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情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A)45


問題文

PaaS型サービスモデルの特徴はどれか。

選択肢

利用者は、サービスとして提供されるOSやストレージに対する設定や変更をして利用することができるが、クラウドサービス基盤を変更したり拡張したりすることはできない。
利用者は、サービスとして提供されるOSやデータベースシステム、プログラム言語処理系などを組み合わせて利用することができる。(正解)
利用者は、サービスとして提供されるアプリケーションを利用することができるが、自らアプリケーションを開発することはできない。
利用者は、ネットワークを介してサービスとして提供される端末のデスクトップ環境を利用することができる。

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PaaSの特徴【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

PaaS(Platform as a Service:プラットフォームをサービスとして提供する形態)は、利用者が「OS(Operating System:基本ソフト)やデータベースシステム、プログラミング言語の実行環境(ランタイム)」などを組み合わせて使い、そこに自分のアプリケーションを置いて動かせる環境を提供します。選択肢の中では、これを端的に示しているのが です。PaaSでは基盤(ハードウェアや仮想化、ネットワークの多く)はサービス事業者が管理し、利用者はアプリやその構成要素に集中できます。

解法ステップ

  1. 「何を利用者ができるか」を確認する。アプリだけを使うのか、自分で開発・配置できるのか、基盤を直接操作できるかを見分ける。
  2. 各クラウドモデルの役割を整理する。主な3つは次のとおり。
    • IaaS(Infrastructure as a Service:仮想サーバ等を提供)→ 利用者がOSまで操作できる。
    • PaaS(Platform as a Service)→ OSやDB、ランタイムなどの組合せを使ってアプリを配置・実行できる。
    • SaaS(Software as a Service:完成したアプリを提供)→ 利用者はアプリを使うのみで開発はできない。
  3. 選択肢の記述が上のどれに該当するかを当てはめる。アプリの「利用のみ」ならSaaS、基盤の「変更・拡張」まで書いてあればIaaS寄り、組み合わせて使えるのはPaaS。
  4. 当てはめて一致する選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 利用者が「OSやストレージに対する設定や変更をして利用することができるが、クラウド基盤を変更・拡張できない」とある。これはIaaSの説明に近いです。IaaSでは仮想サーバやストレージを利用者が設定できる場合が多く、基盤の上位まで操作可能な点が特徴です。よってPaaSの説明としては不適切です。
  • : 利用者がOSやデータベース、言語処理系(ランタイム)を組み合わせて使える、と述べています。これがPaaSの本質であり正答です。利用者はアプリ開発と実行に必要な「プラットフォーム」を選んで使えますが、下位の物理基盤の管理は事業者側が担います。
  • ウ: 「サービスとして提供されるアプリケーションを利用するが、自らアプリを開発することはできない」とあります。これはSaaS(例:メールや会計ソフトをそのまま使う形態)の説明で、PaaSとは異なります。
  • エ: 「ネットワークを介して端末のデスクトップ環境を利用する」とあります。これはDaaS(Desktop as a Service:デスクトップをサービスで提供する形態)やVDI(仮想デスクトップ)に該当し、PaaSの定義ではありません。

よくある誤解

  • PaaSは「ただのサーバ提供」と思う誤解:PaaSはOSやランタイム、DBなどのミドル層をあらかじめ整え、開発者がアプリに集中できることが目的です。単なる仮想サーバ提供(IaaS)とは管理範囲が違います。
  • 「PaaSではアプリのソース変更もできない」と考える誤解:PaaSはむしろ開発・デプロイ(配置)を前提にしたサービスです。アプリを自分で作り、配置することが可能です(SaaSとは逆)。
  • 「PaaSはすべての構成要素が固定」と考える誤解:PaaSでも選べる言語やDB、拡張機能はサービスによって幅があります。自由度はIaaSほど高くはないが、選択肢は存在します。

補足コラム

  • 実務でのイメージ:社内システムを短期間で作りたい場合、PaaSを使うと「OSやミドルウェアのインストール・保守」を気にせずに済みます。開発チームはコードを書くことに専念できます。運用ではパッチ適用やOSの監視は提供事業者が担う場合が多く、社内の担当者はアプリやデータの管理に注力します。
  • 代表的なPaaS例:Heroku、Google App Engine、Azure App Service、AWS Elastic Beanstalk(これらはPaaSの機能を提供する有名サービスです)。
  • セキュリティ上の注意点:PaaSでは事業者が下層(インフラやOS)のセキュリティ管理を行いますが、アプリケーションの脆弱性対策やアクセス制御、データ暗号化などは利用者側の責任となる点を覚えておきましょう(責任共有モデル)。

FAQ

Q. PaaSはどんな会社が向いていますか?
A. 内製でアプリを開発したいが、インフラ管理の負担を減らしたい中小企業や、開発スピードを重視するプロジェクトに向きます。
Q. PaaSとSaaSの違いは何ですか?
A. PaaSは「アプリを開発・配置するためのプラットフォーム」を提供します。SaaSは「完成したアプリ」をそのまま利用する形態で、利用者は開発できません。
Q. PaaSを使うとセキュリティ対策は必要ないですか?
A. いいえ。基盤のパッチ適用などは事業者が行いますが、アプリの入力検証、認証・認可、データの取り扱いなど多くは利用者側の責任です。社内で誰が何を管理するかを明確にしてください。

関連キーワード: PaaS、クラウドサービス、IaaS、SaaS、ランタイム、データベース、責任共有モデル、プラットフォームサービス
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