応用情報技術者 2016年 秋期 午前2 問64
問題文
リサイクル法に基づく規制に準拠した使用済 PCの回収再資源化に関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:回収・再資源化の対象は、ディスプレイ以外のデスクトップPC, 及びノートブックPC本体である。
イ:家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収再資源化する。(正解)
ウ:家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは、回収再資源化の対象外である。
エ:企業から廃棄されるPCは、メーカによる回収再資源化の対象外であり、企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。
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家庭用PCの回収義務【午前2解説】
正解の理由
使用済みパソコンの再資源化等に関する法律(通称「PCリサイクル法」)では、家庭から廃棄されるパソコンについて、当該機器に表示されたメーカーまたは輸入販売業者が回収・再資源化の責任を負う仕組みが定められています。したがって、PCリサイクルマークが付いている家庭廃棄のパソコンは、メーカーや輸入販売業者の責任で回収・再資源化される点が正しく、選択肢のうち イ が正解です。
解法ステップ
- 問題の主語(家庭から廃棄されるPCか企業からの廃棄か)を確認する。法律上の取り扱いが異なるため最初に判定する。
- PCに「PCリサイクルマーク」が付いているかを確認する。マークの有無でメーカーの責務発生が分かれる。
- 自作(自家組立)PCやメーカーが存在しない(倒産等)場合の法的責任の所在を検討する。
- 選択肢ごとに「家庭廃棄か企業廃棄か」「マークの有無」「責任主体が明確か」を当てはめて妥当性を判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「回収・再資源化の対象は、ディスプレイ以外のデスクトップPC, 及びノートブックPC本体である。」
→ 誤り。文がやや乱暴で曖昧です。PCリサイクル法の対象は主に「家庭から廃棄されるパソコン本体(据え置き型の本体およびノート型)」であり、表現としては近いが、問題文の表現だけでは対象の範囲(例えば一体型PCや付属機器の扱い)が不明瞭であり、設問で求められる「法律に基づく責任の所在」を示していないため不適切と判断されます。 - イ: 「家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収再資源化する。」
→ 正解。PCリサイクル法の仕組みを端的に表しており、家庭廃棄かつマーク付きであればメーカー等が責任を負う点を正確に示しています。 - ウ: 「家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは、回収再資源化の対象外である。」
→ 誤り(表現が過度に断定的)。原則として、自作(自家組立)PCはメーカー責任の対象になりません(責任を負うメーカーが存在しないため)。倒産したメーカーの製品についても、法的に責任を負う主体が存在しない限りメーカーの回収義務は実行できないため実務上は対象にならないことが多いですが、「一律に対象外である」と断定するのは誤りです。民間の回収事業者やその他のルートで回収される例外もあり得ます。 - エ: 「企業から廃棄されるPCは、メーカによる回収再資源化の対象外であり、企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。」
→ 不適切。企業(事業系)からの廃棄はPCリサイクル法の「家庭廃棄」対象外であり、事業者は廃棄物処理法の枠組みで扱うことが原則ですが、「企業によって必ず産業廃棄物として処理される必要がある」との表現はやや強すぎます。企業は業者と有償で回収・再資源化の契約を結ぶなど、多様な処理方法があり得ます(つまり「メーカーの無条件の回収義務」が適用されない点は正しいが、文が一義的すぎる)。
よくある誤解
- 自作PCもメーカーが回収する:自作PCは一般にメーカー責任の対象外です。メーカー名が存在しないため、PCリサイクル法に基づく回収義務は発生しません。
- 倒産メーカーの製品は必ず別ルートで無料回収される:倒産した場合、法的に回収義務を果たす主体がいないため、無条件にメーカー負担で回収されるわけではありません。民間事業者による回収や有償の処理が現実的対応となることが多いです。
- 企業廃棄=メーカーが無条件に関与しない=必ず産業廃棄物扱い:企業は廃棄物処理法等に従って処理する必要がありますが、処理方法は契約による委託やリユース業者への売却など複数あり得ます。メーカーの義務範囲と企業の処理義務を混同しないこと。
補足コラム
- 処理の実務フロー(家庭が廃棄する場合の一般的手順):PCにリサイクルマークがあれば、まずメーカー(または輸入販売業者)に連絡し、指定の回収・再資源化方法に従う。メーカー側は回収と再資源化の責任を負います。マークが無い場合や自作PCの場合は、自治体の案内や民間のリサイクル事業者、廃棄物処理業者に相談するのが一般的です。
- 個人情報対策:家庭で廃棄する際でも、データ消去や記憶媒体の物理破壊を要求するケースがあるため、事前にバックアップと適切なデータ消去を行うことが重要です。
FAQ
Q1. 自作PCは絶対に回収対象外ですか?
A1. 原則として自作PCはメーカー責任の対象外です(メーカーが明示されないため)。ただし、自治体や民間の回収事業者、リサイクル業者が有償・無償で引き取る場合はあります。
A1. 原則として自作PCはメーカー責任の対象外です(メーカーが明示されないため)。ただし、自治体や民間の回収事業者、リサイクル業者が有償・無償で引き取る場合はあります。
Q2. メーカーが倒産しているPCはどうなりますか?
A2. 倒産したメーカーに法的な回収義務を担わせることはできません。したがって履行主体がない限りメーカー負担の回収は期待できず、民間の回収業者や別の処理ルートを利用することになります。
A2. 倒産したメーカーに法的な回収義務を担わせることはできません。したがって履行主体がない限りメーカー負担の回収は期待できず、民間の回収業者や別の処理ルートを利用することになります。
Q3. 企業で使っていたPCもメーカーが回収してくれますか?
A3. 企業廃棄はPCリサイクル法の「家庭廃棄」対象外です。企業は廃棄物処理法等に従い自社で適正に処理する必要がありますが、メーカーと有償で回収契約を結ぶなどの選択肢もあります。
A3. 企業廃棄はPCリサイクル法の「家庭廃棄」対象外です。企業は廃棄物処理法等に従い自社で適正に処理する必要がありますが、メーカーと有償で回収契約を結ぶなどの選択肢もあります。
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