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応用情報技術者 2014年 秋期 午前243


問題文

自社の中継用メールサーバで、接続元 IPアドレス、電子メールの送信者のドメイン名及び電子メールの受信者のドメイン名のログを取得するとき、外部ネットワークからの第三者中継と判断できるログはどれか。ここで、AAA.168.1.5とAAA.168.1.10 は自社のグローバルIPアドレスとし、BBB.45.67.89とBBB.45.67.90 は社外のグローバル IPアドレスとする。a.b.c は自社のドメイン名とし、a.b.dとa.b.e は他社のドメイン名とする。また、IPアドレスとドメイン名は詐称されていないものとする。
応用情報技術者 2014年 秋期 午前2 問43の選択肢の画像

選択肢

(正解)

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第三者中継の検出【午前2解説】

正解の理由

ログに現れる接続元 IP が社外(BBB系)であり、かつ送信者のドメインも受信者のドメインも自社ドメインではないケース、すなわち外部ホストが自社の中継用メールサーバを経由して外部宛に送信していることを示すのは の記録です。
具体的には、接続元が社外の IP(BBB.45.67.89)で、送信者ドメイン a.b.d・受信者ドメイン a.b.e の双方が自社ドメイン(a.b.c)でないため、外部の第三者が自社サーバを経由して第三者間の転送(中継)を行っていると判断できます(問題文の前提として IP・ドメインは詐称されていない)。
上記より、外部の第三者が自社のメールサーバを経由して外部へ中継している状況を示すのは です。

解法ステップ

  1. 接続元 IP を確認する(自社のグローバルIPか社外か)。
    • 社内IP(AAA系)なら「自社ネットワークからの送信」。
    • 社外IP(BBB系)なら「外部からの接続」。
  2. 受信者ドメインが自社ドメインかを確認する。
    • 受信者が自社ドメインなら単なる外部→自社の受信であり、中継とは別問題。
    • 受信者が自社ドメインでないなら、外部への中継の可能性を検討する。
  3. 送信者ドメインも含めて、送信者・受信者の両方が自社でないかを判定。
    • 両方とも自社でない=外部同士のやり取りを自社サーバが仲介している(第三者中継)。
  4. 上記条件すべて満たすログが第三者中継を示す(この問題では )。

選択肢別の誤答解説


  • 接続元が AAA.168.1.5(自社IP)で、送信者が a.b.c(自社)・受信者が a.b.d(他社)です。これは自社内から外部へ送信している通常の送信ログであり、外部第三者による中継ではありません。社内クライアントや自社の送信サーバが正当に送信しているケースです。

  • 接続元が AAA.168.1.10(自社IP)で、送信者・受信者とも a.b.c(自社)です。自社ドメイン間のやり取り(内部配送や自社メールの送受信)であり、中継(外部第三者の利用)には当たりません。

  • 接続元が BBB.45.67.89(社外IP)、送信者 a.b.d、受信者 a.b.e とも自社ドメインでないため、外部の第三者が自社サーバを経由して外部宛に中継していると判断できます。したがって該当します。

  • 接続元が BBB.45.67.90(社外IP)、送信者 a.b.d(他社)、受信者 a.b.c(自社)です。これは外部から自社宛に届く通常の受信メールのログであり、外部が自社のサーバを使って第三者同士を中継しているとは言えません。すなわち「外部→自社の受信」であり、第三者中継(オープンリレー)とは別の事象です。

よくある誤解

  • 接続元が社外のIPなら常に中継と考える誤り
    → 接続元が外部でも受信者が自社ドメインであれば通常の外部→自社受信であり、中継とは区別する必要があります。
  • 送信者ドメインが自社外なら即「悪用」とみなす誤り
    → 送信者が外部であっても受信者が自社であれば通常の受信です。中継かどうかは送信者・受信者両方のドメインと接続元IPの組合せで判断します。
  • ログのIPやドメインが詐称されている可能性を無視すること
    → 本問題は詐称がない前提ですが、現実運用では Received ヘッダや接続元の逆引き、認証の有無で詐称を疑うべきです。

補足コラム

第三者中継(オープンリレー)を検知・対処するための実務的ポイント:
  • 検出: ログから「接続元IPが社外」かつ「受信者ドメインが自社でない」レコードを抽出する。簡単なログ検索例(syslog等のフォーマットに合わせて調整):
# 疑わしい中継をgrepで抽出する例(擬似コマンド)
grep "connect from" /var/log/maillog | grep -E "BBB\." | grep -v "rcpt to=.*@a.b.c"
  • 確認: SMTPダイアログ(MAIL FROM / RCPT TO)、HELO/EHLO、AUTH の有無、Received ヘッダを照合して不正利用の証拠を収集。
  • 対策: リレー制限を外部IPに対して厳格化(認証必須/社内IPのみ許可)、SMTP認証の導入、rate limiting、問題IPのブロック。
  • 予防: 定期的なオープンリレーテスト、SPF/DKIM/DMARC の整備、ログ監視の自動化(外部IPで外部宛の送信が急増したらアラート)。

FAQ

Q: 接続元が社外でも送信者が自社ドメインの場合は?
A: 送信者が自社ドメインで接続元が社外という組合せは要注意です。詐称(なりすまし)や社外経由での正当な送信(VPN/NATや外部の送信代理)が考えられるため、SMTP認証の有無や Received ヘッダ、送信元の正当性を確認します(本問題は詐称なしの前提)。
Q: 送信者・受信者とも外部だが接続元が自社IPだったら?
A: その場合は自社ネットワークや自社ホストが外部への中継に使われている可能性が高く、内部の端末やサーバが不正利用されているか設定ミスの疑いがあります。直ちに調査と遮断が必要です。
Q: 中継を確実に防ぐには何をすればよいか?
A: SMTP認証の必須化、リレー許可リストの最小化(自社のグローバルIPのみ等)、ログ監視とアラート、定期的なオープンリレーチェックが有効です。

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