情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問15
問題文
ボットネットにおいてC&Cサーバが担う役割はどれか。
選択肢
ア:遠隔操作が可能なマルウェアに、情報収集及び攻撃活動を指示する。(正解)
イ:攻撃の踏み台となった複数のサーバからの通信を制御して遮断する。
ウ:電子商取引事業者などに、偽のデジタル証明書の発行を命令する。
エ:不正なWebコンテンツのテキスト、画像及びレイアウト情報を一元的に管理する。
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C&Cサーバ(指令サーバ)【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
ボットネット(感染した多数の端末を外部からまとめて操作する仕組み)では、攻撃者が中央から命令を出して各感染端末に指示を与えます。C&Cサーバ(C&C = Command and Control:命令・制御を行うサーバ)はその命令を配信する役割を持ちます。したがって、攻撃活動や情報収集を遠隔で指示するという内容を示す選択肢アが正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを見つける:「ボットネット」「C&Cサーバ」。
- 用語の意味を簡単に思い出す。ボットネットは「遠隔操作される感染端末群」。C&Cは「指令を出すサーバ」。
- 各選択肢がその定義に合致するか照らし合わせる。命令・制御の役割を示すものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正しい。C&Cサーバは感染端末(ボット)に対して、情報収集や攻撃の開始・停止などの指示を出します。例:DDoS(Distributed Denial of Service:分散型サービス妨害攻撃)の開始命令を送るなど。
- イ: 誤り。複数のサーバからの通信を「制御して遮断する」役割は、防御側の機器(ファイアウォール、IDS/IPS、プロバイダによるシンクホール※)の役割に近いです。C&Cは命令側であり、遮断する機能は通常持ちません。
- ウ: 誤り。偽のデジタル証明書の発行は証明書発行機関(CA:Certificate Authority)やそれを悪用する攻撃者の行為に関わりますが、C&Cサーバが中心になって「発行を命令する」といった固有の役割を持つわけではありません。
- エ: 誤り。不正なWebコンテンツのテキストや画像を一元管理するのはCMS(コンテンツ管理システム)に相当する概念で、C&Cサーバの役割とは異なります。
よくある誤解
- C&Cサーバ=単に「悪いサーバ」と思い込む:C&Cは攻撃者側の指令拠点ですが、正規のクラウドや乗っ取られた正当なサーバが使われることもあり、物理的な形はさまざまです。
- すべてのボットネットに中央のC&Cがあると考える:P2P(ピア・ツー・ピア)方式のボットネットは中央サーバを持たない設計もあります。問題では「C&Cサーバ」が明示されている点を重視します。
補足コラム
C&Cの構成には大きく分けて「中央集権型」と「分散型(P2P)」があります。中央集権型は一つか少数のサーバから命令を出すため封鎖されると機能が停止しやすい反面、P2P型は耐障害性が高く追跡が難しいです。また、攻撃者は命令を隠すためにドメイン生成アルゴリズム(DGA)やHTTPS、正規サービス(SNSやGitHub)を悪用することがあります。
職場での実務イメージ:
- 感染疑い端末があれば即時ネットワークから隔離します(物理的にLANから切る、Wi‑Fiを切る等)。
- IT部門に連絡しログを保存・解析して、C&Cとの通信の有無を確認します。
- ベンダー対応、パッチ適用、パスワード変更、再イメージ等で復旧します。
FAQ
Q1: C&Cサーバはどこに置かれていることが多いですか?
A1: 攻撃者が制御する自前サーバ、乗っ取った第三者のサーバ、クラウドサービスの悪用など様々です。隠蔽のために正規ドメインや暗号化通信を使うことがあります。
A1: 攻撃者が制御する自前サーバ、乗っ取った第三者のサーバ、クラウドサービスの悪用など様々です。隠蔽のために正規ドメインや暗号化通信を使うことがあります。
Q2: 感染端末を見つけたらまず何をすればよいですか?
A2: 端末をネットワークから切り離して拡大を防ぎます。ログやメモリの証拠を保存し、IT/セキュリティ担当に報告します。その後、再イメージや初期化で完全に除去するのが確実です。
A2: 端末をネットワークから切り離して拡大を防ぎます。ログやメモリの証拠を保存し、IT/セキュリティ担当に報告します。その後、再イメージや初期化で完全に除去するのが確実です。
Q3: botnetを防ぐために現場でできることは?
A3: OS・ソフトの定期的な更新、不要サービスの停止、強いパスワードや多要素認証の導入、端末の権限管理、ネットワークの分割と監視(不審な外部通信の検知)などが有効です。
A3: OS・ソフトの定期的な更新、不要サービスの停止、強いパスワードや多要素認証の導入、端末の権限管理、ネットワークの分割と監視(不審な外部通信の検知)などが有効です。
関連キーワード: ボットネット、C&Cサーバ、Command and Control、マルウェア、DDoS、Mirai、P2Pボットネット、DGA、シンクホール、インシデント対応

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