応用情報技術者 2014年 春期 午後 問02
販売戦略に関する次の記述を読んで、設問1、2に答えよ。
L社は、全国各地の店舗で、輸入雑貨と北欧風デザインの輸入家具を、40~50歳代の個人をターゲット顧客として販売している。家具のデザインは、数年にわたって洗練を重ねてきているものの、近年、雑貨、家具とも売上が徐々に減少してきている。
まず、売上の60%を占める輸入雑貨について、過去3年間分の売上状況を、商品を購入した直近の年度ごとに分析し、集計した。商品を購入した直近の時期が、1年以内の顧客への売上額が70%、1年超2年以内の顧客への売上額が20%、2年超の顧客への売上額が10%であった。また、1年以内に商品を購入している顧客は、他の顧客と比べ、来店回数と商品の購入額が多い傾向であった。L社では、2年前から、住所・氏名を入手できた全ての顧客へ、通常のカタログを四半期ごとに送付するプロモーションを続けているが、会社の幹部は、プロモーションの費用対効果をもっと改善するよう求めている。
そこで、売上の増加を図るために、商品企画部のM課長は、RFM分析によって既存顧客をランク分けして、プロモーションの総費用を増やさずに、適切なプロモーション施策を策定するようNさんに指示した。
〔RFM分析に基づいた輸入雑貨のプロモーション施策の策定〕
Nさんは、過去3年間の輸入雑貨の販売実績データについて、RFM分析を行うことにし、表1のようにR、F、Mをそれぞれ5段階で評価した。

そして、R、F、Mの点数のうち、①Rは2倍の重み付けとして、顧客ごとにR、F、Mのそれぞれの点数を合計した総合点を算定した。総合点に基づいて、表2のように②顧客をランク分けし、それぞれの顧客ランクごとのプロモーション施策を実施することにした。
〔新たな商品戦略の策定〕
RFM分析に基づいたプロモーション施策を進めてから6か月後、M課長が、売上の推移を分析したところ、売上額は若干の増加にとどまっていた。M課長は、更なる販売拡大のためには、輸入雑貨のプロモーション施策だけでなく、新たな輸入家具を市場投入して、新たな顧客層を開拓することが必要と判断した。そこで、次の(1)〜(6)の手順で、新たな輸入家具に関する市場調査を行い、その分析結果を踏まえて商品戦略を策定するよう、Nさんに指示した。
(1) 仮説の設定
Nさんは、新たな輸入家具の商品企画を立案するために、商品企画部門と商品販売部門の責任者に、新たな顧客層の想定と、その顧客層の潜在ニーズについてヒアリングを行った。そのヒアリングの分析結果に基づいて、少数の顧客に電話でヒアリングする予備調査を行い、新たな輸入家具について、(a)〜(d)の仮説を設定した。
(a) デザイン:イタリア風
(b) 顧客が受容できる価格帯:30〜40万円
(c) ターゲットとなる顧客層:
・年齢層:30〜39歳 ・年収:500〜700万円
(d) ターゲット顧客への訴求方法:雑誌でのパブリシティ
(2) 市場調査の設計と実施
Nさんは、新たな輸入家具に関する、仮説の検証、購入する意向の把握、及び販売チャネルの見直しを目的として、(a)〜(d)の手順で、市場調査を設計し、実施した。
(a) 市場調査の対象とする母集団は、20〜59歳の全国の男女とした。
(b) 母集団に属する被調査者をランダムに抽出した上で、郵送によるアンケート調査を実施することにした。
(c) L社が以前に作成した市場調査報告書及び社内検討会の議事録から、キーワードを抽出して分類し、新たな輸入家具のイメージを提示した上で、被調査者に回答してもらうよう、アンケート項目を策定した。
(d) アンケート調査で得られる、商品を新たに購入したいと考える人の割合(以下、購入意向率という)は、必ずしも真の値ではなく、誤差が含まれることを考慮し、cを95%として、有効回答数を次の式によって算出した。
購入意向率pを40%、誤差率rが±4%以内という条件とすると、有効回答数qは600となった。
過去にL社が行った類似のアンケート調査において、アンケート回収率が75%、有効回答率が80%であったことから、被調査者数は、d人とした。
(3) 市場調査結果の整理と分析
1か月後、市場調査が終了し、Nさんは、市場調査結果を(a)〜(d)のとおり整理し、分析した。
(a) 新たな輸入家具の購入意向と販売チャネルに関する調査結果
① 新たな輸入家具の購入意向
・是非購入したい:5%、購入したい:12%
② 新たな輸入家具の購入意向を有する人の購入予定時期
・6か月以内:10%、6か月超1年以内:20%、1年超2年以内:20%、2年超:50%
③ 新たな輸入家具の購入意向を有する人が希望する販売チャネル(複数回答)
・電話:10%、店舗:30%、インターネット:70%
(b) クロス集計結果
購入意向者の年収と年齢層という属性別に新たな輸入家具の購入意向をクロス集計した結果、年齢層が30〜39歳で、年収が300〜500万円のセグメントでの顧客層の購入意向は、他のセグメントより高く、セグメント間の差の検定結果も有意であった。
(c) 年代別の分析結果(抜粋)
・20~29歳では、アメリカ風デザインの輸入家具の人気が高い。
・30~49歳では、イタリア風デザインの輸入家具の人気が高い。
・50~59歳では、フランス風デザインの輸入家具の人気が高い。
・20~39歳では、インターネットで商品情報を入手する機会が増加している。
・20~49歳では、商品を購入した、自分の親しい人の意見を参考にして、同じような商品を購入したいと考える傾向が強い。
(d) 価格感度測定の結果
年齢層が30~39歳の、価格に対する意向を価格感度測定の手法で分析した結果は、図1のとおりであった。
↩設問2(4)
↩設問2(4) (4) 仮説の修正
Nさんは、市場調査結果を反映して、(a)~(d)のように仮説を修正した。
(a) デザイン:e
(b) 顧客が受容できる価格帯:f〜g万円
(c) ターゲットとなる顧客層
・年齢層:30~39歳・年収:300~500万円
(d) ターゲット顧客への訴求方法:③SNSを活用
(5) 需要予測
市場調査結果から、1~5年目までの需要率を算定した後、ターゲットとなる顧客層の需要数を予測した。
(6) 販売価格と販売チャネルの決定
Nさんは、新たに市場投入する輸入家具は原価20万円で、人気の高いデザインの商品であり、h である25万円を販売価格とすることが妥当と考えた。また販売チャネルについては、店舗販売に加えて、インターネットで販売することが適切と判断し、企画書をM課長へ提出して承認を得た。
設問1:〔RFM分析に基づいた輸入雑貨のプロモーション施策の策定〕について、(1)~(3)に答えよ。
問題文を見る(1)本文中の下線①について、Rを2倍に重み付けした理由を30字以内で述べよ。
模範解答
1年以内に商品を購入した顧客は、購入額が多いから
解説
解答の論理構成
- 問題文は、顧客の直近購入時期と売上額の関係を次のように示しています。
・「商品を購入した直近の時期が、1年以内の顧客への売上額が70%」
・「1年以内に商品を購入している顧客は、…商品の購入額が多い傾向」 - これにより、直近で購入している顧客ほど売上貢献度が高いことが分かります。
──すなわちR(Recency)の値が小さい=最近購入=高売上。 - 売上拡大を狙うなら、高売上をもたらす層を重点的に優遇する必要があります。
そのため「R、F、Mの点数のうち、①Rは2倍の重み付け」と設定。 - 以上から「Rを2倍にした理由」は、直近購入顧客が売上を多く生む事実に基づくため、模範解答の「1年以内に商品を購入した顧客は、購入額が多いから」となります。
誤りやすいポイント
- Frequency(F)が高い=優良顧客と早合点し、Recency(R)の影響度を軽視する。
- 「売上額70%」の数値を見落とし、F・Mと同等の重みでもよいと誤判断する。
- Rの2倍重みを「2倍=最重要」と機械的に覚え、根拠を説明できない。
FAQ
Q: 3指標のうち、常にRecencyを最重視するべきですか?
A: 業種や購買頻度により異なります。本問では「70%」という実績があるため最重視しています。
A: 業種や購買頻度により異なります。本問では「70%」という実績があるため最重視しています。
Q: 重み付けを決める一般的な方法は?
A: 過去売上データを用いて回帰分析やA/Bテストで寄与度を測り、売上に最も影響する指標を高く設定します。
A: 過去売上データを用いて回帰分析やA/Bテストで寄与度を測り、売上に最も影響する指標を高く設定します。
Q: RFMの点数区分は固定ですか?
A: 企業や期間で変化します。顧客数分布を見ながら5〜10段階でカスタマイズするのが一般的です。
A: 企業や期間で変化します。顧客数分布を見ながら5〜10段階でカスタマイズするのが一般的です。
関連キーワード: RFM分析, 重み付け, Recency, 顧客セグメント, ダイレクトマーケティング
設問1:〔RFM分析に基づいた輸入雑貨のプロモーション施策の策定〕について、(1)~(3)に答えよ。
問題文を見る(2)本文中の下線②について、プロモーションの総費用を変えずに期待できる利点がある。どのような利点があるか。30字以内で述べよ。
模範解答
優良な顧客へ重点的にプロモーションを行える。
解説
解答の論理構成
-
目的の確認
問題文では「プロモーションの総費用を増やさずに」売上を伸ばすことが求められています。- 【問題文】「プロモーションの総費用を増やさずに、適切なプロモーション施策を策定する」
-
手段の明示
そのためにNさんは「顧客をランク分け」して施策を変える方針を立てました。- 【問題文】下線②「顧客をランク分けし、それぞれの顧客ランクごとのプロモーション施策を実施」
-
期待される効果
高ランク(A・B)にはカタログや割引券など費用を掛け、低ランク(D・E)には葉書や送付取り止めで費用を抑えています。- 【問題文】表2「D…カタログの送付をやめ、葉書を送る」「E…カタログの送付をやめる」
-
結論
同じ費用内でもリターンが大きい顧客へ資源を集中できるため、
「優良な顧客へ重点的にプロモーションを行える」という利点が導かれます。
誤りやすいポイント
- 「費用削減」と書くだけでは目的の“総費用を変えずに”という条件に合わず減点対象となります。
- 「新規顧客の獲得」と答えると、本文は既存顧客のランク分けを扱っているためズレが生じます。
- ランク分けの基準(RFM)そのものを利点としてしまい、本質の“重点配分”を説明しないケースが多いです。
FAQ
Q: ランク分けは何を基準にしていますか?
A: 【問題文】表1の「R」「F」「M」を5段階で評価し、「①Rは2倍の重み付け」を加えて総合点を算定しています。
A: 【問題文】表1の「R」「F」「M」を5段階で評価し、「①Rは2倍の重み付け」を加えて総合点を算定しています。
Q: 低ランクに葉書しか送らないのはなぜですか?
A: 費用を抑えながら最低限の接点を維持することで、総費用を増やさず高ランク向け施策に資源を回すためです。
A: 費用を抑えながら最低限の接点を維持することで、総費用を増やさず高ランク向け施策に資源を回すためです。
Q: ランク分けすると顧客離れのリスクはありませんか?
A: 低ランク顧客への接点は残している(葉書送付)ため完全に切り捨てず、将来の再活性化の余地を残しています。
A: 低ランク顧客への接点は残している(葉書送付)ため完全に切り捨てず、将来の再活性化の余地を残しています。
関連キーワード: RFM分析, セグメンテーション, CRM, プロモーション効果, 顧客ランク
設問1:〔RFM分析に基づいた輸入雑貨のプロモーション施策の策定〕について、(1)~(3)に答えよ。
問題文を見る模範解答
a:費用を削減
b:離反した
解説
解答の論理構成
-
空欄の前後の文脈を確認
- 表2の説明文に「プロモーションの a するために、カタログの送付をやめ…」とあります。
- また問題文冒頭で「プロモーションの総費用を増やさずに」という経営課題が提示されています。
⇒ “何を”するかは、費用(コスト)についての施策と読み取れます。
-
費用に関するキーワードを抽出
- 問題文内の該当箇所は「プロモーション費用対効果をさらに改善するよう求めている。」
⇒ 費用を抑える(削減する)ことが目的であると判断できます。
- 問題文内の該当箇所は「プロモーション費用対効果をさらに改善するよう求めている。」
-
空欄 [a] の確定
- よって「プロモーションの 費用を削減 するために」が自然な日本語であり、経営課題とも整合します。
-
空欄 [b] の文脈確認
- 表2Eランク説明では「輸入雑貨を購入するニーズが無いか、顧客が b 確率が高いので…」とあります。
- RFM分析で最下位ランクは「最近買っていない・購入頻度が低い・金額も小さい」顧客を示します。これは既に店から離れた(解約・去った)状態を示す言い回しが適切です。
-
顧客が店を離れる専門用語
- マーケティングでは「離反(りはん)顧客」「解約顧客」という語が一般的。
⇒ 「離反した」が最も自然で、RFM文脈とも合致します。
- マーケティングでは「離反(りはん)顧客」「解約顧客」という語が一般的。
-
結論
- [a] 費用を削減
- [b] 離反した
誤りやすいポイント
- 「費用を削減」と「コストを削減」で迷う
原文で「プロモーション費用対効果」と費用の語が使われているため「費用」に合わせると整合が取れます。 - [b] に「低下した」「減少した」など購買量を示す語を入れてしまう
文脈は“購買行動が途絶えた状態”を示しており、購入額の変動ではなく顧客状態(離脱)を指します。 - RFM分析=新規顧客開拓と誤解
RFMはあくまで既存顧客の優先順位づけ手法であり、新規開拓は別施策である点を混同しないこと。
FAQ
Q: RFM分析で“R”を2倍の重み付けにする狙いは何ですか?
A: 「直近の購入時期」が最も再購入確率に影響すると考えられるため、重みを大きくして優先的に評価しています。
A: 「直近の購入時期」が最も再購入確率に影響すると考えられるため、重みを大きくして優先的に評価しています。
Q: “離反した顧客”にプロモーションを全くしないのは危険では?
A: 状況次第です。費用対効果の観点で高コストのカタログ送付は停止し、低コストの施策(メールやはがき)は検討すべきという趣旨です。
A: 状況次第です。費用対効果の観点で高コストのカタログ送付は停止し、低コストの施策(メールやはがき)は検討すべきという趣旨です。
Q: コスト削減と顧客満足向上は両立できますか?
A: 高価値顧客に厚いサービスを集中し、価値の低い層にはコスト効率の高い手段を使う「選択と集中」によって両立可能です。
A: 高価値顧客に厚いサービスを集中し、価値の低い層にはコスト効率の高い手段を使う「選択と集中」によって両立可能です。
関連キーワード: RFM分析, コスト削減, 顧客離反, セグメンテーション
設問2:〔新たな商品戦略の策定〕について、(1)~(4)に答えよ。
問題文を見る(1)本文中のcに入れる適切な字句を、5字以内で答えよ。
模範解答
c:信頼度
解説
解答の論理構成
- 本文では、有効回答数を求める前提として
「cを95%として、有効回答数を次の式によって算出した。」と記載されています。 - 標本調査において「95%」と並んで用いられる統計用語は、母集団比率推定の信頼水準を示す「信頼度」です。
- 有意水準と迷いやすいですが、有意水準は仮説検定で誤差をどこまで許容するかを示し、標本数算出時に直接用いるのは「信頼度」が一般的です。
- したがって、c に入る語は「信頼度」が適切です。
誤りやすいポイント
- 「95%」=「有意水準5%」と短絡し、c を「有意水準」と書いてしまう。
- 「信頼区間」を入れてしまう。95%信頼区間という表現は存在するが、式を立てる際は「信頼度」で表す。
- RFM分析に意識を引っ張られ、統計用語への注意がおろそかになる。
FAQ
Q: 有効回答数算出式 は何を前提にしていますか?
A: 二項分布を正規近似し、最大分散となる を採用した簡易式です。 が未知の場合は0.5を代入して最大値を取る方法もあります。
A: 二項分布を正規近似し、最大分散となる を採用した簡易式です。 が未知の場合は0.5を代入して最大値を取る方法もあります。
Q: 「信頼度95%」と「有意水準5%」はどう違いますか?
A: 両者は補数の関係ですが、前者は推定の精度を示し、後者は仮説検定で誤った棄却をする確率を示します。設問は標本数算定なので「信頼度」を用います。
A: 両者は補数の関係ですが、前者は推定の精度を示し、後者は仮説検定で誤った棄却をする確率を示します。設問は標本数算定なので「信頼度」を用います。
Q: 誤差率 を小さくするとどうなりますか?
A: 分母の が小さくなるため が増え、必要な有効回答数が多くなります。
A: 分母の が小さくなるため が増え、必要な有効回答数が多くなります。
関連キーワード: 信頼度, 標本調査, 有意水準, 誤差率, 母集団
設問2:〔新たな商品戦略の策定〕について、(1)~(4)に答えよ。
問題文を見る(2)本文中のd~gに入れる適切な数値又は字句を答えよ。
模範解答
d:1000
e:イタリア風
f:15
g:30
解説
解答の論理構成
-
d の算出
- 問題文では「有効回答数qは600となった。」と明示されています。
- さらに「アンケート回収率が75%、有効回答率が80%」とあるので、被調査者数nは
- よって d は 「1000」 です。
-
e の選定
- 仮説修正前の(a)は「デザイン:イタリア風」でした。
- 市場調査結果(c)では「30~49歳では、イタリア風デザインの輸入家具の人気が高い。」と再確認されています。
- したがって修正後もデザインは 「イタリア風」 が最適となり、e は 「イタリア風」 です。
-
f〜g の価格帯
- 図1の価格感度測定結果から、
・「安すぎるので買わない価格」と「安いと思い始める価格」が交差する最小許容価格付近
・「高いと思い始める価格」と「高すぎるので買わない価格」が交差する最大許容価格付近
を読み取ります。 - 交点は概ね15万円 と30万円 付近であるため、f=「15」、g=「30」 です。
- 図1の価格感度測定結果から、
誤りやすいポイント
- 有効回答数の式にアンケート回収率と有効回答率を掛け忘れ、 としてしまう。
- 「イタリア風」を「イタリアン」などに言い換えてしまい、原文引用の要件を満たさない。
- 価格感度測定の読み取りで、交差点ではなく曲線の「折れ点」を選び、20〜40万円と広めに設定する。
FAQ
Q: 被調査者数を算出する際、回収率と有効回答率の掛け順に決まりはありますか?
A: ありません。両方とも確率(比率)なので掛け合わせる順序で結果は変わりません。
A: ありません。両方とも確率(比率)なので掛け合わせる順序で結果は変わりません。
Q: 価格感度測定では交差点が複数あるように見えます。どこを選ぶのですか?
A: 一般に「安いと思い始める」と「安すぎるので買わない」の交点、および「高いと思い始める」と「高すぎるので買わない」の交点を採用します。
A: 一般に「安いと思い始める」と「安すぎるので買わない」の交点、および「高いと思い始める」と「高すぎるので買わない」の交点を採用します。
Q: デザインを変更しないまま仮説を修正するのは普通ですか?
A: 調査結果が当初仮説を強く裏付けるときは、変更せず確信度を高めるだけに留めるケースがよくあります。
A: 調査結果が当初仮説を強く裏付けるときは、変更せず確信度を高めるだけに留めるケースがよくあります。
関連キーワード: RFM分析, 回収率, 有効回答数, 価格感度測定, 交点分析
設問2:〔新たな商品戦略の策定〕について、(1)~(4)に答えよ。
問題文を見る(3)本文中の下線③について、SNSを活用すると、L社の商品を広く認知してもらえることに加え、L社にとってどのような効果が期待できるか。30字以内で述べよ。
模範解答
口コミによって新しい商品の販売量が増加する。
解説
解答の導き方
-
設問が問うことを確認します。下線③は「ターゲット顧客への訴求方法:③SNSを活用」ですから、SNS活用によって「広く認知してもらえることに加え」どのような効果が期待できるかを答える必要があります。
-
問題文から効果を導く根拠を順に取り出します。まず、販売チャネルの調査結果に「インターネット:70%」とあります。これは、購入意向を持つ層にとってオンライン経路が主要な入口であることを示します。次に年代別の記述で「20~39歳では、インターネットで商品情報を入手する機会が増加している」とあるので、SNSはこの年代に情報を届かせやすい手段になります。さらにクロス集計で「年齢層が30~39歳で、年収が300~500万円のセグメントでの顧客層の購入意向は、他のセグメントより高い」とあり、30~39歳の層は本案件の重要なターゲットです。
-
SNSの特性と調査結果を結び付けます。SNSは利用者同士の情報共有・推薦(口コミ)を促進する機能を持ちます。問題文に「20~49歳では、商品を購入した、自分の親しい人の意見を参考にして、同じような商品を購入したいと考える傾向が強い」とあるため、SNS上での「親しい人からの推薦(口コミ)」は購買意向の強化につながりやすいです。加えて、インターネット経由の情報入手が増加していることと、インターネットを希望するチャネル割合が高いことから、SNS経由の情報伝播は実際の購入行動につながる可能性が高いと判断できます。
-
以上を踏まえ、SNS活用によって期待できる効果は「口コミの発生を通じた販売量の増加」であると結論づけます。したがって、設問の30字以内の解答例は以下です。
解答例:口コミによって新しい商品の販売量が増加する。
誤りやすいポイント
- 「20~39歳では、インターネットで商品情報を入手する機会が増加している」を「30~39歳だけが当てはまる」など狭く誤認しないこと。原文は20~39歳と広めの年代を指しています。
- 「インターネット:70%」を見て「必ずオンラインで購入される」と断定しないこと。これはチャネルの希望を示す数値で、情報入手と購入意思の両面を含みます。
- SNSを単に「認知を広げる手段」とだけ捉え、SNSが促す「口コミ(ソーシャルプルーフ)」による購買促進効果を見落とさないこと。
FAQ
Q: SNSと既存のカタログ送付をどう使い分けるべきですか?
A: カタログは既存顧客維持、SNSは新規ターゲットやシェア拡大に有効です。調査でインターネット利用が高い若年層(20~39歳)や、30~39歳の高い購入意向を狙うにはSNSを優先します。
A: カタログは既存顧客維持、SNSは新規ターゲットやシェア拡大に有効です。調査でインターネット利用が高い若年層(20~39歳)や、30~39歳の高い購入意向を狙うにはSNSを優先します。
Q: 「口コミによる増加」と書く根拠は何ですか?
A: 調査で「インターネット:70%」とあること、そして「20~49歳では…親しい人の意見を参考に…購入したいと考える傾向が強い」とあるため、SNS上の推薦が購買につながりやすいからです。
A: 調査で「インターネット:70%」とあること、そして「20~49歳では…親しい人の意見を参考に…購入したいと考える傾向が強い」とあるため、SNS上の推薦が購買につながりやすいからです。
Q: SNS施策で注意すべき定量的な指標は何ですか?
A: エンゲージメント(いいね・シェア)、クリック率、サイト流入数、コンバージョン率(購入数)などを設定して、口コミ発生→購買への導線を検証します。
A: エンゲージメント(いいね・シェア)、クリック率、サイト流入数、コンバージョン率(購入数)などを設定して、口コミ発生→購買への導線を検証します。
関連キーワード: SNSマーケティング、口コミ効果、チャネル戦略、ターゲットセグメンテーション、クロス集計、価格感度分析
設問2:〔新たな商品戦略の策定〕について、(1)~(4)に答えよ。
問題文を見る(4)本文中のhに入れる適切な字句を解答群の中から選び、記号で答えよ。
解答群
ア:顧客が高すぎると感じて買わない価格のうち、最も低い価格
イ:顧客が低品質と思わない価格のうち、最も低い価格
ウ:図1から読み取れる適正価格
エ:図1から読み取れる適正価格では利益が出ないので、少し高めの価格
模範解答
h:エ
解説
解答の導き方
-
手法の確認
図1は価格感度測定法(Van Westendorp法、バン・ウェステルポンド法)の典型的な出力で、問題文に示された4本の曲線はそれぞれ「高すぎるので買わない価格」(①)、「高いと思い始める価格」(②)、「安いと思い始める価格」(③)、「安すぎるので買わない価格」(④)を表しています。図の曲線の交点を使って受容価格帯や適正価格を読み取ります。 -
図1から受容価格帯を求める考え方(本問での扱い)
Van Westendorp法では受容される価格帯(lower bound ~ upper bound)を求め、その中心や交点から適正価格を判断します。本問では次の定義を用いるのが自然です(図の形状説明に基づく一般的な読み方)。- 下限(lower bound)=「高いと思い始める価格」(②)と「安すぎるので買わない価格」(④)の交点
- 上限(upper bound)=「高すぎるので買わない価格」(①)と「安いと思い始める価格」(③)の交点 そしてこれらの間の中心値を「図1から読み取れる適正価格」の代表値とします。
-
図1の数値読取りと近似計算(概算)
図1は横軸が5万円刻みのグリッドなので、曲線を直線近似して交点を求めます(図に示された点を根拠にしています)。- ②は「横軸0万円で0%、50万円で約90%」を通る直線とみなせます。概算で式をとると (x:万円、y:%)。
- ④は「横軸0万円で100%、30万円付近でほぼ0%」を通る直線と近似すると 。
これらの交点(下限)を求めると、
よって下限は約 万円です。次に上限は①(おおむね )と③()の交点で、上限は 万円です。下限と上限の中点を適正価格の代表値とすると、つまり「図1から読み取れる適正価格」はおおむね 万円程度と読めます。 -
問題文の条件と照合して選択する理由
問題文には「原価20万円」であり、Nさんは「25万円を販売価格とすることが妥当」と判断しています(「原価20万円」「25万円」は問題文の記載)。図1から読み取れる適正価格を約 万円とすると、そのまま価格を設定した場合の一製品あたりの粗利は約と小さいため、利益確保の観点から「図1から読み取れる適正価格では利益が出ないので、少し高めの価格」を採る判断が妥当です。Nさんが選んだ「25万円」は受容価格帯の上限(25万円)に当たり、粗利はと十分に改善されます。以上より、選択肢の中では「図1から読み取れる適正価格では利益が出ないので、少し高めの価格」(エ)が最も適切です。
誤りやすいポイント
- 手法名の誤記:Van Westendorp法(価格感度測定法)を知らず、別名や誤った呼称で説明すると減点される。
- どの交点を「適正価格」とするかの混同:単に②と③の交点だけを適正価格と決めつける受験者が多い。受容価格帯(下限・上限)とその中心を使う解法も試験では妥当で、問題文の文脈(原価や利益の記載)と合わせて判断する必要がある。
- 図の読み取り精度の誤り:グリッドは5万円刻み・10%刻みなので、読み取りはグリッド単位で概算する。細かい小数点まで主張すると根拠不足になる。
- コスト無視:図だけで決定して「図から読み取れる価格そのまま(ウ)」を選ぶと、原価20万円の記載を見落として不利な解答になる。
FAQ
Q: 図1で「適正価格」はどの交点を指すのですか?
A: Van Westendorp法の典型的な読み方では「高いと思い始める価格」(②)と「安いと思い始める価格」(③)の交点をOptimal Price Point(OPP)と呼ぶことが多いです。ただし実務・試験では受容価格帯の下限・上限(例:②と④の交点、①と③の交点)を求め、その範囲の中心を代表値として「適正価格」と扱うことが多く、本問では後者の考え方で22万円前後と読むのが自然です。
Q: なぜ図からの適正価格より高めに設定してよいのですか?
A: 図は消費者の価格受容を示しますが、企業は「原価」や望む粗利も考慮します。本問では「原価20万円」と明記されており、図の代表値だと一製品あたりの粗利が小さいため、受容範囲の上限付近に価格を設定して利益を確保する(本問の25万円)という判断が合理的です。
Q: 読み取り誤差はどの程度許容されますか?
A: 図は目盛りが5万円・10%刻みなので、交点読み取りはその刻み単位で概算するのが妥当です。細かな小数点を示すより、グリッドに基づく「約○万円」の説明を根拠としてください。
A: Van Westendorp法の典型的な読み方では「高いと思い始める価格」(②)と「安いと思い始める価格」(③)の交点をOptimal Price Point(OPP)と呼ぶことが多いです。ただし実務・試験では受容価格帯の下限・上限(例:②と④の交点、①と③の交点)を求め、その範囲の中心を代表値として「適正価格」と扱うことが多く、本問では後者の考え方で22万円前後と読むのが自然です。
Q: なぜ図からの適正価格より高めに設定してよいのですか?
A: 図は消費者の価格受容を示しますが、企業は「原価」や望む粗利も考慮します。本問では「原価20万円」と明記されており、図の代表値だと一製品あたりの粗利が小さいため、受容範囲の上限付近に価格を設定して利益を確保する(本問の25万円)という判断が合理的です。
Q: 読み取り誤差はどの程度許容されますか?
A: 図は目盛りが5万円・10%刻みなので、交点読み取りはその刻み単位で概算するのが妥当です。細かな小数点を示すより、グリッドに基づく「約○万円」の説明を根拠としてください。
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