応用情報技術者 2011年 秋期 午前2 問34
問題文
10Mビット/秒のLANで接続された4台のノード(A,B,C,D)のうち,2組(AとB,CとD)のノード間でそれぞれ次のファイル転送を行った場合,LANの利用率はおよそ何%か。ここで、転送時にはファイルの大きさの30%に当たる各種制御情報が付加されるものとする。また,LANではリピータハブが使用されており、更に衝突は考えないものとする。
ファイルの大きさ:平均1,000バイト
ファイルの転送頻度:平均60回/秒(1組当たり)
選択肢
ア:2
イ:6
ウ:10
エ:12(正解)
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LAN利用率の計算【午前2解説】
正解の理由
2組のファイル転送が同時に行われ、各転送がファイル本体の30%分の制御情報を付加するため、リンクに流れるビット量は本体サイズの1.3倍になります。1回の転送あたりのビット数は 。1組あたり60回/秒なので1組の負荷は 。これが2組あるので合計 。リンク容量は (10Mビット/秒)なので利用率は
よって四つの選択肢の中では概数で12%に相当するため、選択肢のエが正解です。
解法ステップ
- 1回の転送で送る総バイト数を求める:。
- バイトをビットに換算する:。
- 1組あたりの1秒間のデータ量:。
- 同時に行われる組数(ここでは2組)を掛ける:。
- 利用率を求める:。
選択肢別の誤答解説
- ア(2%):この値は実際の計算と著しく合いません。例えば制御情報を無視して1組分のみ計算すると で、リンク全体では になります。したがって「2%」は、制御情報の無視どころかさらに小さな過小評価になっており、根拠がありません。
- イ(6%):これも過小評価です。1組のみ(制御情報を無視)で4.8%ですから、2組を同時に考えれば約9.6%になります。よって6%は、組数や制御オーバーヘッドのいずれかを誤って扱った結果と考えられます。
- ウ(10%):1組あたりの制御を無視して2組分を算出すると 、利用率は9.6%で、これを四捨五入すると10%と表現され得ます。しかし問題文では制御情報が30%付加されるため、実際の利用率はこれより大きくなり、10%は不足しています。
- エ(12):上記の正確な手順で計算すると約12.48%となり、最も近い選択肢がエです。制御情報の加算と2組同時転送を正しく扱った結果です。
よくある誤解
- 制御情報(オーバーヘッド)を忘れる:ファイルサイズだけで計算すると約9.6%(オーバーヘッド無視の2組)になり、正答を見落とします。
- バイトとビットの単位変換ミス:バイトをビットに変換する際の ×8 を忘れると結果が1/8になります。
- 組数の数え違い:問題で同時に動く流れ数(ここでは2組)を1組としてしまう誤りが多いです。
補足コラム
- 利用率(帯域占有率)は「実際に送信される平均ビットレート ÷ 線路容量」で計算します。一般式は次の通りです: ここで は同時流数、 は1流あたりの転送頻度(回/秒)、 はファイル本体サイズ(バイト)、 はオーバーヘッド率(ここでは0.30)、 はリンク容量(bps)です。
- 問題文に「リピータハブ」「衝突は考えない」とある場合、物理的に共有媒体であっても衝突による再送の影響は考慮しない単純計算になります。実運用では衝突やプロトコル待ち時間により実効スループットが低下する点に注意してください。
FAQ
Q1. なぜ制御情報は「ファイルの大きさの30%」で扱うのですか?
A1. 問題文の指定です。ヘッダ・フレーム制御・ACKなどの付加分を合算して割合で与えられている場合、その比率で本体に掛けて総送信量を算出します。
A1. 問題文の指定です。ヘッダ・フレーム制御・ACKなどの付加分を合算して割合で与えられている場合、その比率で本体に掛けて総送信量を算出します。
Q2. 四捨五入のルールはどうすれば良いですか?
A2. 試験では「おおよその%」を問う問題が多く、選択肢が間隔を持っている場合は最も近い値を選びます。本問では計算で約12.48%=12%を選びます。
A2. 試験では「おおよその%」を問う問題が多く、選択肢が間隔を持っている場合は最も近い値を選びます。本問では計算で約12.48%=12%を選びます。
Q3. 衝突がある場合はどう変わりますか?
A3. 衝突が頻発すると再送が発生して送信ビット量が増え、実効利用率は見かけ上増える(ただし有効データレートは下がる)ため、単純な計算より複雑になります。本問は衝突を考慮しないと明示されています。
A3. 衝突が頻発すると再送が発生して送信ビット量が増え、実効利用率は見かけ上増える(ただし有効データレートは下がる)ため、単純な計算より複雑になります。本問は衝突を考慮しないと明示されています。
関連キーワード: LAN利用率、帯域計算、ビット変換、オーバーヘッド計算、リピータハブ、転送頻度、帯域占有率

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