応用情報技術者 2011年 春期 午前2 問17
問題文
システムの稼働率を表す式はどれか。
選択肢
ア:(平均故障間隔 + 平均修理時間) / 平均修理時間
イ:(平均故障間隔 - 平均修理時間) / 平均故障間隔
ウ:平均故障間隔 / (平均故障間隔 + 平均修理時間)(正解)
エ:平均修理時間 / (平均故障間隔 + 平均修理時間)
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稼働率の定義式【午前2解説】
正解の理由
稼働率は「稼働時間 ÷ (稼働時間+停止時間)」で定義されます。平均故障間隔を (平均稼働時間)、平均修理時間を (平均停止時間)とすると、稼働率は となります。したがって選択肢の中では ウ の式がこの定義に完全に一致するため正解です。
解法ステップ
- 稼働率の定義を確認する:稼働率 = 稼働時間 / (稼働時間 + 停止時間)。
- 問題語の対応付け:平均故障間隔 = (平均稼働時間)、平均修理時間 = (平均停止時間)。
- 定義に代入する:稼働率 。
- 選択肢と照合して一致するものを選ぶ(ウ が一致)。
数式で示すと:
選択肢別の誤答解説
-
ア:
この式は と同じで、停止時間が全体に占める割合(停止割合)を分母にした逆数です。停止割合は なので、その逆数は になります。つまりアは「停止割合の逆数」であり、稼働率(稼働時間の割合)とは異なります。 -
イ:
代数的に見るとこれは です。一方稼働率は であり、形が一致しません。一般には (等号が成立するのは特別な場合、例えば のみ)です。具体例で示すと のとき、イは 、正しい稼働率は となり一致しません。したがってイは定義式と整合しません。 -
ウ:
稼働率の定義に完全に合致します。平均故障間隔を稼働時間、平均修理時間を停止時間としてそのまま代入した形です。よって正解です。 -
エ:
これは停止時間の割合、すなわち停止割合(ダウンタイム比)を表します。稼働率の補数であり、稼働率 = 1 − この値です。稼働率そのものではないため誤りです。
よくある誤解
-
「アの式は稼働率の別表現だ」と誤認する
アは全体時間を停止時間で割った値(逆数の種)であり、稼働率とは方向が逆です。逆数や補数といった関係を取り違えないこと。 -
「MTBF に修理時間が含まれる」と考える誤り
MTBF は一般に「故障と次の故障までの平均稼働時間」であり、修理時間(停止時間)は含みません。定義を混同すると式の代入を誤ります。 -
「差を取る形式(イ)が意味を持つ」との誤解
は一見合理的でも、稼働率の定義形(稼働/(稼働+停止))には合いません。常に定義に即して分母・分子を考える癖をつけてください。
補足コラム
稼働率(可用性)は SLA(サービスレベル合意)などで重要な指標です。パーセンテージ表示にすると便利で、次のように表せます:
例:時間、時間なら可用性は 。MTTR を小さくすること(迅速な復旧)が可用性向上に直結します。
また注意点として、ここでの MTBF は「平均稼働間隔」であり、機器が修理可能であることを前提とした指標です。故障=交換で修理不可の場合は MTTF(平均故障時間)が用いられます。
FAQ
Q. MTBF と MTTR は同じ単位でないとダメですか?
A. はい。両方とも時間の単位(時間、分など)で揃えて計算してください。単位が違うと比率の意味が変わります。
A. はい。両方とも時間の単位(時間、分など)で揃えて計算してください。単位が違うと比率の意味が変わります。
Q. MTTR が 0 に近い場合、イとウは同じになりますか?
A. MTTR=0 の極限では両方とも 1 になりますが、現実には完全に 0 にはならないため一般的には異なります。アはこの場合で無限大になるため注意が必要です。
A. MTTR=0 の極限では両方とも 1 になりますが、現実には完全に 0 にはならないため一般的には異なります。アはこの場合で無限大になるため注意が必要です。
Q. 「可用性」と「信頼性」は同じですか?
A. 似ていますが異なります。可用性は稼働中かどうかの割合(稼働率)で、信頼性は故障しにくさ(ある時間内に故障しない確率)を指す概念です。
A. 似ていますが異なります。可用性は稼働中かどうかの割合(稼働率)で、信頼性は故障しにくさ(ある時間内に故障しない確率)を指す概念です。
関連キーワード: MTBF、MTTR、稼働率、可用性、停止割合、MTTF、SLA

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