情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問08
問題文
JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステムー用語)において、“エンティティは、それが主張するとおりのものであるという特性”と定義されているものはどれか。
選択肢
ア:真正性(正解)
イ:信頼性
ウ:責任追跡性
エ:否認防止
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真正性【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
JIS Q 27000:2014 の定義「エンティティは、それが主張するとおりのものであるという特性」は、まさに真正性(Authenticity:あるものが主張どおりである性質)を指します。したがって選択肢のうち ア が該当します。
ここで出てくる用語の意味を簡単に添えます。
- 真正性(Authenticity):主張どおり本人や正当なものであること。
- 信頼性(Reliability):期待どおりに動作すること、故障しにくさや正確性を含む性質。
- 責任追跡性(Accountability/Traceability):誰が何をしたかを追跡し、責任を明確にできること。
- 否認防止(Non-repudiation):行為者が「行っていない」と後で否定できないようにすること。
真正性は「これは確かに〇〇だ」と確認する性質で、定義文と完全に一致します。
解法ステップ
- 問題文のキーフレーズを見つける:「それが主張するとおりのものである」という表現を探す。
- 英語の対応を頭の片隅に置く:「claims to be」→ authenticity(真正性)。
- 選択肢の日本語意味を一つずつ当てはめる。上のフレーズと一致するのは真正性だけ。
- 他の選択肢は「動作の信頼度」「行為の追跡」「否認させない仕組み」など別の概念なので除外する。
この手順で速く正答に到達できます。
選択肢別の誤答解説
- ア 真正性:正しい。定義と語義が一致するため適合する。例:Webサイトの証明書で「このサイトは正当な会社のものです」と確認できる状態が真正性。
- イ 信頼性(Reliability):誤り。信頼性は「期待どおりに機能するか」を表す。例えばサーバが常に稼働する、データが毀損しないといった点を指すが、「主張どおりの存在であるか」は含まない。
- ウ 責任追跡性(Accountability/Traceability):誤り。誰が何をしたかを記録して責任を明確にする性質で、行為の帰属やログ管理に関する概念。主体が「本物か」を示す真正性とは別。
- エ 否認防止(Non-repudiation):誤り。行為者が後で「自分はやっていない」と否定できないようにする仕組み(例:電子署名)。否認防止は真正性や責任追跡性と関連するが、定義そのものではない。
よくある誤解
- 真正性と否認防止を混同する:どちらも「行為や主体の正当性」に関わるが、真正性は「○○であることの確認」、否認防止は「行為を否定できないこと」。順序で言えば、まず真正性があり(誰かが確かにやったと確認でき)、それを証拠化すると否認防止が成立する場合がある。
- 真正性=信頼性と思う:信頼性は継続的な性能や可用性の話。あるものが本物かどうか(真正性)とは異なる視点。
補足コラム
- 用語の出典:JIS Q 27000 は ISO/IEC 27000 系の日本規格で、情報セキュリティに関する用語と定義をまとめています。問題はこの規格の語義理解を問う典型例です。
- 職場でのイメージ:紙の契約書なら印鑑と本人確認、社内メールなら送信者情報と署名、ウェブならSSL/TLSのサーバ証明書で「その組織のサイトである」と確認するのが真正性の実務的対応です。
- 技術的な実現例:デジタル証明書や公開鍵基盤(PKI:Public Key Infrastructure)が真正性確認に使われます。デジタル署名は真正性と否認防止を両立しやすい手段です。
FAQ
Q. 真正性はどうやって確認しますか?
A. 身分証や印鑑、パスワードやワンタイムパス、デジタル証明書などで「その主体が確かに主張通りである」ことを確認します。複数の手段を組み合わせると確度が上がります。
A. 身分証や印鑑、パスワードやワンタイムパス、デジタル証明書などで「その主体が確かに主張通りである」ことを確認します。複数の手段を組み合わせると確度が上がります。
Q. 電子署名は真正性と否認防止のどちらですか?
A. 電子署名はまず署名者の身元確認(真正性)に役立ち、署名の改ざん防止などにより否認防止も助けます。両方に関係しますが、目的や技術の側面で役割が分かれます。
A. 電子署名はまず署名者の身元確認(真正性)に役立ち、署名の改ざん防止などにより否認防止も助けます。両方に関係しますが、目的や技術の側面で役割が分かれます。
Q. 監査ログは真正性に関係しますか?
A. ログ自体は誰が何をしたかを示すので責任追跡性に直結します。ログの真正性(改ざんされていないこと)を確保すれば、監査証拠としての価値が高まります。
A. ログ自体は誰が何をしたかを示すので責任追跡性に直結します。ログの真正性(改ざんされていないこと)を確保すれば、監査証拠としての価値が高まります。
関連キーワード: 真正性、Authenticity、認証、デジタル署名、証明書、信頼性、責任追跡性、否認防止、JIS Q 27000、ISO/IEC 27000、PKI

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