応用情報技術者 2010年 秋期 午前2 問77
問題文
表のような製品A, Bを製造、販売する場合、考えられる営業利益は最大で何円になるか。ここで、機械の年間使用可能時間は延べ15,000時間とし、年間の固定費は製品 A,Bに関係なく15,000,000円とする。

選択肢
ア:3,750,000
イ:7,500,000(正解)
ウ:16,250,000
エ:18,750,000
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時間当たり限界利益【午前2解説】
正解の理由
設備(機械)の使用時間が年間15,000時間で制約されているため、利益最大化には「時間当たりでどれだけ限界利益(貢献利益)を稼げるか」を比較します。各製品の限界利益は
- 製品A:円/個
- 製品B:円/個
これを製造時間で割って時間当たり限界利益を求めると、
- A:円/時間
- B:円/時間
Aの方が時間当たりの稼ぎが大きいため、全生産能力をAに振り向けるのが最適です。Aを最大生産すると単位数は個、総限界利益は円。ここから固定費円を差し引くと営業利益は円になります。したがって選択肢イに一致します。
解法ステップ
- 各製品の限界利益(販売単価−販売変動費)を求める。
- 限界利益を製造時間で割り、「時間当たり限界利益」を求める:優先順位はこれで決定する。
- 最も時間当たり限界利益の高い製品で設備時間を最大限使う(ここではA)。
- 総限界利益を計算し、年間固定費を差し引いて営業利益を算出する。
- 他の選択肢は、上記のどの手順を誤ったかを確認して排除する。
(本問の計算)
- Aの限界利益:円/個、時間当たり円/時間
- 最大生産個数:個
- 総限界利益:円
- 営業利益:円
選択肢別の誤答解説
-
ア:3,750,000円
→ Bのみを生産した場合の正しい営業利益です。計算は、Bの生産個数 個、限界利益 円、営業利益 円。時間当たり限界利益で劣るBだけを選んだ結果です。 -
ウ:16,250,000円
→ Bの「売上高」から固定費だけを引いてしまった誤りです。具体的にはBの売上高 円、そこから固定費を引くと 円になりますが、販売変動費(変動費)を差し引いていないため誤りです。変動費の扱い忘れに注意してください。 -
エ:18,750,000円
→ Bのみを生産した場合の「限界利益(総貢献利益)」に対応する値です()。固定費を差し引き忘れているため営業利益としては誤りです。
よくある誤解
- 単価や1個当たりの限界利益だけで判断する:単位当たり利益が高くても製造時間が長ければ時間当たりの稼ぎは低くなるため、制約資源がある問題では「時間当たり限界利益」で比較すること。
- 固定費を生産配分の判断材料にする:固定費は製品A・Bに依存しない固定額であるため、配分の最適化では考慮せず、まずは貢献利益(限界利益)で資源配分を決めるのが原則(最終的な営業利益算出時に固定費は差し引く)。
- 売上高から固定費を引く、または変動費を忘れるミス:売上、変動費、固定費の役割を明確に区別して計算する。
補足コラム
制約資源(ここでは機械時間)がある問題は、一般に「貢献利益率」や「貢献利益/制約量(=機会利益)」でソートして上から充足していく手法が有効です。式としては
を用います。余剰時間が生じる場合は第二順位の製品をその余剰時間に応じて生産し、整数個数制約がある場合は切り上げ・切り下げで最終確認を行います。
また、設備の稼働率を上げるために部分的に外注や追加シフトを考える場合は、追加の固定費や外注費を時間あたり限界利益と比較して判断します。
FAQ
Q. 固定費が総限界利益を上回る場合はどうすればよいですか?
A. 営業利益はマイナスになりますが、最小損失戦略としては「時間当たり限界利益が大きい製品」で能力を最大限使い、損失額を最小化します(固定費は生産量で変わらないため)。
A. 営業利益はマイナスになりますが、最小損失戦略としては「時間当たり限界利益が大きい製品」で能力を最大限使い、損失額を最小化します(固定費は生産量で変わらないため)。
Q. 製造時間が整数個で割り切れない時は?
A. 基本は整数個に丸めて計算します。余り時間があるなら第二候補の商品をその余り時間で生産することで追加の限界利益が得られる場合があります。試験問題では明示されていればそのルールに従ってください。
A. 基本は整数個に丸めて計算します。余り時間があるなら第二候補の商品をその余り時間で生産することで追加の限界利益が得られる場合があります。試験問題では明示されていればそのルールに従ってください。
関連キーワード: 限界利益、拘束資源、貢献利益、設備稼働率、変動費と固定費

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