応用情報技術者 2009年 秋期 午前2 問54
問題文
プレゼンテーションの目的に合ったグラフの使い方の記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:Zグラフを利用して、一定期間の売上実績や業績傾向を表示する。(正解)
イ:円グラフを利用して、作業予定に対する実際の進捗の度合いを表示する。
ウ:折れ線グラフを利用して、複数の評価項目に基づく製品の機能の優劣を表示する。
エ:散布図を利用して、製品に対する各社の市場占有率を表示する。
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時系列傾向の可視化【午前2解説】
正解の理由
選択肢アは、時系列データ(一定期間にわたる売上や業績)の変化や傾向を示すことを目的としており、Zグラフのように時間軸に沿った値の増減を一目で把握できる表現は適切です。時系列データは「値の推移」を示すことが重要であり、Zグラフ(一般に時系列の変化を表す折れ線や面積形式を含むグラフ)は増減の形や傾向(トレンド、季節性、異常値)を視覚的に示せるため、一定期間の売上実績や業績傾向の表示に向きます。したがって、提示された用途と図表の役割が一致しているためアが正解です。
解法ステップ
- 表示したい「情報の性質」を分類する(時系列・構成比・複数属性比較・相関など)。
- 各グラフの基本用途を確認する:
- 時系列の推移 → 折れ線、面積、Zグラフ等
- 構成比(全体に対する割合) → 円グラフ、積み上げ棒
- 複数属性の比較 → レーダーチャート(蜘蛛)や棒グラフの複合
- 変数間の関係や相関 → 散布図
- 問題文の「何を一番伝えたいか」を優先し、最も適合するグラフを選ぶ。
- 選択肢を上記基準で照合し、用途と合致するものを選ぶ(今回は時系列→Zグラフで合致)。
選択肢別の誤答解説
-
ア(正答)
一定期間の売上や業績は「時間に沿う変化」を表すため、時間軸での推移を表現しやすいZグラフ(時系列を可視化するグラフ群)が適しています。トレンドや変化点の把握に有効です。 -
イ
円グラフは「ある時点での構成比(全体に対する割合)」を示すのに適しています。もし問題の意図が「ある時点における作業の完了割合(完了/未完了の比率)」なら円グラフで表現可能です。しかし、文面の「作業予定に対する実際の進捗の度合い」が「時系列に沿った進捗の推移(予定に対する遅れや進み方の変化)」を含意すると解釈される場合、円グラフは時間変化を示せないため不適切です。進捗の推移を示すならプログレスバーやガントチャート、あるいは予定と実績を並べて時系列で示す折れ線・棒グラフの方が適切です。問題では「度合い=単一時点の割合」か「度合いの変化=時間軸」かが鍵で、時間変化を想定すると円グラフは不適です。 -
ウ
折れ線グラフは時系列の変化を見るためのグラフであり、複数評価項目を同一評価軸で比較するには不向きです。複数の評価項目(機能A〜Eなど)を総合的に示す場合はレーダーチャート(蜘蛛の巣グラフ)や横並びの棒グラフの方が各項目の優劣を直感的に比較できます。したがってウは不適。 -
エ
散布図は二変数間の相関や分布を示すためのグラフで、各社の市場占有率(単一の割合データ)を示すには適していません。市場占有率は企業ごとの比較(割合の大小)を示すことが主なので、棒グラフや円グラフの方が適切です。散布図は各社を点で配置して「市場占有率と別の指標(例:成長率)」の相関を見る場合には有用です。
よくある誤解
- 円グラフが進捗表示に常に使えるとする誤解
円グラフは「ある時点の割合」を示すのに向くが、進捗の「時間的推移」や「予定との差分」を示す用途には不向きです。質問の意図(単一時点か時間変化か)を見極めることが重要です。 - 折れ線グラフを万能と考える誤解
折れ線は時系列に強いが、カテゴリ間の多角的比較(複数項目の相対評価)はレーダーチャートや複数系列の棒グラフの方が視認性が高い場面があります。 - 散布図は「多数の項目を並べる比較図」と混同する誤解
散布図は「2変数の関係」を見るための図で、単一指標のランキングや構成比には適しません。
補足コラム
グラフを選ぶときの簡易チェックリスト(実務向け)
- 主題が「時間の推移」なら:折れ線、面積、Z系グラフ、ガント(作業計画)
- 主題が「全体に対する割合(ある時点)」なら:円グラフ、積み上げ棒
- 主題が「複数属性のバランス比較」なら:レーダーチャート、並列棒
- 主題が「変数間の相関や分布」なら:散布図、ヒートマップ
短い実例:
- 売上推移(月次) → 折れ線(Zグラフ)
- 今月の製品ライン別構成比 → 円グラフまたは積み上げ棒
- 製品A〜Eの機能5項目の強み比較 → レーダーチャート
- 価格と市場占有率の関係を見る → 散布図
FAQ
Q1: Zグラフとは何ですか?
A1: 問題文でのZグラフは時系列の推移(時間軸に沿った変化)を視覚化するグラフ群を指します。増減やトレンドを示すのに適しており、売上や業績の一定期間の表示に向きます。
A1: 問題文でのZグラフは時系列の推移(時間軸に沿った変化)を視覚化するグラフ群を指します。増減やトレンドを示すのに適しており、売上や業績の一定期間の表示に向きます。
Q2: 作業の進捗を表すとき、円グラフは使ってはいけないですか?
A2: 単一時点の「完了割合」を示すなら円グラフでも可です。しかし、進捗の「変化」や「予定との比較(遅れ・先行)」を示すのであれば、プログレスバー、ガントチャート、あるいは予定と実績を並べた時系列グラフの方が適切です。
A2: 単一時点の「完了割合」を示すなら円グラフでも可です。しかし、進捗の「変化」や「予定との比較(遅れ・先行)」を示すのであれば、プログレスバー、ガントチャート、あるいは予定と実績を並べた時系列グラフの方が適切です。
Q3: 複数の評価項目の比較は折れ線でいいですか?
A3: 折れ線は時間変化向けです。複数評価項目(項目ごとの相対比較)にはレーダーチャートや棒グラフの方が一目で比較できます。
A3: 折れ線は時間変化向けです。複数評価項目(項目ごとの相対比較)にはレーダーチャートや棒グラフの方が一目で比較できます。
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