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ITパスポート 2009年 秋期 23


問題文

労働基準法において、時間外及び休日の労働を認めるために規定されていることはどれか。

選択肢

会社の就業規則が作成されていること
本人の労働意思が個別に確認されていること
労使の協定を書面で締結し、行政官庁に届け出ること(正解)
割増賃金について、支給細目が決まっていること

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時間外及び休日の労働を認めるために規定されていることはどれか【ITパスポート 解説】

正解の理由

労働基準法では、時間外(いわゆる「残業」)や休日の労働をさせるために、労使で「書面の協定」を結び、それを行政(労働基準監督署)に届け出ることを義務付けています。これは「36(サブロク)協定」と呼ばれ、法律上の根拠は労働基準法第36条です。書面での合意と届出をしていない場合、使用者(会社)は残業や休日労働を命じることができません。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを確認:時間外及び休日の労働を「認めるために規定されている」こと。
  2. 労働基準法の代表的なルールを思い出す:残業を合法にする仕組みは何か? → 「36条の協定(労使協定)」。
  3. 選択肢と照らし合わせる:書面・労使の協定・届出が含まれる選択肢が正しいと判断する。
  4. 他の選択肢が法律上の要件になっていないことを確認して除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 会社の就業規則が作成されていること
    • 解説:就業規則(会社が定める働き方のルール)は従業員数が多い会社で必要ですが、就業規則だけでは時間外労働を合法にする要件にはなりません。時間外労働は別途「労使協定(36協定)」が必要です。
  • イ: 本人の労働意思が個別に確認されていること
    • 解説:本人の同意があっても、法律上は個別の意思確認だけで時間外・休日労働を正当化できません。労働基準法は労使での協定(代表者による合意)と届出を求めています。
  • : 労使の協定を書面で締結し、行政官庁に届け出ること
    • 解説:これが正解です。書面での労使協定(36協定)と、労働基準監督署への届出が必要です。届出は「許可」ではなく「届出(通知)」ですが、未届出の場合は違法となります。
  • エ: 割増賃金について、支給細目が決まっていること
    • 解説:割増賃金(残業代の割増率を指す)は支払う必要がありますが、法律が求めるのは通常、最低割増率の支払い義務(例えば時間外は25%割増など)であって、会社ごとの支給細目(明細の細かさ)までは規定されていません。よって選択肢として不適切です。

よくある誤解

  1. 「就業規則があれば残業できる」
    • 誤解です。就業規則は必要な場合がありますが、残業をさせるには36協定が別に必要です。
  2. 「労働者本人の同意があればOK」
    • 個別の同意だけでは法律上足りません。代表者と会社の協定と届出が必要です。
  3. 「届出は行政の許可を得ることだ」
    • 届出は許可ではなく提出(通知)です。ただし、届け出をしていなければ法律違反となります。

補足コラム

36協定の呼び名と由来:
  • 「36協定」とは、労働基準法の第36条に基づく協定だからです。読み方は「さんじゅうろくきょうてい」や略して「サブロク協定」と呼ばれます。条文が第36条であることを覚えると試験でも便利です。
時間外労働の上限(参考):
  • 近年の法改正により、原則として時間外労働の上限は「月45時間、年360時間」といった基準が設けられています。特別な事情がある場合の例外(特別条項)もありますが、試験では「36協定が必要」「書面で締結して届出」という仕組みを押さえておけば十分です。
もし会社に労働組合がない場合:
  • 従業員代表(過半数代表)を選び、その代表と会社が協定を結びます。形式や手続きに不備があると無効になるので注意が必要です。

FAQ

Q1: 36協定は誰が結ぶのですか?
A1: 労働組合があれば労働組合と会社が結びます。組合がない場合は、従業員の代表(過半数の代表者)と会社が結びます。
Q2: 届出をしないで残業させたらどうなる?
A2: 労働基準法違反となり、会社は罰則や行政指導の対象になります。従業員は未払いの割増賃金を請求できます。
Q3: 届出は「許可」なのですか?
A3: いいえ。届出は「許可」ではなく「届け出(通知)」です。ただし未届出の場合は違法です。

関連キーワード: 労働基準法、時間外労働、休日労働、36協定(労使協定)、労働基準監督署、割増賃金、就業規則、残業上限
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