ITパスポート 2010年 秋期 問23
問題文
A作業、B作業、C作業からなる図のような業務プロセスがある。情報システムを導入することで改善が実現できるとき、製品を1個製造するために必要な作業工数は改善前に比べて何%削減されるか。ここで、図の矢印は作業順序を表し、作業工数は要員数×作業時間で計算する。

選択肢
ア:15
イ:20
ウ:30
エ:35(正解)
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製品1個あたりの作業工数削減率を求める問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
ポイントは「作業工数」の意味です。
作業工数とは、要員数(その作業に関わる人数)と作業時間(1個当たりにかかる時間)を掛け合わせた総労働量のことです。つまり「要員数 × 作業時間」で計算します。
作業工数とは、要員数(その作業に関わる人数)と作業時間(1個当たりにかかる時間)を掛け合わせた総労働量のことです。つまり「要員数 × 作業時間」で計算します。
設問の数値をこの式に当てはめると、改善前後の総作業工数が次のようになり、削減率が 35% になるため エ が正解です。
解法ステップ
-
用語の確認
- 要員数:その作業にあたる人数(例:10名)
- 作業時間:製品1個あたりにかかる時間(例:3時間)
- 作業工数(person-hours):要員数 × 作業時間
-
改善前の総作業工数を計算
- A作業:10名 × 3時間 = 30(人時)
- B作業:10名 × 3時間 = 30(人時)
- C作業:10名 × 4時間 = 40(人時)
- 合計(改善前) = 30 + 30 + 40 = 100(人時)
-
改善後の総作業工数を計算
- A作業:要員数が半分 → 5名 × 3時間 = 15(人時)
- B作業:変更なし → 10名 × 3時間 = 30(人時)
- C作業:作業時間が半分 → 10名 × 2時間 = 20(人時)
- 合計(改善後) = 15 + 30 + 20 = 65(人時)
-
削減率を計算
- 削減量 = 100 − 65 = 35(人時)
- 削減率 = (削減量 ÷ 改善前合計) × 100 = (35 ÷ 100) × 100 = 35%
したがって、削減率は 35% で、選択肢は エ です。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 15
誤りの典型例:A作業の要員数だけを半分にした場合。
計算:A 15 + B 30 + C 40 = 85 → 削減率 = (100−85)/100 = 15% -
イ: 20
誤りの典型例:C作業の所要時間だけを半分にした場合。
計算:A 30 + B 30 + C 20 = 80 → 削減率 = (100−80)/100 = 20% -
ウ: 30
誤りの典型例:どちらか一方の改善を半端に(あるいは計算ミスで片方を正しく反映しない)してしまった場合や、改善後の合計を 70 と誤算した場合に出る値。
例(誤算):A 15 + B 30 + C 25(Cを誤って2.5時間として計算) = 70 → (100−70)/100 = 30% -
エ: 35(正解)
Aの要員半減とCの時間半減、両方を正しく適用すると 65 となり、削減率は 35%。
よくある誤解
-
「要員を半分にすると1個あたりの時間が半分になる」と考える
→ 要員数を減らすことは総労働量(作業工数)に影響しますが、1個あたりにかかる作業時間(その人の作業時間)が変わるとは限りません。設問では「要員数×作業時間」で工数を出します。 -
矢印の向き(作業順序)を見て「並列か直列か」を混同する
→ この問題は各作業の製品1個当たりの所要時間と要員数を使って工数を出す問題です。A,BがCに向かう矢印でも、各作業の工数は独立に計算して合算します(並列・直列の違いは、リードタイムやスループットの計算で重要になります)。 -
削減率の分母を間違える(改善後を基準にするなど)
→ 削減率は「改善前との差」を「改善前」で割るのが一般的です。分母を改善後にすると別の割合になります。
補足コラム
-
「作業工数(人時)」と「リードタイム(所要期間)」は違います。
例:2人が同時に1時間働けば作業工数は 2人時 ですが、実際にかかる時間(リードタイム)は 1時間です。生産性改善ではどちらを目標にするかで施策が変わります(人手削減か、リードタイム短縮か、どちらを優先するか)。 -
実務では「要員を減らす=すぐに可能」とは限りません。技能や作業の並列化、設備投資などが必要な場合もあります。試験問題では与えられた条件だけで計算する点に注意してください。
FAQ
Q1: なぜ作業工数は「人数 × 時間」なのですか?
A1: 作業工数は総労働量の指標です。例えば1人が1時間働く量は1人時、2人が1時間なら合計2人時になります。総合的な人手の負担やコストを表すためこの式を使います。
A1: 作業工数は総労働量の指標です。例えば1人が1時間働く量は1人時、2人が1時間なら合計2人時になります。総合的な人手の負担やコストを表すためこの式を使います。
Q2: 要員を半分にすると生産数が半分になりませんか?
A2: 問題の定義では「製品1個当たりの所要作業時間」はそのまま(AとBは変わらず、Cは半分になる)なので、要員数の半減は工数の計算上そう反映されます。実際の生産性やスループットは別の話です。
A2: 問題の定義では「製品1個当たりの所要作業時間」はそのまま(AとBは変わらず、Cは半分になる)なので、要員数の半減は工数の計算上そう反映されます。実際の生産性やスループットは別の話です。
Q3: 並列処理(AとBが同時にできる)はどう考える?
A3: 本問は「製品1個当たりの作業工数」を合算するタイプです。並列か直列かはリードタイムの計算で影響しますが、工数の合計は各作業の人時を足します。
A3: 本問は「製品1個当たりの作業工数」を合算するタイプです。並列か直列かはリードタイムの計算で影響しますが、工数の合計は各作業の人時を足します。
関連キーワード: 作業工数、人時、要員数、作業時間、削減率、業務改善、効率化、リードタイム、生産性、ボトルネック

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