情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問49
問題文
CSR調達に該当するものはどれか。
選択肢
ア:コストを最小化するために、最も安価な製品を選ぶ。
イ:災害時に調達が不可能となる事態を避けるために、複数の調達先を確保する。
ウ:自然環境、人権などへの配慮を調達基準として示し、調達先に遵守を求める。(正解)
エ:物品の購買に当たってEDIを利用し、迅速かつ正確な調達を行う。
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CSR調達【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)調達とは、調達の際に価格や性能だけでなく、自然環境や人権、労働条件、法令順守など社会的要素を基準に加えることです。したがって、調達基準として「自然環境、人権などへの配慮を示し、調達先に遵守を求める」内容を示す選択肢、すなわちウが該当します。企業がサプライチェーン全体で社会的責任を果たすために、契約条件や調達方針でサプライヤーの行動を定め、監査や改善要求を行う点がポイントです。
解法ステップ
- 「CSR調達」の意味を短く確認する(環境・人権・倫理などを考慮する調達)。
- 各選択肢を「社会的要素(環境・人権等)」「リスク管理」「効率化・コスト」のどれに当てはまるか分類する。
- 「社会的要素」に関する記述を含む選択肢を正解とする。
短くまとめると、「社会的配慮を基準に組み込む」記述を選べばよいです。
選択肢別の誤答解説
- ア: コストを最小化するために、最も安価な製品を選ぶ。
- 解説: 価格優先の判断は調達の一般的な方針です。ただしCSR調達は価格以外の社会的配慮を重視するため該当しません。
- イ: 災害時に調達が不可能となる事態を避けるために、複数の調達先を確保する。
- 解説: これは事業継続(BCP:Business Continuity Plan)やリスク分散の方策です。CSRの要素(環境・人権)とは目的が異なります。
- ウ: 自然環境、人権などへの配慮を調達基準として示し、調達先に遵守を求める。
- 解説: CSR調達の定義そのものです。サプライヤーに対する行動規範(コード・オブ・コンダクト)や遵守要求、監査が含まれます。
- エ: 物品の購買に当たってEDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)を利用し、迅速かつ正確な調達を行う。
- 解説: これは調達の効率化・自動化の話です。CSRの社会的配慮とは別の観点です。
よくある誤解
- CSR調達は「コストを無視して高いものを買うこと」ではない: コストや品質とのバランスを取りつつ、社会的リスクを低減します。
- CSRは「寄付や社内の環境活動だけ」ではない: 調達プロセスに組み込む実務的な取り組み(契約条項、監査、改善要求など)も含みます。
- 一度ルールを作れば終わり、ではない: サプライヤーの状況は変わるため継続的な監視と改善が必要です。
補足コラム
現場での運用イメージ:
- まず「調達方針(サプライヤー行動規範)」を作成します。ここに環境配慮、労働基準、人権、下請け管理などの要件を明記します。
- 発注時にサプライヤーに署名させたり、サプライヤー評価シートや事前質問票(サステナビリティ質問票)を導入します。
- ハイリスク品目(例:原材料、紛争鉱物など)は監査や第三者検証を実施。違反が見つかれば是正計画を求め、改善がなされない場合は取引停止も検討します。
関連する国際指針としてはISO 20400(持続可能な調達のガイダンス)や各国のサプライチェーンデュー・ディリジェンス規制があります(ISOはInternational Organization for Standardization:国際標準化機構)。
FAQ
Q1: 小さな会社でもCSR調達は必要ですか?
A1: はい。規模にかかわらず、取引先の不祥事は自社の信用に影響します。まずは簡単な方針と重要サプライヤーのチェックから始めるのが実務的です。
A1: はい。規模にかかわらず、取引先の不祥事は自社の信用に影響します。まずは簡単な方針と重要サプライヤーのチェックから始めるのが実務的です。
Q2: CSR要件を入れるとコストが上がりますか?
A2: 短期的にはコスト増の可能性がありますが、長期的には法令違反やブランド毀損のリスク低減、持続可能な供給確保で利益になります。
A2: 短期的にはコスト増の可能性がありますが、長期的には法令違反やブランド毀損のリスク低減、持続可能な供給確保で利益になります。
Q3: 取引先がCSRを守らない場合どうする?
A3: まず是正要求や改善計画を求めます。改善が見られなければ契約条項に基づく対応(制裁や取引停止)を検討します。
A3: まず是正要求や改善計画を求めます。改善が見られなければ契約条項に基づく対応(制裁や取引停止)を検討します。
Q4: 情報セキュリティとの関係はありますか?
A4: あります。サプライヤーの遵守管理には個人情報保護やサイバーセキュリティの要件も含めることが多く、契約や監査で評価します。
A4: あります。サプライヤーの遵守管理には個人情報保護やサイバーセキュリティの要件も含めることが多く、契約や監査で評価します。
関連キーワード: CSR調達、サステナブル調達、サプライヤー監査、サプライチェーンデュー・ディリジェンス、ISO 20400、SDGs、サプライチェーンリスクマネジメント

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