情報セキュリティマネジメント 2017年 春期 午前(科目A) 問14
問題文
内部不正による重要なデータの漏えいの可能性を早期に発見するために有効な対策はどれか。
選択肢
ア:アクセスログの定期的な確認と解析(正解)
イ:ウイルス対策ソフトの導入
ウ:重要なデータのバックアップ
エ:ノートPCのHDD暗号化
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内部不正の早期検知【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
内部不正によるデータ漏えいを「早期に発見」するために最も有効なのは、アのアクセスログの定期的な確認と解析です。
アクセスログ(誰がいつどのファイル・システムに何をしたかを記録した履歴)を定期的に見ることで、通常と異なる操作や不審なアクセスを早く見つけられます。例えば、業務時間外に大量のデータをダウンロードした、アクセス権のないファイルにアクセスした、短時間に大量のファイルを参照した、などはログで検出できます。これにより、漏えいの兆候を見つけて直ちに対応(アクセス遮断・調査・報告)できます。
アクセスログ(誰がいつどのファイル・システムに何をしたかを記録した履歴)を定期的に見ることで、通常と異なる操作や不審なアクセスを早く見つけられます。例えば、業務時間外に大量のデータをダウンロードした、アクセス権のないファイルにアクセスした、短時間に大量のファイルを参照した、などはログで検出できます。これにより、漏えいの兆候を見つけて直ちに対応(アクセス遮断・調査・報告)できます。
解法ステップ
- 問題の目的を確認:早期発見が目的か(防止・復旧・検知のどれかを整理)。
- 各選択肢が「検知」に貢献するかを評価:
- 検知(異常を発見)→○
- 防止(起きにくくする)→△(だが検知ではない)
- 復旧(起きた後の回復)→×
- 各選択肢を当てはめる:アクセスログは「検知」に直結するため最適。
- 結論:アクセスログの確認・解析(ア)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:アクセスログの定期確認と解析は「誰が何をしたか」を把握でき、早期発見に直接つながるため正解です。ログを自動解析してアラート化すると実務で有効です。
- イ(ウイルス対策ソフトの導入):ウイルス対策ソフト(マルウェアを検出・除去するソフト)はマルウェア感染の予防や検出に有効ですが、内部の正当な利用者による意図的なデータ持ち出し(内部不正)の早期発見には直接役立ちません。
- ウ(重要なデータのバックアップ):バックアップ(データを別に保存して復元できるようにすること)は被害発生後の復旧に有効です。しかし「早期発見」ではなく被害の後処理に該当します。
- エ(ノートPCのHDD暗号化):HDD暗号化(内蔵ディスクの内容を暗号化して盗難時に読めなくする)は紛失・盗難対策に有効で、端末外での流出防止になりますが、内部ユーザが正当な端末から不正にデータを持ち出す場合の早期検知には寄与しません。
よくある誤解
- 「ウイルス対策を入れれば内部不正も防げる」:ウイルス対策はマルウェア対策で、人的な不正行為の検知・抑止には限界があります。
- 「バックアップがあれば被害は問題ない」:バックアップで復旧はできますが、機密情報の流出自体や外部公開のリスクは残り、早期発見は別途必要です。
- 「ログを取ればそれだけで安心」:ログ取得は必須ですが、放置すると意味がありません。定期的な解析やアラート設定、保存期間の管理が重要です。
補足コラム
実務での運用イメージ(簡単な流れ)
- 何を守るかを決める(重要データの特定)。
- ログ収集の設計:ファイルアクセスログ、データベースのクエリログ、認証ログ、メール転送ログなどを収集。
- 自動解析の導入:SIEM(Security Information and Event Management:ログを集約・相関分析して異常を検知する仕組み)やDLP(Data Loss Prevention:データ漏えい防止ツール。特定データの流出を検知・制御する)を組み合わせると効率的です。
- アラート運用:閾値(通常と違うと判断する基準)を決め、担当者が即時対応できる体制を作る。
- 法務・人事との連携:従業員監視にはプライバシー配慮と就業規則・同意の整備が必要。通知・教育・規程が前提です。
用語メモ
- アクセスログ:誰がいつ何にアクセスしたかを記録する履歴。
- SIEM(Security Information and Event Management):ログを集め、関連付けて自動で異常検出する仕組み。
- DLP(Data Loss Prevention):機密データの流出を検出・防止するツール。
- 暗号化:データを第三者に読み取られないよう変換する技術。
FAQ
Q. どれくらいの頻度でログを確認すればよいですか?
A. 手作業だと日次〜週次、機械的な解析や重要度の高いログはリアルタイムや数分単位での監視が望ましいです。自動アラートを基本にして、定期レビューで傾向を把握します。
A. 手作業だと日次〜週次、機械的な解析や重要度の高いログはリアルタイムや数分単位での監視が望ましいです。自動アラートを基本にして、定期レビューで傾向を把握します。
Q. ログ監視は誰が担当すればよいですか?
A. 中小企業ではIT担当やセキュリティ委員会、外部の監視サービス委託も有効です。重大なアラート時は人事・法務と連携する運用ルールを作っておきます。
A. 中小企業ではIT担当やセキュリティ委員会、外部の監視サービス委託も有効です。重大なアラート時は人事・法務と連携する運用ルールを作っておきます。
Q. 社員のプライバシーはどう守る?
A. 監視の目的と範囲を就業規則や書面で明示し、必要最小限のログ取得とアクセス制御・保持期間の設定を行います。法令や労働協約にも配慮します。
A. 監視の目的と範囲を就業規則や書面で明示し、必要最小限のログ取得とアクセス制御・保持期間の設定を行います。法令や労働協約にも配慮します。
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