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応用情報技術者 2009年 春期 午前215


問題文

物理的に複数のサーバを用意したときと比較した場合、仮想化によって1台のサーバに統合したときの特徴はどれか。ここで、物理的な資源とは、CPU、主記憶、磁気ディスクなどのコンピュータを構成する装置を示す。
応用情報技術者 2009年 春期 午前2 問15の選択肢の画像

選択肢

(正解)

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サーバ仮想化の統合効果【午前2解説】

正解の理由

物理的に複数サーバを一台に統合する仮想化では、物理装置の管理対象が減るため運用管理は「簡易」になります。一方で、複数の低稼働サーバのワークロードを集約することで平均的な資源利用率は上がります(アイドル状態の削減による統計的多重化)。ただし仮想化層(ハイパーバイザや仮想デバイス)の処理、割り込み/コンテキスト切替、I/O仮想化などに伴う追加処理が発生するため、オーバヘッドによる負荷は「高い」になります。以上より、表の組合せで最も妥当なのは選択肢(簡易/高い/高い)です。

解法ステップ

  1. 「物理的資源の運用管理」について:サーバ台数が減れば物理機器管理(電源、ラック、冷却、故障対応)は単純化する → 簡易。
  2. 「利用率」について:複数台に分散して低稼働だった負荷を1台に集約すると、空きリソースが埋まり利用率は上昇する(統計的多重化) → 高い。
  3. 「オーバヘッドによる負荷」について:仮想化ではハイパーバイザや仮想化ドライバによる追加処理があるため余分なCPU・メモリ・I/O負荷が生じる → 高い。
  4. 各列の判定結果(簡易/高い/高い)に合致する選択肢がであると決定する。

選択肢別の誤答解説

  • :上述の通り妥当。物理台数削減による管理簡素化、集約による利用率向上、仮想化オーバヘッドの増加が一致する。
  • :運用管理が「簡易」なのは合っても、「利用率が低い」「オーバヘッドが低い」は誤りです。仮想化は一般に利用率を上げる(低くなるのではない)ため「低い」は不適切です。また仮想化層は追加負荷を生むためオーバヘッドが低いとも言えません。したがってイは両方の点で不適切です。
  • :利用率とオーバヘッドが「高い」は合っている可能性がありますが、運用管理が「煩雑」となるのは通常の統合ケースでは当てはまりません(物理機の台数減少により物理管理は簡素化する)。論理的な管理(VMのライフサイクル等)は増えることがありますが、問題文の「物理的な資源の運用管理」は簡易化される点を重視します。
  • :すべて「煩雑/低い/低い」は整合しません。利用率が低い・オーバヘッドが低いという組合せは、物理統合による典型的な効果と逆です。

よくある誤解

  • 仮想化すれば「すべての管理業務」が楽になると考える誤解:物理機器の管理は簡素化しますが、VMの作成・監視・ネットワーク設計・バックアップ等の論理管理タスクは増え得ます。問題の観点(物理的資源の運用管理)を区別して考える必要があります。
  • 利用率は必ず劇的に上がると考える誤解:多くのケースで向上しますが、アプリ構成や同時ピークが重なるワークロードでは期待ほど上がらないことがあります。
  • オーバヘッドは無視できると考える誤解:通常は小さくても存在し、I/O集約型やレイテンシ敏感な処理では性能影響が顕著になります。

補足コラム

実務では統合の効果を数値で評価して計画します。単純化した例を示すと、3台のサーバがそれぞれ平均CPU使用率10%だった場合、同じワークロードを1台に集約すれば理論上は合計約30%(概算)になります(ハイパーバイザオーバヘッドを差し引く)。数式で表すと、 ここで は各サーバの平均利用率、 は仮想化オーバヘッド分の割合です。現実には「noisy neighbor(隣VMの影響)」やNUMAの考慮、ライセンスや可用性設計(冗長化)も必要で、単純に1台へ押し込めば良いというわけではありません。仮想化にはType1(ベアメタル)/Type2(ホスト型)やコンテナ技術などの選択肢もあり、オーバヘッドや管理性は技術選択で変わります。

FAQ

Q. 仮想化で利用率が必ず上がりますか?
A. 多くの場合は上がりますが、ワークロードの性質(常時高負荷、リアルタイム性)によっては期待通り上がらないことがあります。
Q. 管理は完全に簡単になりますか?
A. 物理機器管理は簡素化しますが、VMレベルの運用(パッチ適用、スナップショット、配置管理など)が増えるため管理の種類は変わります。
Q. オーバヘッドはどの程度ですか?
A. ワークロードやハイパーバイザに依存しますが、一般に数%〜数十%の性能コストが発生し得ます。I/O重視の処理では目立ちやすいです。

関連キーワード: 仮想化、サーバ統合、ハイパーバイザ、リソース利用率、オーバーヘッド、統計的多重化、ノイジーネイバー、仮想デバイス、運用管理
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