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情報セキュリティマネジメント 2016年 春期 午前(科目A)25


問題文

ドライブバイダウンロード攻撃の説明はどれか。

選択肢

PCにUSBメモリが接続されたとき、USBメモリに保存されているプログラムを自動的に実行する機能を用いてウイルスを実行し、PCをウイルスに感染させる。
PCに格納されているファイルを勝手に暗号化して、戻すためのパスワードを教えることと引換えに金銭を要求する。
Webサイトを閲覧したとき、利用者が気付かないうちに、利用者の意図にかかわらず、利用者のPCに不正プログラムが転送される。(正解)
不正にアクセスする目的で、建物の外部に漏れた無線LANの電波を傍受して、セキュリティの設定が脆弱な無線LANのアクセスポイントを見つけ出す。

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ドライブバイダウンロード【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

選択肢のうち、が正解です。ドライブバイダウンロードは、利用者がWebサイトを閲覧しただけで、利用者の気づかないうちに不正プログラム(マルウェア:malicious software、悪意あるソフトウェア)が利用者のPCへダウンロード・場合によっては実行されてしまう攻撃手法です。攻撃者はブラウザやプラグイン(例:古いFlashやJava)の脆弱性を突いたり、正規サイトに仕込んだ不正広告(malvertising)を使ったりして、自動的にマルウェアを送り込みます。したがって「Web閲覧中に意図せず不正プログラムが転送される」という記述が当てはまるのはだけです。
(補足用語)プラグイン:Webブラウザに機能を追加する小さなソフト。古くなると脆弱性が残りやすい。

解法ステップ

  1. 設問で問われている「自動的に・気付かないうちに・Webを見ただけで」を手がかりにする。
  2. 各選択肢の動作を短く要約する。
    • ア:USB挿入でプログラム自動実行(USB媒介)
    • イ:ファイルを暗号化して金銭要求(ランサムウェア)
    • ウ:Web閲覧で気付かないうちに不正プログラム転送(ドライブバイ)
    • エ:無線電波を傍受して脆弱APを探す(wardriving系)
  3. 「Web閲覧だけで感染」を示す選択肢を選ぶ→それが

選択肢別の誤答解説

  • ア:USBメモリの自動実行機能を悪用する攻撃です。これは「USBオートラン」や「USB媒介感染」と呼ばれ、ドライブバイダウンロードとは媒介(USB vs Web)が異なります。職場ではUSBの自動実行を無効にする運用が有効です。
  • イ:これはランサムウェア(ransomware:身代金要求型マルウェア)による被害説明です。ファイルを暗号化して復号の対価を要求する点が特徴で、感染経路はさまざま(メール添付、ドライブバイ経由など)ですが、設問の「Web閲覧だけで自動的に転送される」説明とは異なります。
  • :正答。説明の通り、Web閲覧中に利用者の意思に反してマルウェアが送り込まれる攻撃です。
  • エ:これはワードライビング(wardriving:無線LANの電波を車などで探すこと)や無線スニッフィングに近い行為を説明しています。無線LANの探索や傍受であり、Web閲覧による自動感染を意味するものではありません。

よくある誤解

  • 「クリックしないと感染しない」と考える誤解:ドライブバイはクリック不要で脆弱性を突く場合があります。クリックだけが感染の条件ではありません。
  • 「怪しいサイトだけが危険」と思い込む誤解:正規サイトの広告やコンテンツが改ざんされてマルウェア配布源になることがあります。安全そうなサイトでも油断は禁物です。
  • 「アンチウイルスだけで防げる」との誤解:アンチウイルス(ウイルス対策ソフト)は重要ですが、ゼロデイ(未知の脆弱性)を狙う攻撃では防げないこともあり、複数の対策が必要です。

補足コラム

  • なぜ重要か:ドライブバイダウンロードは利用者の操作負担が少なく広く感染しやすいため、組織での被害が大きくなりがちです。特に業務端末が一度感染すると情報漏えいやランサムウェア感染の踏み台になる恐れがあります。
  • 職場での具体的対策(運用でできること)
    • ブラウザとプラグインを自動更新にする。
    • 不要なプラグイン(Flash等)を無効化または削除する。
    • Webフィルタリングで危険サイトや不審な広告配信元をブロックする。
    • エンドポイント対策(EDR:Endpoint Detection and Response、端末の振る舞い検知)やサンドボックス(sandbox:隔離された実行環境)を導入する。
    • 標準ユーザ権限での利用を徹底し、管理者権限での常用を避ける。
    • 定期的なバックアップと復旧手順の整備。
  • 事例イメージ:大手ニュースサイトの広告スペースに悪意ある広告が掲載され、訪問した多数の利用者が知らないうちにマルウェアに感染する、というケースが実際に発生しています。

FAQ

Q: ドライブバイダウンロードとマルウェアの違いは?
A: ドライブバイダウンロードは「感染経路(Web閲覧)」を指す手法名で、マルウェアは「実際に行動する悪意あるソフト」です。前者は手法、後者は成果物と考えてください。
Q: クリックやダウンロードの同意がないと感染しない?
A: いいえ。脆弱性を突けばユーザ操作なしでマルウェアがダウンロード・実行されることがあります。つまり「何もしなくても」感染する可能性があります。
Q: 個人でもできる防御策は?
A: ブラウザとOSを最新に保つ、不要なプラグインを削除する、広告ブロッカーやスクリプトブロッカーを使う、怪しいサイトを避ける、定期的にバックアップする、などが有効です。

関連キーワード: ドライブバイダウンロード、マルウェア、マルバタイジング、脆弱性、ランサムウェア、ワードライビング、エンドポイント対策
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