情報セキュリティマネジメント 2017年 春期 午前(科目A) 問47
問題文
情報戦略の立案時に、必ず整合性を取るべきものはどれか。
選択肢
ア:新しく登場した情報技術
イ:基幹システムの改修計画
ウ:情報システム部門の年度計画
エ:中長期の経営計画(正解)
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情報戦略と経営計画の整合【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
情報戦略(ITをどう使って事業目的を達成するかを示す方針)は、企業全体の中長期の経営計画(事業の目標や方向性を示す計画)と整合させる必要があります。つまり、まず経営計画(会社が向かう方向)があり、それを実現するための情報戦略が定まります。したがって必ず整合性を取るべきものはエ(中長期の経営計画)です。
ポイントを平易に言うと、情報投資やシステム導入が会社の目的に逆行しては意味がありません。経営計画が示す優先事項や成長戦略に応じて、情報戦略を設計し、その後で部門や情報システム部門の年度計画が作られます(順序は「経営計画 → 情報戦略 → 年度計画」)。
解法ステップ
- 「必ず整合性を取るべき」とは何を最優先に合わせるべきかを考える。答えは最上位の方針(会社全体の方針)であるかを確認する。
- 各選択肢の階層(戦略レベルか運用レベルか)を判定する。
- 経営計画:企業全体の中長期方針(最上位)
- 情報戦略:経営計画を受けて立てるITの方針(中位)
- 年度計画:部門ごとの一年単位の計画(下位)
- 新技術や基幹システム改修:個別施策や手段
- 最上位の「経営計画」と整合させるのが正解だと判断する。
この手順で、短時間で正答にたどり着けます。
選択肢別の誤答解説
- ア: 新しく登場した情報技術
- 「新しく登場した情報技術」は手段や技術トレンドです。魅力的でも必ず採用するものではなく、まず経営計画に照らして採用の必要性を判断します。技術は情報戦略で評価・取捨選択されます。
- イ: 基幹システムの改修計画
- 基幹システム(企業の主要な業務を支えるシステム)は重要ですが、これは情報戦略や年度計画の一部です。改修計画は上位方針(経営計画)との整合を確認して優先順位や予算配分を決めます。
- ウ: 情報システム部門の年度計画
- 年度計画(1年単位の実行計画)は情報戦略に基づいて作られるものです。年度計画は経営計画と整合する必要はありますが、直接「必ず整合させるべき」最上位ではありません。順序は「経営計画 → 情報戦略 → 年度計画」です。
- エ: 中長期の経営計画
- 会社の方向性・目標を示す最上位の計画です。情報戦略はこれに従う形で設計するため、ここを必ず整合させるのが正解です。
よくある誤解
- 「最新技術を採用すれば良い」と考える
- 新技術は手段であり、会社の目標(経営計画)に適合するかが重要です。流行だけで導入判断をしないこと。
- 「部門の年度計画=会社の方針」と混同する
- 年度計画は実行計画であり、上位の経営計画や情報戦略に従って作られます。上下の順序を逆に考えると整合が取れません。
- 経営計画が曖昧でも情報戦略を先に作ってよい
- 経営計画の方向性を受けて情報戦略を作るのが原則です。経営側と合意を取らずに独自の情報戦略を進めると、後で方向修正を迫られます。
補足コラム
- なぜ順序が「経営計画 → 情報戦略 → 年度計画」なのか
- 経営計画は「何を達成するか」を示します。情報戦略はその「どう支えるか(ITで何をするか)」を決めます。年度計画は「今年何をやるか」を細かく決める実行計画です。例えると、経営計画が「旅行の目的地」、情報戦略が「行き方(飛行機か電車か)」、年度計画が「旅行の日程表」です。順序を守うことで、IT投資やプロジェクトが無駄になりにくくなります。
- 実務上の運用イメージ(短く)
- 経営陣が中長期計画を示す → 情報部門が情報戦略を策定(優先領域・投資方針) → 年度ごとの予算・プロジェクトが決定される。ガバナンス(意思決定の枠組み)としては、経営とITの協議をする「IT戦略委員会」などを置くと整合が取りやすいです。
FAQ
Q1: 経営計画が頻繁に変わる場合はどうする?
A1: 経営計画の改訂に合わせて情報戦略を見直します。頻繁な変更は混乱の元なので、情報戦略は柔軟性(段階的投資、モジュール化)を持たせることが大切です。
A1: 経営計画の改訂に合わせて情報戦略を見直します。頻繁な変更は混乱の元なので、情報戦略は柔軟性(段階的投資、モジュール化)を持たせることが大切です。
Q2: 中小企業で経営計画が明文化されていない場合は?
A2: まず経営層と目標(3〜5年で何を達成したいか)を合意することが必要です。口頭の方針でも、何が優先かを明確にしてから情報戦略を作ります。
A2: まず経営層と目標(3〜5年で何を達成したいか)を合意することが必要です。口頭の方針でも、何が優先かを明確にしてから情報戦略を作ります。
Q3: 基幹システム改修が喫緊だが経営計画との整合が取れていない場合は?
A3: 緊急性が高い場合でも、経営層に目的と費用対効果を説明して合意を得るべきです。場合によっては一時措置を行い、並行して経営計画との整合を図ります。
A3: 緊急性が高い場合でも、経営層に目的と費用対効果を説明して合意を得るべきです。場合によっては一時措置を行い、並行して経営計画との整合を図ります。
Q4: 誰が最終的に整合を確認する責任がある?
A4: 最終的には経営層(取締役会や経営企画部門)の責任ですが、情報部門は情報戦略の策定と整合確認の担当者として主導します。実務ではIT戦略委員会などで共同確認するのが現実的です。
A4: 最終的には経営層(取締役会や経営企画部門)の責任ですが、情報部門は情報戦略の策定と整合確認の担当者として主導します。実務ではIT戦略委員会などで共同確認するのが現実的です。
関連キーワード: 情報戦略, 経営計画, 年度計画, ガバナンス, IT投資, 基幹システム, 戦略整合性

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