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情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A)47


問題文

PCが、Webサーバ、メールサーバ、他のPCなどと通信を始める際に、通信相手のIPアドレスを問い合わせる仕組みはどれか。

選択肢

ARP (Address Resolution Protocol)
DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)
DNS (Domain Name System)(正解)
NAT (Network Address Translation)

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DNS(名前解決)【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

(補足)実際の通信では、名前をIPに変換した後で、そのIPに対してローカルネットワーク上の物理アドレス(MACアドレス)を調べる処理が入りますが、名前からIPを得る段階はDNSが担当します。

解法ステップ

  1. 問いの目的を確認:「名前(例:Webサーバのホスト名)からIPアドレスを得る仕組みか」を把握する。
  2. 各選択肢の役割を短く思い出す:
    • ARP:IP→MAC(同一ネットワーク内の物理アドレス解決)
    • DHCP:IPの自動割当て(端末にIPを配る)
    • DNS:ドメイン名→IP(名前解決)
    • NAT:プライベートIPとグローバルIPの変換
  3. 「名前→IP」を行うものを選ぶ → DNS()。
ポイント:問題文に「Webサーバ、メールサーバ、他のPCなど」とサービス名やホスト名を示唆する語がある場合、名前解決を意図している可能性が高いです。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ARP(Address Resolution Protocol:IPアドレスを物理アドレス/MACに変換する)
    誤り。ARPはすでに分かっているIPアドレスに対して、その機器が属するLAN上で使われるMACアドレスを調べるための仕組みです。名前(ドメイン名)→IPの変換は行いません。例:同じオフィス内にある「192.168.1.10」を誰が使っているか調べるときにARPを使います。
  • イ: DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:端末にIPアドレスやDNSサーバ情報を自動割当てする)
    誤り。DHCPは端末自身にIPアドレスやサブネットマスク、DNSサーバのアドレスなどを割り当てる仕組みで、他の機器のIPを問い合わせて返す機能はありません。
  • : DNS(Domain Name System:ドメイン名とIPアドレスを対応付ける)
    正解。ドメイン名からAレコード(IPv4)やAAAAレコード(IPv6)を取得して、通信先のIPアドレスを入手します。メールの送信先を決めるときはMXレコード(メール交換レコード)を参照するのもDNSの機能です。
  • エ: NAT(Network Address Translation:LAN内のプライベートIPと外部のグローバルIPを変換する)
    誤り。NATはアドレスを書き換えて通信を通す機能であって、名前→IPの問い合わせ処理は行いません。

よくある誤解

  • 「ARPがドメイン名をIPに変換する」と混同する
    理由:どちらも“アドレス解決”という言葉が出るため混乱しやすいですが、ARPはIP→MAC、DNSは名前→IPです。役割がまったく異なります。
  • 「DHCPが他の機器のIPを教えてくれる」と考える
    理由:DHCPは自分(クライアント)にIPなどを割り当てる仕組みで、任意のホスト名からIPを問い合わせる機能は持ちません。
  • 「DNSが分からないなら通信できない」と思い込む
    補足:通信先をIPで直接指定すればDNSは不要です。ただし現実的には人は名前でアクセスするためDNSは必須の仕組みです。

補足コラム

  • 名前解決の流れ(簡易版)
    1. ブラウザに「example.com」と入力 → 2) PCはまずhostsファイルやローカルキャッシュを見る → 3) キャッシュに無ければDNSサーバに問い合わせ → 4) DNSがIP(A/AAAAレコード)を返す → 5) 返されたIPに向けてルーティング、同一LANならARPでMACを取得して通信開始。
  • 会社での運用イメージ
    社内のファイルサーバやメールサーバには社内用のホスト名があり、社内DNSサーバを用意して名前管理します。外部向けのWebサイトは公開DNSに登録します。トラブル時は「そのPCで名前解決できるか(nslookupやpingで確認)」が最初の確認事項になります。
  • コマンド例(調査用)
# Windowsの場合
nslookup example.com

# Linux/macOSで詳細を見たい場合(digがインストールされていると便利)
dig example.com A
  • セキュリティ面の補足
    DNSには偽情報を返す攻撃(DNSキャッシュポイズニング)があります。これを防ぐ仕組みとしてDNSSEC(Domain Name System Security Extensions:応答の改竄検知)が使われます。

FAQ

Q: 「hostsファイルがあればDNSは不要ですか?」
A: 技術的には名前とIPの対応をhostsファイルに書けばDNSは不要です。ただし管理や拡張性の面から、社内外で複数端末やサービスを運用する場合はDNSで一元管理するのが現実的です。
Q: 「DNSがダウンしたらどうなる?」
A: 名前からIPが引けなくなるため、普段名前でアクセスしているサービスに接続できなくなります。重要なので冗長化(複数のDNSサーバや外部DNS利用)やキャッシュ、監視が一般的です。
Q: 「メールの宛先はどうやって決まるの?」
A: メール送信では送信先ドメインのMX(Mail Exchanger)レコードをDNSで問い合わせ、指定されたメールサーバのIPへ接続します。これもDNSの一部機能です。

関連キーワード: DNS、名前解決、Aレコード、MXレコード、キャッシュ、ARP、DHCP、NAT、DNSSEC
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