情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問10
問題文
シャドーITに該当するものはどれか。
選択肢
ア:IT製品やITを活用して地球環境への負荷を低減する取組
イ:IT部門の許可を得ずに、従業員又は部門が業務に利用しているデバイスやクラウドサービス(正解)
ウ:攻撃対象者のディスプレイやキータイプを物陰から盗み見て、情報を盗み出す行為
エ:ネットワーク上のコンピュータに侵入する準備として、侵入対象の弱点を探るために組織や所属する従業員の情報を収集すること
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シャドーIT【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
シャドーITは、IT部門の許可を得ずに従業員や部署が業務で使っているデバイスやクラウドサービスを指します。選択肢の中では、業務利用であっても社内の管理や承認を経ていない点を明確に示している イ が該当します。
言い換えると「企業の管理外で勝手に使われているIT資産やサービス」です。許可がないため、データ保護・バックアップ・更新・アクセス制御などの管理が行われず、情報漏えいや法令違反といったリスクにつながります。
言い換えると「企業の管理外で勝手に使われているIT資産やサービス」です。許可がないため、データ保護・バックアップ・更新・アクセス制御などの管理が行われず、情報漏えいや法令違反といったリスクにつながります。
(用語補足)
- クラウドサービス:インターネット経由で提供されるソフトや記憶領域。例:Google Drive、Dropbox、Slack。
- BYOD(Bring Your Own Device:個人所有端末の業務利用):社員のスマホやノートPCを業務に使うこと。
解法ステップ
- 問題が問う概念を一言で把握する:「社内で管理されていないITの使用」かどうかを考える。
- 各選択肢の意味を短く確認する。
- ア:環境配慮の取り組み → 用語は「グリーンIT」などでシャドーITではない。
- イ:許可を得ずに使われるデバイスやクラウド → シャドーITの定義に一致。
- ウ:ディスプレイやキーの覗き見 → 「ショルダーハック/覗き見」。行為の種類は異なる。
- エ:攻撃のための情報収集 → リコン(偵察)やソーシャルエンジニアリング準備。
- 「管理・承認の有無」が決め手なので、許可を得ていない点を示す選択肢を正答とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: IT製品やITを活用して地球環境への負荷を低減する取組
→ これは「グリーンIT」や「サステナブルIT」に関する話。企業の管理外で使うこととは無関係です。 - イ: IT部門の許可を得ずに、従業員又は部門が業務に利用しているデバイスやクラウドサービス
→ シャドーITの定義そのものです。正答。 - ウ: 攻撃対象者のディスプレイやキータイプを物陰から盗み見て、情報を盗み出す行為
→ いわゆる「肩越しの覗き見(ショルダーハック)」で、人的な覗きによる情報窃盗。シャドーITとは別の脅威です。 - エ: ネットワーク上のコンピュータに侵入する準備として、侵入対象の弱点を探るために組織や所属する従業員の情報を収集すること
→ 侵入前の「偵察(リコン)」や情報収集の行為。攻撃者側の活動で、シャドーITの意味とは異なります。
よくある誤解
- シャドーITは「単に個人の便利さ」だけの問題と考える誤解
→ 利便性は確かに理由の一つですが、許可なしだと情報漏えい、コンプライアンス違反、可用性や保守の問題が発生します。 - BYOD=すべてシャドーITという誤解
→ BYODは個人機器の業務利用そのもので、企業がポリシーや管理ツールで許可・管理していればシャドーITには該当しません。
補足コラム
職場での運用イメージ:
- 従業員がSlackや個人のクラウドを使いたいと申請した場合、ITはリスク評価を行い、承認するか、企業で管理された代替サービス(企業版のSlackや承認済みストレージ)を提供します。
実務での対策(優先度順の例):
- 資産の可視化:ネットワークログやクラウドアクセスの監視で未承認サービスを検出。
- ポリシー整備:利用ガイドラインと申請手順を明確にする。
- ユーザビリティ確保:使いやすい承認済みサービスを用意し、従業員の選択肢を減らす。
- 技術的対策:CASB(Cloud Access Security Broker:クラウド利用を可視化・制御する装置)やDLP(Data Loss Prevention:データ流出防止)で制御。
- 教育とコミュニケーション:なぜ制限が必要かを具体例で説明する(業務データの漏えいリスクなど)。
FAQ
Q: 個人のGoogle Driveを業務で使ってはいけないのですか?
A: まず禁止とは限りません。重要なのは機密データが保存・共有されていないか、企業のポリシーに合うかです。許可された管理下のサービスを使うのが安全です。
A: まず禁止とは限りません。重要なのは機密データが保存・共有されていないか、企業のポリシーに合うかです。許可された管理下のサービスを使うのが安全です。
Q: シャドーITをどうやって見つけますか?
A: ネットワークの通信ログ、クラウドサービスのアクセスログ、従業員へのアンケートで発見できます。CASB導入も有効です。
A: ネットワークの通信ログ、クラウドサービスのアクセスログ、従業員へのアンケートで発見できます。CASB導入も有効です。
Q: 見つけたらすぐに使用停止すべきですか?
A: いきなり停止すると業務に支障が出ます。まずリスク評価を行い、代替手段の提供や段階的な移行を検討します。
A: いきなり停止すると業務に支障が出ます。まずリスク評価を行い、代替手段の提供や段階的な移行を検討します。
関連キーワード: シャドーIT、BYOD、CASB、DLP、クラウドサービス、ガバナンス、資産可視化、リスク管理、アクセスポリシー、サプライチェーン管理

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