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応用情報技術者 2011年 秋期 午前251


問題文

表は、あるプロジェクトの日程管理表であり、図は、各作業の工程と標準日数を表している。このプロジェクトの完了日程を3日間短縮するためには、追加費用は最低何万円必要か。
応用情報技術者 2011年 秋期 午前2 問51の問題画像

選択肢

9
11(正解)
12
14

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工期短縮の最小追加費用【午前2解説】

正解の理由

まず各経路の標準日数を計算すると、
  • A→C:
  • A→D→E:
  • B→E:
プロジェクト全体の所要日数は最大の 日(経路 B→E)です。これを3日短縮するためには、全ての経路の長さが目標の 日以下になるように、作業日数を短縮する必要があります。
作業ごとの1日あたりの追加費用は A=2、B=3、C=4、D=5、E=6(単位:万円)なので、費用効率が良いBの短縮を主体に行うのが合理的です。
例えば、B を3日短縮(10→7、費用 万円)すると B→E は 日になりますが、このままでは A→D→E が 日で残り、プロジェクト全体は 日のままです。そこで A を1日短縮(5→4、費用 万円)すると、
  • B→E:
  • A→D→E:
  • A→C: 日 となり、全経路が12日以下になり目標達成します。合計費用は 万円で、選択肢の中では最小です。したがって正答は (11万円)です。

解法ステップ

  1. 各経路の標準所要日数を列挙する(A→C, A→D→E, B→E)。
  2. 全体短縮目標を決める:現在の最長所要日数から短縮日数を引く(今回 日)。
  3. 目標日数以下にするために短縮対象を検討。まず最長経路上の作業(B, E)を検討し、コスト効率の良い作業から順に短縮候補に入れる。
  4. 短縮を組み合わせた後に、他経路の所要日数が目標を超えないかを必ず確認する(経路間の「移動するクリティカルパス」を考慮)。
  5. 複数の組合せについて合計費用を計算し、最小となる組合せを選ぶ。
(今回の最適解の探索では、B を3日短縮 + A を1日短縮で目標を達成することが最も安価であると判定される。)

選択肢別の誤答解説

  • ア(9万円): B を3日短縮する費用 万円と一致しますが、B3 のみでは A→D→E が 日のまま残り、プロジェクト全体は 日で短縮目標の 日に達しません。したがって不十分です。
  • (11万円): 前節の通り B を3日短縮(9万円)+A を1日短縮(2万円)で合計11万円、全経路が 日以下になり目標を満たします。最小費用となるため正解です。
  • ウ(12万円): 例えば B を2日短縮(6万円)+E を1日短縮(6万円)で合計12万円とすると、B→E と A→D→E はともに 日になり目標は達成しますが、費用は11万円より高いため最小ではありません。
  • エ(14万円): 例えば B3(9万円)+D1(5万円)等の組合せで14万円になる場合がありますが、B3+A1の11万円より高く非最適です。また B2+D1 の組合せ(6+5=11万円)を「11万円の最小解」と誤認する場合がありますが、B2+D1 では B→E が 日のままで目標未達です(この点に注意)。

よくある誤解

  • 「最長経路だけ短縮すれば良い」は誤り。最長経路を短縮しても、他の経路が新たに最長となる可能性があり、全経路が目標以下になるように検討する必要があります。
  • 単純に1日あたりコストが安い活動だけを選べば良いわけではない。コスト効率だけでなく、どの経路の長さを変えるか(経路間のバランス)を考慮することが重要です。
  • 「部分的に短縮できる日数の上限」を確認しないと、実現不可能な組合せで答えてしまうことがあります(各作業には短縮可能日数の上限あり)。

補足コラム

この手法は「クラッシング(crashing)」と呼ばれるプロジェクトスケジュールの短縮手法に該当します。原則としては(1)クリティカルパス上の作業に着目し、(2)1日あたりの追加費用が安い順に短縮していき、(3)短縮後に新たなクリティカルパスが生じないかを確認する、という流れです。特に複数の経路が近い長さの場合、少しの短縮で別経路がクリティカルになるため、経路全体のバランスに注意する必要があります。

FAQ

Q. なぜ B を3日短縮だけではダメなのですか?
A. B3 のあとでも A→D→E が 日で残り、プロジェクト全体はその最大値(13日)になります。目標の12日を満たすには他経路も同時に短縮する必要があります。
Q. 最も安い作業(A)を3日短縮すれば良いのでは?
A. A は短縮可能な日数が2日までであり(問題の制約)、また A の短縮だけでは最長経路 B→E の15日を下げられないため不十分です。
Q. 全ての候補を列挙する際のポイントは?
A. 「まずクリティカルパス上で最も安いコスト/日を順に試す」「各試行後に他経路の長さを必ず確認する」ことです。必要であればクリティカルでない経路の作業も併せて短縮して、全経路が目標以下になるように調整します。

関連キーワード: クリティカルパス、クラッシング、工期短縮、スラック、プロジェクトスケジュール、コスト効率
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