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応用情報技術者 2019年 春期 午前213


問題文

稼働率が等しい装置を直列や並列に組み合わせたとき、システム全体の稼働率を高い順に並べたものはどれか。ここで、各装置の稼働率は0よりも大きく1未満である。
応用情報技術者 2019年 春期 午前2 問13の問題画像

選択肢

A, B, C
A, C, B(正解)
C, A, B
C, B, A

種類別の並列・直列構成の稼働率比較【午前2 解説】

正解の理由

問題では各装置の稼働率が等しく p (0<p<1)。システム全体の稼働率は、入力から出力へ少なくとも1本の経路が全て稼働している確率(並列:和、直列:積の組合せ)で求める。
  • A:入力で2つに分岐し、それぞれに単一装置。上下どちらかが生きていれば出力される。全体稼働率は 1 − (1−p)^2 = 2p − p^2。
  • C:上下どちらの枝も各々直列2台(経路確率 p^2)、枝は並列なので全体は 1 − (1−p^2)^2 = 2p^2 − p^4。
  • B:まず1台の直列要素(確率 p)、その後に上下の枝でそれぞれ1台(並列)。枝で少なくとも1つ生きている確率は 1 − (1−p)^2 = 2p − p^2。全体は直列要素と枝並列の組合せなので p × (2p − p^2) = 2p^2 − p^3。
p の範囲 (0<p<1) で比較すると
  • A = 2p − p^2
  • C = 2p^2 − p^4 = p^2(2 − p^2)
  • B = 2p^2 − p^3 = p^2(2 − p)
一般に p<1 のため p > p^2, また 2 − p > 2 − p^2(なぜなら −p > −p^2 ⇒ p^2 > p が成り立たない)を踏まえ、数値的に A > C > B となる。したがって正解は イ(A, C, B)。

解法ステップ

  1. 各構成で「出力が生きている確率」を式で表す(直列は積、並列は1−(全滅確率))。
  2. 同一 p を代入した標準形に整理する(A: 2p−p^2、B: 2p^2−p^3、C: 2p^2−p^4)。
  3. p の範囲 0<p<1 を用いて大小関係を比較(p>p^2 や因数分解で比較)。
  4. 大きい順に並べて選択肢と照合。

選択肢別の誤答解説

  • ア: A, B, C — B と C の比較を誤る典型。B = 2p^2 − p^3、C = 2p^2 − p^4 で p^3 > p^4(p<1)より B < C、よってこの順は誤り。
  • イ: A, C, B — 正解。
  • ウ: C, A, B — C と A を逆にしている誤り。A の方が枝が単一装置で並列、その結果が最も高い。
  • エ: C, B, A — 完全に逆順。直列要素の影響を見落としている。

よくある誤解

  • 直列・並列を逆に扱う:直列は確率を掛ける(低下)、並列は「1−(故障両方)」で成功率が上がると覚えること。
  • 分岐の位置を見落とす:B のように先頭に直列要素があると、全体に掛け算がかかるため全体稼働率が大きく下がる。
  • p の大小を誤って比較する:p<1 の性質(p>p^2)を利用して式を単純比較することを忘れる。

補足コラム

  • 並列による冗長化はシステム全体の可用性を高める有効手段ですが、直列要素(単一障害点)はボトルネックになります。設計では重要な経路に直列要素を置かない、あるいは直列要素をさらに冗長化することが基本的対策です。
  • 中央の直列要素があると、その後の並列化の効果は乗算されるため、冗長化の効果が限定されることを念頭に置いてください。

FAQ

Q1: なぜ確率を掛けたり引いたりするのですか?
A1: 直列で成功する条件は「すべて成功」なので確率の積、並列で成功する条件は「少なくとも1つ成功」なので全滅の補集合 1−(全滅確率) を使います。
Q2: p に具体的な数値を入れるとイで確かめられますか?
A2: 例えば p=0.8 のとき A=2×0.8−0.64=0.96、C=2×0.64−0.4096=0.8704、B=2×0.64−0.512=0.768 → A>C>B で一致します。
Q3: p が1に近いと順位は変わりますか?
A3: p→1 に近づいても A が最大、B が最小の関係は変わりません。p の範囲が 0<p<1 である限り順位は固定です。

関連キーワード: 冗長化、可用性、確率論、直列接続、並列接続
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