応用情報技術者 2013年 秋期 午前2 問25
問題文
ユーザビリティの説明として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:障害、年齢、性別、国籍などにかかわらず、誰もが使える設計をいう。
イ:障害者や高齢者がサービスを支障なく操作又は利用できる機能をいう。
ウ:障害者や高齢者に負担を与えない設計をいう。
エ:どれだけ利用者がストレスを感じずに、目標とする要求が達成できるかをいう。(正解)
🔒 解説は解答すると表示されます
ユーザビリティ【午前2解説】
正解の理由
選択肢の中で最も概念を正確に表しているのは エ です。ISO 9241-11 によるユーザビリティの定義は「特定の利用状況において、利用者が目標を達成する際の効果性(effectiveness)、効率性(efficiency)、および満足度(satisfaction)」を指します。設問の表現「どれだけ利用者がストレスを感じずに、目標とする要求が達成できるか」は、この三要素を端的に示しており、まさにユーザビリティの核心を捉えています。したがって エ が正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「ストレスを感じずに」「目標が達成できるか」など、目的達成と利用者の負担に関する表現を確認する。
- ISO 9241-11 の要点を思い出す:効果性・効率性・満足度で定義されることを念頭に置く。
- 各選択肢と定義を照合する:対象が「すべての人」や「障害者・高齢者」に偏っていないかを検証する。
- 最も広範かつ定義に合致する選択肢を選ぶ(エ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「障害、年齢、性別、国籍などにかかわらず、誰もが使える設計をいう。」
- これはユニバーサルデザインやアクセシビリティの考え方に近く、ユーザビリティそのものの定義ではありません。対象の範囲(誰でも使える)に焦点があり、効果性・効率性・満足度という評価尺度を含んでいません。
- イ: 「障害者や高齢者がサービスを支障なく操作又は利用できる機能をいう。」
- 障害者や高齢者に対する利用のしやすさに着目しており、アクセシビリティ(あるいは支援機能)の説明に該当します。ユーザビリティ全体の定義ではありません。
- ウ: 「障害者や高齢者に負担を与えない設計をいう。」
- 「負担を与えない」という表現は部分的には利用しやすさを示しますが、対象を障害者・高齢者に限定しており、また「効果性」「効率性」「満足度」といった評価軸を包含していません。これもアクセシビリティ寄りの表現です。
- エ: 「どれだけ利用者がストレスを感じずに、目標とする要求が達成できるかをいう。」
- ユーザビリティを示す効果性(目標達成)、効率性・満足度(ストレスの少なさ=リソースや心理的負荷の軽さ)を含む表現であり、定義に合致します。
よくある誤解
- アクセシビリティはユーザビリティの一部である、という表現は誤解を招きやすいです。アクセシビリティはユーザビリティと重なる領域があるが、主に障害者等の利用しやすさに焦点を当てた別の概念である、と理解してください。
- 「ユーザビリティ = 使いやすさ(主観的な快適さ)」だけでは不十分です。タスクが達成できること(効果性)や時間や操作コスト(効率性)も含む、複合的な評価です。
- ユーザビリティは文脈依存です。同じ製品でも利用条件やユーザ層、目的が変われば評価が変わります。
補足コラム
- 測定指標の例
- 効果性:タスク成功率(%)、エラー率
- 効率性:平均タスク完了時間、操作ステップ数
- 満足度:SUS(System Usability Scale)スコア、アンケート評価
- 改善手法の例
- ユーザビリティテスト(代表ユーザによるタスク実行観察)
- ヒューリスティック評価(専門家レビュー)
- プロトタイプを用いた反復的な検証と修正
- 実務のヒント:アクセシビリティ対応(キーボード操作、代替テキスト、十分なコントラストなど)は特定のユーザ群の利用実現に貢献し、結果的に多くの場合でユーザビリティ向上にも寄与しますが、アクセシビリティ対応だけで全体のユーザビリティが保証されるわけではありません。総合的な評価・改善が必要です。
FAQ
Q: ユーザビリティとUX(ユーザーエクスペリエンス)は同じですか?
A: 同じではありません。ユーザビリティは効果性・効率性・満足度に焦点を当てた評価指標で、UX は感情やブランド、価値観など利用体験全体を含むより広い概念です。
A: 同じではありません。ユーザビリティは効果性・効率性・満足度に焦点を当てた評価指標で、UX は感情やブランド、価値観など利用体験全体を含むより広い概念です。
Q: アクセシビリティ対応をすればユーザビリティは確保できますか?
A: アクセシビリティ対応は重要で多くの利用者にとって使いやすさを高めますが、タスクの効率や総合的満足度など別の観点も検証する必要があり、単独では不十分なことが多いです。
A: アクセシビリティ対応は重要で多くの利用者にとって使いやすさを高めますが、タスクの効率や総合的満足度など別の観点も検証する必要があり、単独では不十分なことが多いです。
Q: すぐに使える簡単なユーザビリティ評価法は?
A: 代表的なユーザに主要タスクを実行させ、タスク成功率、完了時間、主観評価(簡単なアンケート)を測るだけでも有益です。複数回のテストで改善効果を追跡してください。
A: 代表的なユーザに主要タスクを実行させ、タスク成功率、完了時間、主観評価(簡単なアンケート)を測るだけでも有益です。複数回のテストで改善効果を追跡してください。
関連キーワード: ユーザビリティ、アクセシビリティ、ISO 9241-11、効果性、効率性、満足度、ユーザビリティテスト、SUS、ユニバーサルデザイン、タスク成功率

\ せっかくなら /
応用情報技術者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

