応用情報技術者 2012年 春期 午前2 問32
問題文
CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ (レイヤ2スイッチ)は、フレームの蓄積機能、速度変換機能や交換機能をもっている。このようなスイッチングハブと同等の機能をもち、同じプロトコル階層で動作する装置はどれか。
選択肢
ア:ゲートウェイ
イ:ブリッジ(正解)
ウ:リピータ
エ:ルータ
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ブリッジ装置【午前2解説】
正解の理由
選択肢のイ(ブリッジ)は、スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)と同じくデータリンク層で動作し、フレームの蓄積(store-and-forward)、速度変換(例:10Mbps⇔100Mbps間の中継)、およびフレームの転送(スイッチング)を行う装置です。これらの機能はMACアドレスに基づく転送と学習(MACテーブルの生成)を含み、同じプロトコル階層で動作する点でスイッチングハブと等価であるため、イが正解です。
解法ステップ
- 問題文の機能列挙(フレーム蓄積、速度変換、交換)を確認する。
- 各機能が属するOSI参照モデルの層を考える(フレーム/MAC→データリンク層)。
- 選択肢をOSI層ごとに分類し、データリンク層で動作する装置を選ぶ。
- データリンク層でかつ挙げられた機能を持つのがブリッジ(スイッチ)であると判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ゲートウェイ
- ゲートウェイは通常、異なるプロトコルやアプリケーション間の変換を行う装置で、OSIの上位層(トランスポート〜アプリケーション)での処理を行います。フレーム蓄積やMACベースの転送といったレイヤ2固有の機能は主目的ではありません。
- イ: ブリッジ
- 正答。ブリッジはデータリンク層で動作し、フレームの蓄積・転送・速度変換などスイッチングハブと同等の機能を持ちます。スイッチは多ポートのブリッジと考えられます。
- ウ: リピータ
- リピータは物理層(レイヤ1)の装置で、信号の増幅/再生を行いフレームの内容やMACアドレスを解釈しません。したがってフレーム蓄積や速度変換(プロトコルレベルの調整)は行いません。
- エ: ルータ
- ルータはネットワーク層(レイヤ3)でIPアドレス等に基づく経路選択を行います。ルーティングとブロードキャストやコリジョンドメインの扱いが異なるため、問題で示されたレイヤ2の機能とは目的が異なります。
よくある誤解
- 「スイッチはルータの一種」:機能層が違うため誤りです。スイッチは主にデータリンク層、ルータはネットワーク層で動作します。用途が異なります。
- 「ハブ=スイッチ」:ハブ(リピータ)は物理層の単純中継器で、衝突ドメインを分割しません。スイッチ/ブリッジはMAC学習してセグメント間を賢く転送します。
- 「スイッチは常に衝突をなくす」:フルデュプレックスであれば衝突は発生しませんが、半二重(CSMA/CD)で接続された場合は衝突が発生することがあります。
補足コラム
- 歴史的には「ブリッジ」が単一または少数ポートでのデータリンク層中継を指し、「スイッチ」は多ポート化・高性能化したブリッジとして発展しました。現在は機能的に同等と扱われることが多いです。
- スイッチ/ブリッジではループ防止のためにスパニングツリープロトコル(STP)が用いられます。
- ストア&フォワード方式ではフレーム全体を蓄積してCRC検査後に転送するため、マルチレートの速度変換が可能です。一方カットスルー方式は遅延を短くできますが速度変換やエラーチェックの柔軟性は劣ります。
- 現代のほとんどのスイッチはフルデュプレックスかつスイッチングでCSMA/CDの影響を受けにくくなっています。
FAQ
Q1. スイッチとブリッジに実務上の差はありますか?
A1. 機能的には重なる部分が大きく、一般にはスイッチ=多ポートブリッジと考えて差し支えありません。規模や機能(VLAN、QoSなど)で呼称が分かれることが多いです。
A1. 機能的には重なる部分が大きく、一般にはスイッチ=多ポートブリッジと考えて差し支えありません。規模や機能(VLAN、QoSなど)で呼称が分かれることが多いです。
Q2. ルータはなぜ選べないのですか?
A2. ルータはIPなどネットワーク層のアドレスを使ってパケットを転送するため、問題で示された「フレームの蓄積・速度変換・交換」といったデータリンク層の機能とは役割が異なります。
A2. ルータはIPなどネットワーク層のアドレスを使ってパケットを転送するため、問題で示された「フレームの蓄積・速度変換・交換」といったデータリンク層の機能とは役割が異なります。
Q3. ハブが選択肢にあったらどう区別すればよいですか?
A3. ハブ(リピータ)はレイヤ1で信号を再生するだけで、MAC学習やフレーム蓄積、速度変換は行いません。機能記述を見て物理層かデータリンク層かで判断します。
A3. ハブ(リピータ)はレイヤ1で信号を再生するだけで、MAC学習やフレーム蓄積、速度変換は行いません。機能記述を見て物理層かデータリンク層かで判断します。
関連キーワード: レイヤ2, ブリッジ, スイッチングハブ, CSMA/CD, MAC学習, スパニングツリー, ストアアンドフォワード

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