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情報セキュリティマネジメント 2017年 秋期 午前(科目A)11


問題文

JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステムー用語)において定義されている情報セキュリティの特性に関する記述のうち、否認防止の特性に関する記述はどれか。

選択肢

ある利用者があるシステムを利用したという事実が証明可能である。(正解)
認可された利用者が要求したときにアクセスが可能である。
認可された利用者に対してだけ、情報を使用させる又は開示する。
利用者の行動と意図した結果とが一貫性をもつ。

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否認防止(non-repudiation)【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

JIS Q 27000:2014 における「否認防止(non-repudiation:行為や取引を後から否定できない状態)」は、ある主体が行った行為や送信した情報の事実を証明できる性質を指します。選択肢の中では、「ある利用者があるシステムを利用したという事実が証明可能である。」が、この意味に一致します。
つまり「誰が何をしたか」を後から示せることが否認防止であり、証拠(ログ、署名、タイムスタンプなど)で立証できる点が重要です。

解法ステップ

  1. 用語の定義を短く確認する
    • 否認防止=行為や送信を否定できないように証明できること(non-repudiation)
    • 機密性(confidentiality)=許可された人だけが情報を見られること
    • 可用性(availability)=要求時に利用できること
    • 完全性(integrity)=情報が正しく、改ざんされていないこと
  2. 各選択肢のキーワードを拾う
    • 「証明可能」→否認防止候補
    • 「アクセスが可能」→可用性候補
    • 「認可された利用者に対してだけ」→機密性候補
    • 「行動と意図した結果が一貫」→完全性(または正確性)候補
  3. もっとも定義と合致するものを選ぶ(この問題では

選択肢別の誤答解説

  • :正しい。行為の事実を証明できることが否認防止。
  • イ:誤り。これは可用性(availability:要求したときにアクセスできること)に該当します。職場での例は、業務システムが勤務時間中に使えないと困る場面です。
  • ウ:誤り。これは機密性(confidentiality:情報を許可された人だけが利用・閲覧できること)に当たります。社内の給与情報を関係者だけが見られるようにするのが該当例です。
  • エ:誤り。行動と意図した結果の一貫性は完全性(integrity:データが正確で改ざんされていないこと)や場合によっては「正当性」や「妥当性」に近い概念です。否認防止とは異なります。

よくある誤解

  • 誤解1:ログを残せばそれだけで否認防止になる
    • ログは重要な証拠ですが、タイムスタンプや改ざん防止(例えばデジタル署名)など、証拠の信頼性を保つ仕組みがないと否認防止として弱いです。
  • 誤解2:否認防止=「責任追及」そのもの
    • 否認防止は「行為の証明」を提供する性質です。責任の判断や処罰は別の手続きやルール(就業規則、契約)に依存します。

補足コラム

技術的対策と運用の例
  • デジタル署名(電子署名):送信者が特定でき、改ざんが検出できる仕組み。公開鍵暗号方式を使うことが多いです。
  • タイムスタンプ:いつ行われたかを証明するための時刻証明。
  • 改ざん防止ログ:ログ自体の保全(書き換え不可の保存やハッシュ連鎖など)を行う。
    職場での運用例:重要な承認や取引は電子署名つきのワークフローにする、ログは定期的に外部媒体へ保存して改ざんリスクを下げる、という運用が考えられます。

FAQ

Q1: 単に「誰がログインしたか」の記録だけで否認防止になりますか?
A1: 役立ちますが不十分な場合があります。ログの日時や改ざん防止、誰がログを保存・管理するかといった信頼性が重要です。
Q2: 電子メールの送信で否認防止を実現できますか?
A2: 送信事実を後で証明するには、電子署名や配信証明(受信確認、タイムスタンプ)などの仕組みが必要です。単なる「送信済み」フォルダでは弱いです。
Q3: 法的な証拠能力はどう確保する?
A3: 証拠の保全方法(署名、タイムスタンプ、第三者機関の利用)と社内ルールを整備し、証拠連鎖が断たれない運用をすることが重要です。

関連キーワード: 否認防止、non-repudiation、JIS Q 27000、情報セキュリティ特性、デジタル署名、タイムスタンプ、ログ保全
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