情報セキュリティマネジメント 2017年 秋期 午前(科目A) 問21
問題文
ボットネットにおいてC&Cサーバが果たす役割はどれか。
選択肢
ア:遠隔操作が可能なマルウェアに、情報収集及び攻撃活動を指示する。(正解)
イ:電子商取引事業者などに、偽のディジタル証明書の発行を命令する。
ウ:不正なWebコンテンツのテキスト、画像及びレイアウト情報を一元的に管理する。
エ:踏み台となる複数のサーバからの通信を制御し遮断する。
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C&Cサーバの機能【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
ボットネットとは、マルウェア(malware:悪意あるソフトウェア)に感染した多数の端末が外部の指令に従って連携する仕組みです。C&Cサーバは C&C(Command and Control:指令・統制)サーバ(サービスを提供するコンピュータ)と呼ばれ、感染端末に対して遠隔から指示を出します。問題文の選択肢の中で、感染端末に「情報収集及び攻撃活動を指示する」としているのが該当します。つまり、アが正解です。
簡単に言うと、C&Cサーバは「ボット(感染端末)に命令を出す司令塔」です。命令内容は、データ窃取、スパム送信、DDoS(サービス妨害)攻撃など多岐にわたります。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「C&Cサーバ」「ボットネット」などを認識する。
- 用語の意味を思い出す:C&CはCommand and Controlの略で「指令を出す役割」。
- 各選択肢と照合する:指令を出す役割に合うものを選ぶ。
- 不適切な選択肢を除外する:証明書の発行やコンテンツ管理、通信遮断はC&Cの役割ではない。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 遠隔操作可能なマルウェアに情報収集や攻撃を指示する。
→ 正解。C&Cサーバの本質的な役割(指令の配布)を述べている。 -
イ: 電子商取引事業者などに、偽のデジタル証明書の発行を命令する。
→ 誤り。デジタル証明書は認証局(CA:Certificate Authority)が発行するもので、C&Cサーバが正規の事業者に証明書発行を命令する権限はない。偽証明書の作成は別の攻撃(CAの不正侵害や偽造)に関わる話題。 -
ウ: 不正なWebコンテンツのテキスト、画像及びレイアウト情報を一元的に管理する。
→ 誤り。コンテンツ管理はCMS(Content Management System:コンテンツ管理システム)の役割であり、C&Cサーバの目的ではない。ボットネットの指令とは関係が薄い。 -
エ: 踏み台となる複数のサーバからの通信を制御し遮断する。
→ 誤り。C&Cサーバは踏み台(すなわち感染した端末)を操作する側であり、外部の通信を「遮断する」ことが主目的ではない。通信の遮断は防御側(ファイアウォールやネットワーク管理者)が行う対策に当たる。
よくある誤解
-
「C&Cサーバ=単に悪いデータを置くサーバ」と考える誤解
→ 実際はデータ配置だけでなく、感染端末に対するリアルタイム指令や更新の配信が主目的です。 -
「C&Cは必ず一台の中央サーバだけが存在する」と考える誤解
→ 実際は複数台で冗長化したり、P2P型(端末同士で指令を伝播する方式)をとることもあります。司令系統の形は様々です。
補足コラム
職場でのイメージ:社員PCがマルウェアに感染すると、そのPCは「ボット」となり外部のC&Cサーバからの指示を待ち受けます。指示が来れば、メール送信や外部サーバへの大量通信(DDoS)などを実行します。運用としては、感染疑い端末のネットワーク切断、ログ解析、アンチウイルスでのスキャン、必要ならば外部専門業者への連絡が標準的な対応手順です。
防御ポイント(簡潔)
- エンドポイント保護(アンチウイルス等)の導入と定期更新
- 不要な外部通信の制限(プロキシやファイアウォールでの通信制御)
- 異常な通信の検知(ネットワークの通信量急増、未知の外部IPとの継続接続)
- ソフトウェアの脆弱性管理(パッチ適用)
FAQ
Q. C&Cサーバは必ず「中央サーバ」なのですか?
A. いいえ。中央集権型のC&Cサーバも多いですが、P2P型や分散型、暗号化や匿名化(Tor等)を使うものもあります。形は進化しています。
A. いいえ。中央集権型のC&Cサーバも多いですが、P2P型や分散型、暗号化や匿名化(Tor等)を使うものもあります。形は進化しています。
Q. 感染を見つけたらまず何をすればよいですか?
A. まず該当端末をネットワークから切り離して拡散を防ぎます。その後、ログの保存、感染経路調査、掃除(駆除)を行い、再発防止策を整えます。
A. まず該当端末をネットワークから切り離して拡散を防ぎます。その後、ログの保存、感染経路調査、掃除(駆除)を行い、再発防止策を整えます。
Q. 企業側でC&C通信を完全に防げますか?
A. 完全ではありませんが、複数の防御層(アンチウイルス、ネットワーク制御、監視、社員教育)を組み合わせることでリスクを大幅に下げられます。
A. 完全ではありませんが、複数の防御層(アンチウイルス、ネットワーク制御、監視、社員教育)を組み合わせることでリスクを大幅に下げられます。
関連キーワード: ボットネット、C&Cサーバ、マルウェア、遠隔操作、指令サーバ、DDoS、通信監視、踏み台感染、P2P型C&C

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