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応用情報技術者 2021年 春期 午前215


問題文

密結合マルチプロセッサの性能が、1台当たりのプロセッサの性能とプロセッサ数の積に等しくならない要因として、最も適切なものはどれか。

選択肢

主記憶へのアクセスの競合(正解)
通信回線を介したプロセッサ間通信
プロセッサのディスパッチ処理
割込み処理

密結合マルチプロセッサの性能要因【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:密結合マルチプロセッサの性能は主記憶へのアクセス競合により理想的な性能向上が得られません。
  • 根拠:複数プロセッサが同一の主記憶を共有するため、同時アクセスが競合し待ち時間が発生します。
  • 差がつくポイント:通信回線や割込み処理よりも、主記憶アクセスの競合が性能ボトルネックになる点を理解することが重要です。

正解の理由

密結合マルチプロセッサは複数のプロセッサが共通の主記憶を共有します。このため、各プロセッサが主記憶にアクセスする際に競合が発生し、アクセス待ちが生じます。結果として、プロセッサ数を増やしても性能が単純に比例しないのはこの競合が原因です。
一方、通信回線を介したプロセッサ間通信は密結合ではなく疎結合の特徴であり、ディスパッチ処理や割込み処理は性能低下の主因とはなりにくいため、選択肢アが最も適切です。

よくある誤解

通信回線の遅延が性能低下の主因と誤解されがちですが、密結合では主記憶アクセスの競合がより大きな影響を与えます。
割込み処理やディスパッチ処理は性能に影響しますが、密結合マルチプロセッサの性能限界の主因ではありません。

解法ステップ

  1. 密結合マルチプロセッサの構成を理解する(複数プロセッサが共通主記憶を共有)
  2. 性能がプロセッサ数に比例しない原因を考える
  3. 主記憶アクセスの競合が待ち時間を生むことを確認
  4. 他の選択肢(通信回線、割込み、ディスパッチ)との違いを比較
  5. 最も性能低下の要因となる「主記憶へのアクセス競合」を選択

選択肢別の誤答解説

  • ア: 主記憶へのアクセスの競合
    → 正解。共有主記憶への同時アクセスが競合し性能低下を招く。
  • イ: 通信回線を介したプロセッサ間通信
    → 疎結合マルチプロセッサの特徴であり、密結合では主記憶共有が基本。
  • ウ: プロセッサのディスパッチ処理
    → OSの処理であり性能低下の主因とは言い難い。
  • エ: 割込み処理
    → 割込みは性能に影響するが、密結合の性能限界の主因ではない。

補足コラム

密結合マルチプロセッサは高速なプロセッサ間通信と共有主記憶を特徴としますが、主記憶の帯域幅やアクセス競合が性能のボトルネックとなります。これを解決するためにキャッシュメモリの導入やメモリ階層の工夫が行われています。
一方、疎結合マルチプロセッサは各プロセッサが独立したメモリを持ち、通信回線を介して連携するため、通信遅延が性能に影響します。

FAQ

Q: なぜ通信回線の遅延は密結合マルチプロセッサの性能低下に直結しないのですか?
A: 密結合ではプロセッサ間通信は主に共有主記憶を介して行われ、通信回線を介した遅延は疎結合ほど大きくありません。
Q: 主記憶へのアクセス競合はどのように対策されますか?
A: キャッシュメモリの導入やメモリバンクの分割、アクセス制御の工夫で競合を緩和します。

関連キーワード: 密結合マルチプロセッサ、主記憶アクセス競合、性能ボトルネック、マルチプロセッサ性能、共有メモリ
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