応用情報技術者 2016年 春期 午前2 問33
問題文
CSMA/CD 方式の LANで使用されるスイッチングハブ (レイヤ 2 スイッチ) は、フレームの蓄積機能、速度変換機能や交換機能をもっている。このようなスイッチングハブと同等の機能をもち、同じプロトコル階層で動作する装置はどれか。
選択肢
ア:ゲートウェイ
イ:ブリッジ(正解)
ウ:リピータ
エ:ルータ
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ブリッジ【午前2解説】
正解の理由
スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)と同等の機能を持ち、同じプロトコル階層(データリンク層)で動作する装置は、選択肢のうち イ のブリッジです。ブリッジはMACアドレスを学習してフレームを転送/破棄し、ポートごとに衝突ドメインを分割します。スイッチは基本的に多ポート化・高速化されたブリッジの発展形であり、フレームの蓄積(バッファリング)、速度変換、フレーム交換(転送・フィルタリング)といった動作原理が一致します。したがって動作階層と機能の観点で同等と言えます。
解法ステップ
- 各選択肢の動作階層を確認する(物理層/データリンク層/ネットワーク層/上位層)。
- 問題文にある「フレームの蓄積、速度変換、交換機能」がどの層の機能かを判断する(データリンク層の機能)。
- データリンク層で動作し、かつフレームを学習して転送する装置を選ぶ。
- それに該当するのがブリッジ(及びスイッチ)であるため選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ゲートウェイ
ゲートウェイは一般に異なるプロトコルやアプリケーションレベルの変換を行う装置で、レイヤ4以上(場合によってはアプリケーション層)での処理を含みます。レイヤ2のスイッチと同等ではありません。 -
イ: ブリッジ
ブリッジはデータリンク層でMACアドレスを学習し、不要なフレームは破棄、必要なポートへのみ転送します。スイッチは本質的に多ポートブリッジであり、蓄積(ストア&フォワード)や速度変換を含む実装が可能です。よって相当します。 -
ウ: リピータ
リピータは物理層の機器で信号の再生・増幅を行うだけで、フレームの解析・学習・転送や速度変換は行いません。よって機能が一致しません。 -
エ: ルータ
ルータはネットワーク層(IPなど)で経路制御を行い、異なるサブネット間の転送やパケットのルーティングを担当します。レイヤ2のフレーム交換やMAC学習とは層が異なります。
よくある誤解
-
スイッチ=ルータと混同する
外見が似ている機器もありますが、スイッチ(レイヤ2)とルータ(レイヤ3)は役割が異なります。前者はMACで転送、後者はIPで経路制御します。 -
リピータとスイッチを同一視する
両者は物理層とデータリンク層という全く別の層で動作します。リピータは単純に信号増幅するだけです。 -
ブロードキャストの除去まで行うと誤解する
ブリッジ/スイッチは衝突ドメインを分割しますが、ブロードキャストは原則として同一のブロードキャストドメイン内で転送されるため、ブロードキャストを完全に除去するわけではありません(VLANやルータで分割可能)。
補足コラム
歴史的に「ブリッジ」は少数ポートの機器で、学習テーブルに基づくフレームの転送を行っていました。スイッチはこれを多ポートかつ高性能化したもので、一般にスイッチ=マルチポートブリッジと考えられます。スイッチの実装には「ストア&フォワード」や「カットスルー」などの方式があり、ストア&フォワード方式では受信したフレーム全体をバッファしてCRCチェックを行うためエラーフレームを下流に流しません。速度変換(例えば10Mbpsポートと100Mbpsポート間の相互接続)やバッファリングによる輻輳緩和も可能です。
また、CSMA/CDの運用下ではハブ(リピータの集合)では同一衝突ドメインに多数の端末が入るため衝突が発生しやすいですが、スイッチ/ブリッジはポートごとに衝突ドメインを分けるため衝突を大幅に減らし、フルデュプレックス運用にするとCSMA/CD自体が不要になります。
FAQ
Q1: ブリッジとスイッチは完全に同じですか?
A1: 機能的には同じデータリンク層の原理(MAC学習・転送)に基づきます。スイッチは実装・性能面での発展版と考えられ、一般には多ポート・高速・追加機能(VLAN等)を備えます。
A1: 機能的には同じデータリンク層の原理(MAC学習・転送)に基づきます。スイッチは実装・性能面での発展版と考えられ、一般には多ポート・高速・追加機能(VLAN等)を備えます。
Q2: スイッチは必ずフレームの蓄積(バッファリング)を行いますか?
A2: 多くのスイッチはストア&フォワードやバッファリング機能を持ちますが、実装方式(カットスルー等)により挙動は異なります。速度変換が必要な場合は蓄積が必須です。
A2: 多くのスイッチはストア&フォワードやバッファリング機能を持ちますが、実装方式(カットスルー等)により挙動は異なります。速度変換が必要な場合は蓄積が必須です。
Q3: ルータがあればブロードキャストを防げますか?
A3: はい。ルータは異なるサブネット間の通信を仲介するため、ルータの境界でブロードキャストは基本的に遮断されます(これによりブロードキャストドメインを分割できます)。
A3: はい。ルータは異なるサブネット間の通信を仲介するため、ルータの境界でブロードキャストは基本的に遮断されます(これによりブロードキャストドメインを分割できます)。
関連キーワード: CSMA/CD、スイッチングハブ、レイヤ2、ブリッジ、リピータ、ルータ、ゲートウェイ、MACアドレス、衝突ドメイン、ブロードキャストドメイン、ストアアンドフォワード、カットスルー、VLAN

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