情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問30
問題文
Webサーバの検査におけるポートスキャナの利用目的はどれか。
選択肢
ア:Webサーバで稼働しているサービスを列挙して、不要なサービスが稼働していないことを確認する。(正解)
イ:Webサーバの利用者IDの管理状況を運用者に確認して、情報セキュリティポリシーからの逸脱がないことを調べる。
ウ:Webサーバへのアクセスの履歴を解析して、不正利用を検出する。
エ:正規の利用者IDでログインし、Webサーバのコンテンツを直接確認して、コンテンツの脆弱性を検出する。
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ポートスキャナの目的【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
ポートスキャナ(ネットワーク上のコンピュータで「どのポートが開いているか」を調べるツール)は、サーバで稼働しているサービス(例:HTTPやSSHなど)を列挙できます。したがって、不要なサービスが動いていないか確認して攻撃対象を減らす目的に使う選択肢、すなわち ア が正解です。
ここでの用語説明:
- ポート(コンピュータ上のサービス識別番号)…同じ機器で複数のサービスを区別する番号。
- ポートスキャナ…その番号(ポート)が「開いているか」「応答があるか」を調べるツール。
ポートスキャナは「何が外向きに露出しているか」を素早く把握するための道具であり、サービスの列挙と不要サービスの検出が主目的です。
解法ステップ
- 問題が問う道具の機能を正しく把握する(ポートスキャナはポートの開閉・応答を確認する)。
- 各選択肢をその機能と照らし合わせる。
- サービス列挙(開いているポート→対応するサービス)→該当
- 利用者ID管理の確認→ログやアカウント管理の範囲でポートスキャナではない
- アクセス履歴の解析→ログ解析ツールの範囲
- 正規ログインしてコンテンツ確認→手動の確認や脆弱性診断(認証後の検査)でポートスキャナではない
- 最も合致するものを選ぶ(ア)。
選択肢別の誤答解説
- ア:正しい。開いているポートを調べることで、どのサービスが外部から接続可能か確認できる。不要なサービスが動いていれば停止・削除して攻撃対象を減らせる。
- イ:利用者IDの管理状況確認は、アカウント管理記録や人事・運用担当への確認が必要。ポートスキャナはアカウントの状態(IDや権限)を調べられない。
- ウ:アクセス履歴の解析はサーバやファイアウォールのログを解析する作業。ポートスキャナは履歴を取得・解析するツールではない。
- エ:正規ユーザでログインしてコンテンツを確認する方法は実地確認や認証済みの脆弱性診断に近い。ポートスキャナはログインせずにネットワークレベルで応答を調べる。
よくある誤解
- ポートスキャナ=脆弱性スキャナと混同する
→ ポートスキャナは「どのポートが応答するか」を調べるのみで、脆弱性の有無(ソフトのバグや設定ミス)まで自動的に判断するわけではありません。脆弱性スキャナはさらに深いチェック(バージョン特定や既知脆弱性との照合)を行います。 - スキャンは無害だと思い込む
→ 許可なく外部や他組織のネットワークをスキャンすると、誤って攻撃と判断されたり法的・契約的問題になる場合があります。実務では必ず権限を取ってから実施します。 - 開いているポート=必ず脆弱とは限らない
→ 必要なサービスのために開いているポートは存在しますが、公開する理由と必要性を明確にしておくことが重要です。
補足コラム
- 実務での運用イメージ:定期的に自社サーバをポートスキャンして「必要なサービス以外が動いていないか」をチェックします。異常があれば担当者へ連絡して停止・設定変更・パッチ適用などの対応を行います。必ずスキャン計画(対象、日時、許可者、影響確認)を作り、運用ログに残します。
- 代表的なツール:Nmap(ネットワーク探索ツール。ポートスキャンやサービス検出が得意)。ただしスキャン方法によっては負荷や検知リスクがあるため、使い方に注意します。
- スキャン結果の見方:開いているポートと対応するサービス名、バージョン情報がわかれば、攻撃者に利用されそうな不要なサービスの停止や更新につなげられます。
FAQ
Q. ポートスキャンで見つかったらすぐに閉じるべきですか?
A. 原則は不要なサービスは停止・無効化します。ただし業務で必要なサービスを誤って停止すると影響が出るため、関係部署と調整して実施します。
A. 原則は不要なサービスは停止・無効化します。ただし業務で必要なサービスを誤って停止すると影響が出るため、関係部署と調整して実施します。
Q. 誰でもポートスキャンをしてよいですか?
A. いいえ。自社でも管理者の許可を得た上で行うこと。第三者の機器やネットワークを無断でスキャンするのは法的リスクがあります。
A. いいえ。自社でも管理者の許可を得た上で行うこと。第三者の機器やネットワークを無断でスキャンするのは法的リスクがあります。
Q. ポートスキャンだけで十分な対策になりますか?
A. いいえ。攻撃対象の把握には有効ですが、脆弱性の有無や認証周りの問題は別の診断(脆弱性スキャンや認証監査)で確認する必要があります。
A. いいえ。攻撃対象の把握には有効ですが、脆弱性の有無や認証周りの問題は別の診断(脆弱性スキャンや認証監査)で確認する必要があります。
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