応用情報技術者 2014年 春期 午前2 問23
問題文
ワンチップマイコンにおける内部クロック発生器のブロック図を示す。15MHzの発振器と、内部のPLL1, PLL2及び分周器の組合せでCPUに240MHz, シリアル通信(SIO)に115kHzのクロック信号を供給する場合の分周器の値は幾らか。ここで、シリアル通信のクロック精度は±5%以内に収まればよいものとする。

選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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分周比の計算【午前2解説】
正解の理由
図から分かる通り、シリアル通信(SIO)用の分周器はPLL1の出力(15 MHz × 8 = 120 MHz)を入力に取っています。したがって分周後の周波数は入力周波数を で割った値になります。選択肢のうち、(エ)を使うと
となり、目標の に対して
であり、許容 ±5% の範囲内に入るため適切です。よって正解は エ です。
解法ステップ
- PLL1の出力周波数を求める:。
- 各選択肢の分周比に従って分周後周波数を計算する:(選択肢に対応)。
- 目標 と比較し、相対誤差が ±5% に入るか判定する。
- 条件を満たす選択肢を採る(最も近いものが望ましい)。
計算に使う式(一般形):
選択肢別の誤答解説
- ア:
。目標 と比べて非常に大きく、誤差率は約 と許容範囲を大幅に超えるため不適。 - イ:
。誤差率は約 で不適。 - ウ:
。誤差率は約 で不適。 - エ:
。誤差率は約 で許容 ±5% 内に収まるので適切(本問の正答)。
よくある誤解
- PLLのどの出力を分周するかを見誤る:図の接続をよく確認し、SIO側はPLL1の出力が分周入力である点を押さえること。
- 誤差率の計算ミス:誤差率は(実際値 − 目標)/目標で求める。分母を誤って実際値にすると結果が大きく狂う。
- 2のべき乗による分周を10進の割り算感覚で扱うと桁を誤る(2^10=1024などの値を正確に使う)。
補足コラム
- ハードウェアの分周器で2のべき乗分周(右シフト)は実装が簡単でよく使われます。今回のように元のクロックがPLLで増倍率された場合、どの段(PLL1かPLL2か)から取り出すかで必要な分周比が大きく変わります。
- 許容誤差 ±5% の評価は相対誤差で行います。実運用では温度や供給電圧変動も考慮するため、余裕を持って選定することが望ましいです。
- 一般に目標周波数に「最も近い」分周を選ぶのが基本ですが、回路の接続制約や使用可能な分周モード(逐次/パラレル)にも注意します。
FAQ
Q. なぜPLL1の出力を分周するのか?
A. 図で分周器の入力がPLL1から直接伸びているためです。もしPLL2出力(240 MHz)を分周すると別の分周比が必要になります。
A. 図で分周器の入力がPLL1から直接伸びているためです。もしPLL2出力(240 MHz)を分周すると別の分周比が必要になります。
Q. 許容 ±5% の判定はどうする?
A. 分周後周波数 が の範囲に入ればよい、つまり 。
A. 分周後周波数 が の範囲に入ればよい、つまり 。
Q. 誤差率の符号はどう読む?
A. 正なら目標より高い(周波数過多)、負なら目標より低い(周波数不足)を意味します。許容範囲は絶対値で判断します。
A. 正なら目標より高い(周波数過多)、負なら目標より低い(周波数不足)を意味します。許容範囲は絶対値で判断します。
関連キーワード: 分周、PLL、クロック生成、周波数計算、許容誤差、SIO、2のべき乗分周

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