応用情報技術者 2009年 秋期 午前2 問50
問題文
プロジェクトのタイムマネジメントのために次のアローダイアグラムを作成した。クリティカルパスはどれか。

選択肢
ア:A→C→E→G
イ:A→D→H
ウ:B→E→F→H
エ:B→E→G(正解)
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クリティカルパス判定【午前2解説】
正解の理由
クリティカルパスとは「開始から終了までの所要時間が最長となる経路」です。図中の矢印方向を正しくたどり、各作業の所要日数を合計すると、開始→B(5)→E(4)→G(5) の合計 日が最長となります。したがって選択肢の中では エ が正解です。
設問図には破線矢印 F がありこれはダミー作業(所要日数 0)で、右上中間ノードから右下中間ノードへ向かう一方向の矢印です。これにより、右下ノードから右上ノードへ進むような経路(ウの想定)は成立しないため、ウは無効な経路です。
解法ステップ
- 図の矢印の向き(有向性)と所要日数を確認する。ダミーは所要日数 0 であることを確認する。
- 開始から終了へ到達する「実際にたどれる経路」をすべて列挙する(矢印の向きを守る)。
- 各経路について所要日数を合計する。
- 合計が最大の経路がクリティカルパスであると判定する。
上記に従って主な経路を合計すると:
- A → D → H : 日
- A → C → E → G : 日
- B → E → G : 日(最長)
- A → D → F(ダミー0) → G : 日(存在するが短い)
この結果から、開始→B→E→G が最長でありクリティカルパスです。
選択肢別の誤答解説
- ア: A→C→E→G
- 有効な経路で所要日数は 日。ただし最長ではないため誤り。
- イ: A→D→H
- 有効な経路で所要日数は 日。短いため誤り。
- ウ: B→E→F→H
- 図中の破線矢印 F は右上中間ノードから右下中間ノードへ向かう一方向のダミー(所要日数 0)です。したがって右下中間ノード(E の到達点)から F を経て右上へ戻る経路は存在せず、この経路は成立しません(無効)。よって誤り。
- エ: B→E→G
- 有効な経路で合計 日、最長であるため正解。エ
よくある誤解
- ダミー矢印の向きを見落とし、双方向に移動できると誤認する。ダミーは向き付きの矢印であり、必ず図の向きを守る。
- ダミー作業を有時間の作業と誤って扱う(0 とすべきところを加算する)。
- 全経路を列挙せずに一部だけ比較してしまい、最長経路を見逃す。
補足コラム
- アローダイアグラム(Activity on Arrow, AOA)ではダミー矢印を使って先行関係を表現します。ダミーは所要日数が 0 で、同じノードに複数の作業が入出力するときの依存関係整理に用いられます。
- クリティカルパス法(CPM)を厳密に行うには、各作業の早始・早終・遅始・遅終を求めてスラック(余裕)を算出し、スラックが 0 の経路を特定する方法が標準です。本問は単純にパス合計で判定できるケースです。
- 図が複雑な場合は、経路列挙→合計→最大値抽出の手順を表にするか、小さなメモをノードごとに作るとミスが減ります。
FAQ
Q1: ダミー作業はいつ使うのですか?
A1: 複数の作業の先行関係を正確に表現したいときに、ノード配置の都合で追加します。時間は 0 で、依存関係だけを示します。
A1: 複数の作業の先行関係を正確に表現したいときに、ノード配置の都合で追加します。時間は 0 で、依存関係だけを示します。
Q2: 同じ最長時間の経路が複数あるときは?
A2: その場合は複数のクリティカルパスが存在します。いずれの経路上の遅延もプロジェクト全体の遅延につながります。
A2: その場合は複数のクリティカルパスが存在します。いずれの経路上の遅延もプロジェクト全体の遅延につながります。
Q3: AOA と AON の違いは?
A3: AOA(アロー図)は作業を矢印で表し、ノードは出来事(開始/終了)を示す。AON(ネットワーク図)は作業をノードで表し矢印が依存を示す。AON はダミーを不要にする利点があります。
A3: AOA(アロー図)は作業を矢印で表し、ノードは出来事(開始/終了)を示す。AON(ネットワーク図)は作業をノードで表し矢印が依存を示す。AON はダミーを不要にする利点があります。
関連キーワード: クリティカルパス, アローダイアグラム, ダミー作業, 先行関係, クリティカルパス法

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