応用情報技術者 2017年 秋期 午前2 問51
問題文
ソフトウェア開発プロジェクトで行う構成管理の対象項目はどれか。
選択肢
ア:開発作業の進捗状況
イ:成果物に対するレビューの実施結果
ウ:プログラムのバージョン(正解)
エ:プロジェクト組織の編成
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構成管理対象項目【午前2解説】
正解の理由
構成管理(Configuration Management)は、ソフトウェアや関連成果物の識別、バージョン管理、保管、変更追跡、差分管理などを行う活動です。選択肢の中では、ウ の「プログラムのバージョン」が典型的な構成管理の対象に該当します。プログラムのソースコードやバイナリの各版(バージョン)を管理して、どのリリースでどの変更が含まれるかを明確にすることが構成管理の中心的役割だからです。
解法ステップ
- 「構成管理」が指す範囲を確認する:成果物の識別、バージョン管理、変更管理、差分およびベースライン管理が主目的であると整理する。
- 各選択肢を「成果物(モノ)」か「プロセス・状況・組織」かで分類する。
- 構成管理の対象は「成果物」かつ「識別・版管理が必要なもの」であるため、それに合致する選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 開発作業の進捗状況
進捗はプロジェクト管理(スケジュール管理、進捗報告)の対象であり、構成管理の主対象ではありません。進捗レポート自体が成果物として管理される場合は別ですが、「進捗状況」そのものをバージョン管理するのは構成管理の本義ではありません。 -
イ: 成果物に対するレビューの実施結果
レビュー記録は品質管理・見直しの証跡であり、文書として保存・参照されることはありますが、レビュー結果自体が「ソフトウェア構成要素(コード等)の版管理」そのものではありません。必要に応じ成果物(レビュー報告書)を構成アイテムに含めることはあるものの、一般的な構成管理の代表対象ではありません。 -
ウ: プログラムのバージョン
プログラム(ソースコード・ビルド成果物)の版管理は構成管理の核心です。どのバージョンがリリースされ、どの変更が含まれるかを追跡・再現可能にするため、これが正解となります。 -
エ: プロジェクト組織の編成
組織構成は人的・組織的な管理項目であり、構成管理の対象となる成果物(ソフトウェアやドキュメント)とは性質が異なります。組織の変更は別の管理領域(人的資源管理・プロジェクトガバナンス)で扱います。
よくある誤解
- 構成管理=単なるバージョン管理だけと考える誤り:バージョン管理は重要だが、ベースライン管理や変更管理、リリース管理、環境構成管理なども含む広い概念です。
- すべてのドキュメントや記録を無差別に構成管理すべきと考える誤り:重要な成果物や変更影響の大きいドキュメントを中心に「構成管理対象(構成アイテム)」を定義することが現実的です。
補足コラム
実務では「構成アイテム(CI: Configuration Item)」としてソースコード、ライブラリ、ビルドスクリプト、設計書、テスト仕様書、リリースパッケージ等を登録します。ベースラインを設定してその状態からの変更を管理することで、再現性の確保や障害時の復旧が容易になります。
よく使われるツール例(実務イメージ):
# Gitでの基本的な操作例
git init
git add .
git commit -m "初期コミット"
git tag -a v1.0 -m "リリース v1.0"
git branch feature/xxx
また、構成管理は変更管理(Change Management)やテスト・リリース管理と連携して運用するのが望ましく、単独運用はリスクを伴います。
FAQ
Q: レビュー結果の記録を保存している場合、それは構成管理の対象になりますか?
A: 保存するレビュー報告書自体は成果物の一つとして構成アイテムに含められることがありますが、レビューの「実施状況(進め方)」はプロジェクト管理側の情報です。構成管理に含めるかはプロジェクトルール次第です。
A: 保存するレビュー報告書自体は成果物の一つとして構成アイテムに含められることがありますが、レビューの「実施状況(進め方)」はプロジェクト管理側の情報です。構成管理に含めるかはプロジェクトルール次第です。
Q: 設定ファイルやデータベースのスキーマは構成管理の対象ですか?
A: はい。実行環境の設定ファイルやスキーマなど、システムの再現や差分把握に重要なものは構成管理で扱うべきです。
A: はい。実行環境の設定ファイルやスキーマなど、システムの再現や差分把握に重要なものは構成管理で扱うべきです。
Q: 構成管理と変更管理の違いは何ですか?
A: 構成管理は成果物の識別・版管理・保全を行う枠組み、変更管理はその成果物に対する変更要求の審査・承認・実行を管理するプロセスです。両者は密に連携します。
A: 構成管理は成果物の識別・版管理・保全を行う枠組み、変更管理はその成果物に対する変更要求の審査・承認・実行を管理するプロセスです。両者は密に連携します。
関連キーワード: 構成管理、バージョン管理、ソース管理、ベースライン、変更管理、リリース管理、Git、SVN、構成アイテム、成果物管理

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