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応用情報技術者 2010年 秋期 午前251


問題文

工程別の生産性が次のとき、全体の生産性を表す式はどれか。設計工程:X ステップ/人月 製造工程:Y ステップ/人月 試験工程:Z ステップ/人月

選択肢

(正解)

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工程別生産性の合成法【午前2解説】

正解の理由

各工程の生産性は「ステップ/人月」という単位で与えられています。ある製品(あるいは1ステップ分)を完成させるために各工程がそれぞれ1ステップを処理するなら、各工程に要する作業時間(人月)はそれぞれ です。全体の1製品あたりの所要人月はこれらの和
となり、全体の生産性(ステップ/人月)はその逆数になります。したがって選択肢
が正解です。

解法ステップ

  1. 単位を確認する:各工程は「ステップ/人月」。時間(人月)を求めるには逆数を取る。
    • 設計の1ステップ当たりの所要人月:
    • 製造:、試験:
  2. 1製品(各工程で1ステップ必要)あたりの合計所要人月を足し合わせる:
  3. 生産性は「ステップ/人月」なので、全体の生産性は所要人月の逆数:
  4. 一般化(確認):もし1製品あたり各工程でステップ必要なら所要人月は 、生産性は と分子のが打ち消され、結果は変わらないことを確認できます。

選択肢別の誤答解説

  • ア:
    各工程の「ステップ/人月」を単純に足すのは単位錯誤です。足すと「ステップ/人月」には見えるが、各工程で同一のステップを処理する時間を考慮していないため誤りです。
  • イ:
    これは単純平均(算術平均)で、工程ごとの重みや時間配分を無視しています。生産ラインの合成生産性は重み付きの逆数和(調和的な扱い)が必要です。
  • ウ:
    これは「1製品あたりの所要人月」を表す式であり、生産性(ステップ/人月)ではありません。逆数を取らない点が誤りです。
  • :
    各工程の所要時間を合算してから逆数を取る正しい手順を表しています。

よくある誤解

  • 「工程数で割ればよい(算術平均)」と考える誤り:工程の能力が異なると平均は重み付けが必要で、求めるのは調和的な合成である点を見落としやすいです。
  • 「逆数和そのものが生産性」と混同する誤り:逆数和は合計の所要時間(人月)であり、生産性はその逆数であることを忘れないでください。
  • 「全体ステップ数は常に3で割る」など具体的な固定数に頼る:製品ごとに必要なステップ数が変わっても(N個であっても)分子・分母で打ち消され、結果式は変わらないことを理解しましょう。

補足コラム

この合成は数学的には「調和平均」に関連します。2工程なら合成生産性は のように表現でき、ボトルネック(小さい方のXやY)が全体に強く影響する点が特徴です。システム改善では、合成生産性を上げるためにボトルネック工程の改善(XやYやZのうち小さいものを増やす)に注力するのが効率的です。

FAQ

Q1: 「なぜ逆数を取るのか?」
A1: 生産性は「量/時間(ステップ/人月)」で与えられるため、1ステップあたりの時間を求めるには逆数を取る必要があります。合計時間を出してからその逆数が合成生産性です。
Q2: 「工程ごとに処理するステップ数が違うときは?」
A2: 1製品あたりの各工程の必要ステップ数をそれぞれ とすると、所要人月は で、生産性はその逆数(ステップ全体で割るなど必要に応じて正規化)になります。
Q3: 「調和平均と算術平均の見分け方は?」
A3: 要素が「率(速さや効率)」で表され、全体の合成に時間や分量の合計が関わる場合は調和平均(逆数和)が必要になることが多いです。

関連キーワード: 生産性, 人月, 調和平均, ボトルネック, スループット
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