情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問06
問題文
ネットワークカメラなどのIoT機器ではTCP23番ポートへの攻撃が多い理由はどれか。
選択肢
ア:TCP23番ポートはIoT機器の操作用プロトコルで使用されており、そのプロトコルを用いると、初期パスワードを使って不正ログインが容易に成功し、不正にIoT機器を操作できることが多いから(正解)
イ:TCP23番ポートはIoT機器の操作用プロトコルで使用されており、そのプロトコルを用いると、マルウェアを添付した電子メールをIoT機器に送信するという攻撃ができることが多いから
ウ:TCP23番ポートはIoT機器へのメール送信用プロトコルで使用されており、そのプロトコルを用いると、初期パスワードを使って不正ログインが容易に成功し、不正にIoT機器を操作できることが多いから
エ:TCP23番ポートはIoT機器へのメール送信用プロトコルで使用されており、そのプロトコルを用いると、マルウェアを添付した電子メールをIoT機器に送信するという攻撃ができることが多いから
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Telnetポートの脆弱性【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)機器で TCP の23番ポートは Telnet(遠隔で端末操作するプロトコル)で使われることが多いです。Telnet は通信内容が平文(暗号化されない)で、初期設定のまま放置された機器は既知の初期パスワードで簡単にログインされやすく、遠隔操作やボット化の被害を受けます。よって、リモート操作用プロトコルが初期パスワードで突破されるという趣旨を示す ア が正解です。
ポイントを簡単に言うと:
- TCP23 = Telnet(遠隔操作)
- Telnet は平文で認証情報が守られない
- 多くのIoT機器が初期パスワードのまま放置される
- 攻撃者がポートスキャンで開放を探し、不正ログインで機器を乗っ取る
メール送信(SMTPなど)や「マルウェアを添付した電子メールをIoT機器に送る」ような攻撃は、ポート23/Telnet の直接的な特性とは異なるため、選択肢のイ・ウ・エは誤りです。
解法ステップ
- 「TCP23番ポート」を見たらまず「どのサービスか?」を思い出す。→ Telnet(リモート端末操作)。
- Telnet の特徴を確認:平文でやり取り、認証が弱い、管理用途で使われる。
- IoT の現状を踏まえる:初期パスワード放置、ファームウェア未更新、デフォルトでTelnet有効など。
- 選択肢を照合:操作(ログイン・リモート操作)に関する脅威を述べているものが適合する。メール送信用プロトコルを主張する選択肢は不適切。
試験では「ポート番号→対応プロトコル→プロトコルの弱点→攻撃手法」の順で対応すると迷いにくいです。
選択肢別の誤答解説
- ア(正答): Telnet(TCP23)でのリモート操作が可能、平文で初期パスワードによる不正ログインが発生しやすい、という説明で合致します。IoT機器が乗っ取られる典型的な原因です。
- イ: 「マルウェアを添付した電子メールをIoT機器に送信する」という説明はメール送信の話です。Telnet(ポート23)はメール送受信に使うプロトコルではないため誤りです。
- ウ: 「TCP23がメール送信用プロトコルで…初期パスワードで不正ログイン」という記述は前半が間違いです。メールは通常SMTP(ポート25など)であり、ポート23はTelnetです。
- エ: 「TCP23がメール送信用プロトコルで…マルウェア添付メールを送る」は、メールプロトコルの誤認に基づくため誤りです。ポート番号とプロトコルの対応が間違っています。
よくある誤解
- Telnet と SSH は同じものだ:誤りです。SSH(Secure Shell:安全な遠隔操作)は通信を暗号化し、Telnet は暗号化しません。安全性に大きな差があります。
- 「ポートが開いている=必ず侵害される」:開放はリスクですが、認証強化やアクセス制御があればリスク低減できます。ただし多くのIoTは設定が弱く要注意です。
- 「初期パスワードはめったに残っていない」:実務では多数の機器で初期のまま放置されているケースが頻出します。初学者ほど見落としやすい点です。
補足コラム(運用で何をすれば良いか)
職場での実務的対策(優先順位高い順):
- まず機器の棚卸し(どの機器がTelnet有効か把握する)。管理台帳で「管理ポート」「初期パスワードの有無」を記録する運用を作ると良いです。
- Telnetを不要なら無効化する。必要な場合はSSH(Secure Shell:通信を暗号化するプロトコル)へ移行し、公開鍵認証を使う。
- 初期パスワードは必ず変更する。パスワードポリシーを設け、パスワード管理を徹底する。
- ネットワークでポート23をファイアウォールやアクセスリストで遮断する。管理者のみ VPN 経由でアクセスさせる運用も有効です。
- ベンダーに対して「出荷時のデフォルトパスワードを設定しない」「セキュアな管理手段を提供する」契約条項を検討する。
操作例(簡単なファイアウォール例):
iptables で外部からの Telnet を遮断する例
iptables -A INPUT -p tcp --dport 23 -j DROP
(実運用ではログや管理アクセスの許可など追加設定が必要です)
検出方法:ポートスキャン(例:nmap)やファイアウォールログでTCP23への接続試行を監視します。
例:nmap で確認
nmap -p 23 192.0.2.10
FAQ
Q1: TCP23とは何ですか?
A1: TCP23 は一般に Telnet(遠隔端末操作プロトコル)が使うポート番号です。Telnet は通信を暗号化しないため、認証情報が盗まれやすいです。
A1: TCP23 は一般に Telnet(遠隔端末操作プロトコル)が使うポート番号です。Telnet は通信を暗号化しないため、認証情報が盗まれやすいです。
Q2: 初期パスワードを変えれば安全ですか?
A2: 重要な改善ですが、それだけでは不十分です。暗号化されない通信や既知の脆弱性が残る場合は SSH への移行やファームウェア更新、アクセス制御も必要です。
A2: 重要な改善ですが、それだけでは不十分です。暗号化されない通信や既知の脆弱性が残る場合は SSH への移行やファームウェア更新、アクセス制御も必要です。
Q3: SSH にすれば完全に安全ですか?
A3: SSH は暗号化され安全性は高いですが、設定が弱ければリスクは残ります(例:簡単なパスワード、古いSSHバージョンの脆弱性)。公開鍵認証や最新の実装、アクセス制御を併用してください。
A3: SSH は暗号化され安全性は高いですが、設定が弱ければリスクは残ります(例:簡単なパスワード、古いSSHバージョンの脆弱性)。公開鍵認証や最新の実装、アクセス制御を併用してください。
Q4: 管理部門(非IT)がまずすべき具体的な一歩は?
A4: 管理対象機器の一覧化と「Telnetが有効か」「初期パスワードか」をチェックすることです。問題が見つかったらIT側と連携して無効化・設定変更を行います。
A4: 管理対象機器の一覧化と「Telnetが有効か」「初期パスワードか」をチェックすることです。問題が見つかったらIT側と連携して無効化・設定変更を行います。
関連キーワード: Telnet、TCP23、初期パスワード、IoTセキュリティ、ポートスキャン、SSH、ボットネット、ファームウェア更新、アクセス制御、ファイアウォール

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