸血したりするのを防ぐことです。
- bの「アセチルコリンを分解する酵素」「不可逆的に結合」は、有機リン系殺虫成分の説明と照らします。
- cは「まずネズミを駆除する」、dは「ハエの防除の基本はウジの防除」という、防除の優先事項を確認します。
- aだけが誤りで、b・c・dが正しい組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
記述a:誤り
×「虫さされによる痒みや腫れ等の症状を和らげる効果もある」→ ○「虫さされによる痒みや腫れなどの症状を和らげる効果はない」
忌避剤は、蚊やノミなどが人体に取り付いて吸血することなどを防ぐために使われます。虫さされの症状を和らげる薬ではありません。
記述b:正しい
ダイアジノンは有機リン系殺虫成分です。アセチルコリンエステラーゼ(神経の働きに関わるアセチルコリンを分解する酵素)に不可逆的に結合して、その働きを阻害します。
記述c:正しい
イエダニはネズミを宿主として移動し、生息場所を広げます。そのため、まず宿主であるネズミを駆除することが重要です。ただし、ネズミを駆除すると宿主を失ったイエダニが吸血源を求めて散らばるため、イエダニの防除も併せて行います。
記述d:正しい
ハエの防除の基本は、幼虫であるウジの防除です。ウジの防除には、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられます。
組み合わせの確認
- 1:aを正、cを誤としています。aは誤り、cは正しいため一致しません。
- 3:bを誤としています。ダイアジノンはアセチルコリンエステラーゼを不可逆的に阻害するため、bは正しい記述です。
- 4:cとdを誤としています。ネズミの駆除がイエダニ防除で重要であり、ハエ防除の基本はウジの防除です。
- 5:aを正、bを誤、dを誤としています。aは症状を和らげないため誤りですが、bとdは正しい記述です。
- 2:aが誤りで、b・c・dが正しい組み合わせです。
よくある誤解
- 「忌避剤」と「虫さされの薬」を混同する:忌避剤は虫が寄り付いたり吸血したりするのを防ぐもので、痒みや腫れを和らげるものではありません。
- 「殺虫成分はすべて同じ仕組み」と考える:有機リン系はアセチルコリンエステラーゼに不可逆的に結合します。殺虫成分の系統によって作用の説明が異なります。
- 「ネズミを駆除すればイエダニ対策も終わり」と考える:宿主を失ったイエダニが散らばることがあるため、イエダニの防除も併せて行います。
補足コラム
有機リン系殺虫成分と、カーバメイト系・オキサジアゾール系殺虫成分は、いずれもアセチルコリンエステラーゼを阻害します。ただし、手引きでは結合の違いが重要です。
- 有機リン系:アセチルコリンエステラーゼに不可逆的に結合
- カーバメイト系・オキサジアゾール系:同酵素に可逆的に結合
「同じ酵素を阻害する」だけでなく、「不可逆的か可逆的か」まで区別しましょう。
FAQ
Q. イエダニを防除するとき、ネズミの駆除だけで十分ですか?
A. 十分ではありません。宿主を失ったイエダニが吸血源を求めて散らばることがあるため、イエダニの防除も併せて行います。
A. 十分ではありません。宿主を失ったイエダニが吸血源を求めて散らばることがあるため、イエダニの防除も併せて行います。
Q. ダイアジノンとカーバメイト系殺虫成分は、酵素への結合のしかたも同じですか?
A. 同じではありません。手引きでは、有機リン系のダイアジノンは不可逆的、カーバメイト系は可逆的にアセチルコリンエステラーゼを阻害すると整理されています。
A. 同じではありません。手引きでは、有機リン系のダイアジノンは不可逆的、カーバメイト系は可逆的にアセチルコリンエステラーゼを阻害すると整理されています。
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