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情報セキュリティマネジメント 2016年 秋期 午前(科目A)19


問題文

インターネットと社内サーバの間にファイアウォールが設置されている環境で、時刻同期の通信プロトコルを用いて社内サーバがもつ時計をインターネット上の時刻サーバの正確な時刻に同期させる。このとき、ファイアウォールで許可すべき時刻サーバとの間の通信プロトコルはどれか。

選択肢

FTP(TCP、ポート番号21)
NTP(UDP、ポート番号123)(正解)
SMTP(TCP、ポート番号25)
SNMP(TCP及びUDP、ポート番号161及び162)

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時刻同期プロトコル【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

社内サーバの時計をインターネット上の時刻サーバと合わせるために使うプロトコルは、NTP(Network Time Protocol:時刻同期プロトコル)です。試験の選択肢では の NTP(UDP、ポート番号123)が該当します。NTPは時刻情報を送受信するために設計されたプロトコルで、通常はUDP(User Datagram Protocol:コネクションレスで軽量な通信方式)を用い、ポート番号123を使います。したがって、ファイアウォールで時刻同期を許可するにはUDP/123を許可すればよい、という点で が正解です。

解法ステップ

  1. 問題の目的を確認:社内サーバの「時刻同期」を行うための通信を許可する必要がある。
  2. 「時刻同期」に使われる代表的なプロトコルを思い出す:NTP(Network Time Protocol)。
  3. NTPの通信の特性を確認:通常はUDPを使い、ポート番号は123。
  4. 選択肢と照合:UDP/123に該当するのは のみ。よって を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: FTP(File Transfer Protocol:ファイル転送用のプロトコル)。通常はTCP(Transmission Control Protocol:接続型で信頼性の高い通信方式)のポート21を使う。時刻同期には使わないので誤り。
  • : NTP(Network Time Protocol:時刻同期プロトコル)。UDP、ポート123を使用するため正解。
  • ウ: SMTP(Simple Mail Transfer Protocol:電子メール送信用のプロトコル)。通常はTCPのポート25を使用する。メール送信向けで時刻同期とは無関係。
  • エ: SNMP(Simple Network Management Protocol:機器監視・管理用プロトコル)。通常はUDPのポート161(要求)/162(トラップ)を使う。選択肢に「TCP及びUDP」とあるが、時刻同期用ではないので誤り。

よくある誤解

  • NTPは信頼性が低いからTCPを使うべき、と思う誤解:NTPは短いリクエスト/レスポンスを高速にやり取りする用途でUDPが適しているためUDPを使います。信頼性確保はプロトコル側や複数ソースで補います。
  • 「UDP/123を全開放すればよい」と考える誤解:外向きに限定したり、許可する宛先IPを絞るなど最小権限で設定すべきです。NTPを悪用した反射/増幅攻撃のリスクがあります。
  • SNTP(Simple NTP)と混同する誤解:SNTPはNTPの簡易版で同じくUDP/123を使うことが多いが、基本はNTP系の通信と理解してください。

補足コラム

  • 職場での運用イメージ:多くの組織では各端末が直接インターネットの時刻サーバに問い合わせる代わりに、社内に「内部NTPサーバ(社内時刻サーバ)」を置きます。内部サーバだけが外部の信頼できる時刻サーバとNTPで同期し、社内端末はその内部サーバと同期する形にすると、ファイアウォールの設定やセキュリティ管理が楽になります。
  • 実務的な注意点:外部NTPと同期するときは、許可する送受信をUDP/123に限定し、可能なら時刻サーバのIPアドレスを限定します。NTPの認証(鍵による検証)や、OS標準のntpd/chrony(Linuxの時刻同期ソフト)・Windows Time Serviceの設定も検討してください。NTPの古い認証方式(Autokey)は現在推奨されないことがあります。

FAQ

Q1. なぜNTPはUDPを使うのですか?
A1. NTPは短いパケットで多数のサーバと高速にやり取りするため、接続確立のオーバーヘッドが小さいUDPが適しています。必要な精度や信頼性はプロトコル設計や追跡/冗長化で補います。
Q2. ファイアウォールでどう設定すれば安全ですか?
A2. 原則は「最小権限」。外向きのUDP/123を特定の信頼できる時刻サーバのみ許可、内部NTPサーバを設置して外部アクセスを集中させる、レスポンスのみ許可するステートフル設定などが有効です。
Q3. NTPのセキュリティリスクは?
A3. NTPを使った反射増幅攻撃や、改ざん・なりすましで誤った時刻を与えるリスクがあります。外部アクセスの制限やNTP認証、ソフトウェアの更新で対策します。

関連キーワード: NTP、UDP、時刻同期、ポート123、ファイアウォール設定、chrony、ntpd、SNTP、NTP認証、反射増幅攻撃
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