基本情報技術者 2025年 科目A 問16
問題文
データマイニングの手法の一つであって、POSなどの蓄積データから“一緒に買われる商品”の組合せを発見する分析手法はどれか。
選択肢
ア:3C分析
イ:ABC分析
ウ:コンジョイント分析
エ:マーケットバスケット分析(正解)
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マーケットバスケット分析【午前解説】
正解の理由
POSなどの取引データ(トランザクションデータ)から「一緒に買われる商品」の組合せを見つける手法は、アソシエーションルールを使うマーケットバスケット分析です。選択肢のうちエが該当します。マーケットバスケット分析は、購買履歴の同時発生(共起)を統計的に捉え、支持度(support)や信頼度(confidence)などの指標で有力な商品組合せを抽出します。POSデータのように多数のトランザクションがある場面で適用される点が決め手です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:POS、蓄積データ、"一緒に買われる" → 「購買の共起」を想起する。
- 手法の目的で選択肢を照合:共起・組合せ発見に対応するのはマーケットバスケット分析(アソシエーション分析)。
- 他選択肢の目的を簡単に照らし合わせ、該当しないことを確認する(3Cは市場分析、ABCは在庫分類、コンジョイントは属性評価)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 3C分析
- 3C(Customer, Competitor, Company)は経営戦略や市場分析のフレームワークで、購買トランザクションの共起解析とは無関係です。
- イ: ABC分析
- ABC分析は在庫や顧客を重要度別(A/B/C)にランク付けする手法で、商品の同時購買パターンを発見する目的ではありません。
- ウ: コンジョイント分析
- コンジョイント分析は製品の属性(価格、機能など)が消費者の選好に与える影響を評価するための設計実験的手法で、購買の組合せ探索とは用途が異なります。
- エ: マーケットバスケット分析
- POSデータから同時購入の組合せ(アソシエーションルール)を抽出する手法であり、設問の条件に合致します。エ
よくある誤解
- 「売れ筋の商品を並べる手法」と混同する:マーケットバスケット分析は単独の売れ筋(頻度)ではなく、商品同士の共起(関係性)を見つける点が目的です。
- 「属性評価(どの属性が重要か)」と同じだと思う:コンジョイントなどの選好分析と目的が異なり、マーケットバスケットは取引単位での共起を扱います。
補足コラム
マーケットバスケット分析では、通常以下の指標が使われます。
- 支持度(support): ルール A → B が全トランザクションに占める割合
- 例:
- 信頼度(confidence): Aが購入されたときにBも購入される割合
- リフト(lift): 期待される独立確率に対する有意度
リフトが1より大きければ、AとBの同時発生は独立と比べて起こりやすいことを示します。
簡単な例:全取引100件、牛乳とパンが同時に買われたのが10件、牛乳単独が20件、パン単独が25件なら
- support(牛乳→パン)=10/100=0.10
- confidence(牛乳→パン)=10/20=0.50
- lift=0.50/0.25=2.0(牛乳が買われるとパンも買われやすい)
代表的なアルゴリズム:Apriori(アプリオリ)やFP-Growth。店舗の棚配置、クロスセル提案、プロモーション設計などに活用されます。
(実装例:Pythonのmlxtendでアソシエーションルール抽出が可能)
from mlxtend.frequent_patterns import apriori, association_rules
# one-hot エンコーディング済みのデータフレーム df
frequent = apriori(df, min_support=0.01, use_colnames=True)
rules = association_rules(frequent, metric="confidence", min_threshold=0.5)
FAQ
Q1: マーケットバスケット分析はどの程度のデータ量が必要ですか?
A1: トランザクション数が多いほど信頼できる共起が検出できます。数千〜数万件あると実用的なルールが得られやすいです。ただし、販売頻度の低い商品ペアはサポート閾値で除外されるのが一般的です。
A1: トランザクション数が多いほど信頼できる共起が検出できます。数千〜数万件あると実用的なルールが得られやすいです。ただし、販売頻度の低い商品ペアはサポート閾値で除外されるのが一般的です。
Q2: サポートや信頼度の閾値はどう決める?
A2: 業務目標とデータの散らばり具合で決めます。サポートは低すぎるとノイズが増え、高すぎると重要なロングテールを見落とします。ビジネス上の有意性(利益や施策の実行可能性)を基準に設定します。
A2: 業務目標とデータの散らばり具合で決めます。サポートは低すぎるとノイズが増え、高すぎると重要なロングテールを見落とします。ビジネス上の有意性(利益や施策の実行可能性)を基準に設定します。
Q3: マーケットバスケット分析で注意すべき点は?
A3: 因果関係を示すわけではない点に注意。単に同時購入の頻度が高いことを示すのみで、プロモーションや季節要因などの外的要因を考慮する必要があります。
A3: 因果関係を示すわけではない点に注意。単に同時購入の頻度が高いことを示すのみで、プロモーションや季節要因などの外的要因を考慮する必要があります。
関連キーワード: マーケットバスケット分析、アソシエーションルール、サポート、コンフィデンス、リフト、アプリオリアルゴリズム、POSデータ、トランザクションデータ

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