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応用情報技術者 2011年 春期 午前250


問題文

PMBOKの WBSで定義するものはどれか。

選択肢

プロジェクトで行う作業を階層的に要素分解したワークパッケージ(正解)
プロジェクトの実行、監視・コントロール、及び終結の方法
プロジェクトの要素成果物、除外事項及び制約条件
ワークパッケージを完了するために必要な作業

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成果物ベースのWBS【午前2解説】

正解の理由

PMBOKのWBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクト全体のスコープを「成果物(deliverable)ベース」で階層的に分解していき、管理しやすい単位であるワークパッケージに到達させる構造です。したがって、選択肢の中では、プロジェクトの作業を階層的に要素分解してワークパッケージを得ることを表す が最も適切です。WBSは「何をつくるか(成果物)」を分解することを意図しており、ワークパッケージがWBSの最下層要素になります。

解法ステップ

  1. 「WBS」と「PMBOK」を思い出す:WBSは成果物(deliverable)指向の分解であると暗記しているか確認する。
  2. 選択肢の語句を押さえる:「作業(アクティビティ)」と「ワークパッケージ」「方法」「制約/除外」の違いを識別する。
  3. WBSの役割に合致する選択肢を選ぶ:成果物を階層分解してワークパッケージを定義する記述を選ぶ()。
  4. 残りの選択肢はWBSの範囲(スコープ分解)に該当しないか、別プロセス(スケジュール作成やプロジェクトマネジメント計画)に属するかをチェックして除外する。

選択肢別の誤答解説

  • :正解。WBSは成果物ベースで階層分解し、最下層の管理単位としてワークパッケージを得ることが目的であるとPMBOKで定義されます。ワークパッケージは見積り・管理の単位になります。
  • イ:不正解。これはプロジェクトをどう実行・監視・終結するかという「方法論」やプロジェクトマネジメント計画に関する記述で、WBS自体の定義ではありません。WBSは「何を作るか(スコープ)」を表現する成果物分解図です。
  • ウ:不正解。WBSは主にプロジェクトの要素成果物を階層的に示します。除外事項や制約条件はスコープ記述(Project Scope Statement)やWBSディクショナリ(WBS Dictionary)に記載されることが多く、選択肢の表現はWBSそのものの定義としては不正確です(要素成果物は正しいが、除外事項・制約をWBS自体が定義するとは言えない)。
  • エ:不正解。ワークパッケージを完了するために必要な具体的作業(アクティビティ)は、WBS作成後のスケジュール作成プロセスでワークパッケージをさらに分解して定義される「スケジュールアクティビティ」です。PMBOKではアクティビティはWBSの下位要素とは扱われず、ワークパッケージがWBSの最下層要素である点に注意が必要です。

よくある誤解

  • WBSは「作業(アクティビティ)」を階層分解する、という誤解:WBSは成果物/スコープを分解してワークパッケージに到達するもので、具体的な作業(アクティビティ)はその後のスケジュール作成段階で定義します。
  • ワークパッケージとアクティビティを混同する:ワークパッケージは管理・見積り単位、アクティビティはスケジュール単位という役割の違いを押さえてください。
  • WBSに全てのプロジェクト情報(制約や除外)を入れるべき:制約や除外はスコープ記述やWBSディクショナリで扱い、WBS図自体は成果物の階層構造を明確にすることに集中します。

補足コラム

  • WBSディクショナリ(WBS Dictionary):各ワークパッケージに関する詳細(内容説明、成果物、責任者、見積り、関連制約・前提など)を記載する補助文書です。WBS図が「何を」示すかなら、WBSディクショナリは「どういう意味か」を説明します。
  • 実務的な流れ(簡略):スコープ定義 → WBS作成(成果物分解)→ ワークパッケージ確定 → アクティビティ定義(スケジュール作成)→ 見積り・割当て。WBS作成はスケジュール作成より先に行われるのが一般的です。
  • 深さ(分解の粒度):ワークパッケージは「管理可能かつ見積り可能」なレベルで止めるのが原則です。過度な分解は管理コストを増やします。

FAQ

Q. ワークパッケージとタスクは同じですか?
A. 同じではありません。ワークパッケージはWBSの最下層の管理単位(スコープ/成果物ベース)で、タスク(アクティビティ)はスケジュール上の実行単位です。ワークパッケージは複数のタスクに分解され得ます。
Q. WBSに制約や除外は書かないといけないですか?
A. WBS図自体は成果物の構造を示しますが、制約や除外事項はスコープ記述やWBSディクショナリに明記して関係者間で共有するのが適切です。
Q. WBSをどのくらい詳細に作るべきですか?
A. ワークパッケージは管理と見積りが可能な最小単位まで分解します。組織の管理方針やプロジェクト規模により適切な深さは変わります。

関連キーワード: WBSディクショナリ、ワークパッケージ、スコープ分解、アクティビティ定義、スケジュール作成
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