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情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A)11


問題文

ステガノグラフィはどれか。

選択肢

画像などのデータの中に、秘密にしたい情報を他者に気付かれることなく埋め込む。(正解)
検索エンジンの巡回ロボットにWebページの閲覧者とは異なる内容を応答し、該当Webページの検索順位が上位に来るようにする。
検査対象の製品に、問題を引き起こしそうなJPEG画像などのテストデータを送信し読み込ませて、製品の応答や挙動から脆弱性を検出する。
コンピュータには認識できないほどゆがんだ文字を画像として表示し、利用者に文字を認識させて入力させることによって、利用者が人であることを確認する。

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ステガノグラフィ【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

正解は です。ステガノグラフィ(steganography:隠し書き)は、画像や音声などのデータの中に秘密の情報を他者に気付かれないように埋め込む技術・手法を指します。選択肢は「データの中に情報を埋め込む」と明確に説明しており、ステガノグラフィの定義と一致します。

解法ステップ

  1. 問題が問う用語の意味を想起する。ステガノグラフィは「隠す」ことがキーワード。語源はギリシャ語で「steganos=隠された」「graphia=書く」。
  2. 各選択肢のキーワードを比較する。たとえば「埋め込む」「検索エンジンの巡回ロボット」「テストデータを送信」「人であることを確認」など。
  3. 「埋め込む」「気付かれない」といった表現があればステガノグラフィに合致する。これで を選ぶ。
短く言えば、「隠す(埋め込む)」の説明があれば正解です。

選択肢別の誤答解説

  • : 正しい。画像などに情報を埋め込んで目立たせず伝える手法。悪用されるとデータの隠蔽や情報漏えいに使われることがある。
  • イ: 誤り。これはクローキング(cloaking:検索エンジンに見せる内容を人間向けと変える手法)を説明している。SEO(検索エンジン最適化)関連の不正手法の一つで、ステガノグラフィとは無関係。
  • ウ: 誤り。これはファズテスト(fuzz testing:不正な・想定外の入力を与えてソフトウェアの脆弱性を探すテスト)を説明している。テスト技法であり、データに秘密を隠す行為ではない。
  • エ: 誤り。これはCAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart:自動化されたプログラムと人間を区別するテスト)を説明している。人間確認の仕組みで、埋め込みとは別物。
※用語補足(初出し)
  • ステガノグラフィ(steganography):作品やファイルに秘密情報を埋め込み、第三者に気付かれないようにする技術。
  • クローキング(cloaking):検索エンジンと一般閲覧者に異なる内容を返す不正なSEO手法。
  • ファズテスト(fuzz testing):想定外の入力でソフトの弱点(脆弱性)を見つけるテスト技法。
  • CAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart):人とボットを区別するためのテスト(ゆがんだ文字認識など)。

よくある誤解

  1. 「ステガノグラフィ=暗号(暗号化)」ではない
    • 暗号化(データを意味不明に変える)は「見られても内容が分からない」ことを目的とします。一方、ステガノグラフィは「存在そのものを隠す」ことが目的です。両者は併用されることもあります(暗号化した内容をさらに埋め込む)。
  2. 「画像に文字を重ねればステガノグラフィ」ではない
    • 目に見える形で文字や隠し文字を載せるのは単なる編集で、ステガノグラフィは視覚的に気づかれない方法でデータに埋め込みます。
  3. 「ステガノグラフィは常に悪用される」は誤り
    • 正当な用途(デジタル透かし=ウォーターマーク、著作権情報の埋め込み、機密伝達の研究など)もありますが、悪用リスクがある点に注意します。

補足コラム

ステガノグラフィの検出はステガノアナリシス(steganalysis:隠し情報の解析)と呼ばれます。企業の現場では、ファイル共有やメールでの不審な大容量ファイルや形跡を監視することが重要です。対策例としては次のものがあります。
  • DLP(Data Loss Prevention:データ流出防止)ツールで重要情報の流出を監視する。
  • 添付ファイルや画像のメタデータやサイズの変化に注目する。
  • 不要な持ち出しを制限し、ファイルの持ち出しや共有のルールを定める。
    運用面では「誰が・どのファイルを・どこに送ったか」を記録し、疑わしいやり取りがあれば調査するフローを決めておくと現場で扱いやすくなります。

FAQ

Q: ステガノグラフィはどんなファイル形式で使われることが多いですか?
A: 画像(JPEG, PNG)や音声(WAV, MP3)、動画などが多いです。データの冗長性がある媒体ほど埋め込みやすいです。
Q: ステガノグラフィでの情報は目で見える形で消えますか?
A: 目に見えない形で埋め込むのが目的です。見た目はほとんど変わらないことが多いので、気づかれにくいです。
Q: 検出するには専門ツールが必要ですか?
A: はい。ステガノアナリシスの専用ツールや、画像の統計的性質を解析する技術が使われます。一般的なウイルス対策だけでは見つけにくい場合があります。
Q: 職場での簡単な注意点は?
A: 大容量の不明な添付ファイルや、出所不明の画像ファイルは開かない。情報の持ち出しルールと監査ログを整備することです。

関連キーワード: ステガノグラフィ、ステガノアナリシス、デジタル透かし、ウォーターマーク、DLP、クローキング、ファズテスト、CAPTCHA
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