ITパスポート 2011年 秋期 問03
問題文
業務分析を行うときに、DFDを用いて検討するのに適しているものはどれか。
選択肢
ア:業務のクリティカルパス
イ:業務の作業コスト
ウ:業務の作業日程
エ:業務の流れの改善点(正解)
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業務分析を行うときに、DFDを用いて検討するのに適しているものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
DFD(Data Flow Diagram:データフローダイアグラム、データの流れを図で表す手法)は、システムや業務における「データがどこから来て、どの処理を通り、どこに保存・渡されるか」を視覚化します。したがって「業務の流れの改善点」を見つけるのに最も適しています。データの重複入力やムダな受け渡し、非効率な連携などが一目で分かるため、改善案の検討に直結します。
解法ステップ
- 「DFD」が何を表す図かを確認する。
- DFD = データの流れ(誰が、どのデータを、どの処理に渡すか)を表す図。
- 各選択肢が扱う対象を短く整理する。
- クリティカルパス → 日程・工程の順序(スケジュール管理)
- 作業コスト → 金額・コスト計算
- 作業日程 → 日程・スケジュール(ガントチャート等)
- 流れの改善点 → データや処理の流れそのもの
- DFDの用途(データの流れ可視化)と選択肢を照らし合わせる。
- データや処理の流れを扱うものが正解 → エ
DFDを使うときの基本チェック項目:
- 外部主体(取引先、顧客)と内部の処理は分かれているか
- データの入出力(データフロー)はどこで発生しているか
- データを保管する場所(データストア)で無駄はないか
選択肢別の誤答解説
-
ア: 業務のクリティカルパス
クリティカルパスは工程の順序と所要時間を見て「遅れると全体に影響する工程」を特定する手法です。PERT(Program Evaluation and Review Technique:工程評価技法)やCPM(Critical Path Method:重要経路法)など、スケジュール分析の図を使います。DFDは時間や工程の順序を主題にしないため不適切です。 -
イ: 業務の作業コスト
作業コストは金額・工数(何時間かかるか)を扱います。コスト分析や原価計算、作業観察や工数見積もりが必要です。DFDは「データの流れ」を示すので、直接のコスト分析には向きません。 -
ウ: 業務の作業日程
作業日程はガントチャートやスケジューリングツールで示すものです。順序・期間・開始終了日を扱うため、DFDの用途とは異なります。 -
エ: 業務の流れの改善点(正解)
DFDはデータの流れ、処理、データ保管、外部とのやり取りを明示します。重複入力、不要なデータ受渡し、手作業での受け渡し部分など、改善すべきポイントが見つかりやすいです。
よくある誤解
-
DFDは「処理の手順(順番)」を示す図だと思う誤解
→ フローチャートは手順・制御の流れを示します。DFDは「データがどこへ行くか」を示す点が違います。 -
DFDでスケジュールやコストも分かると思う誤解
→ DFD自体は時間や金額を表しません。別途ガントチャートやコスト計算の資料が必要です。 -
DFDはITシステムだけのためのものと思う誤解
→ 手作業の業務や組織間のやり取りなど、データの流れがある業務全般に有効です。
補足コラム
-
DFDの「レベル」
- コンテキスト図(全体像):システム全体を1つのプロセスとして外部とのデータを示す。
- レベル0(図の分割):主要なプロセスとデータフローを示す。
- レベル1/2(詳細化):各プロセスの内部を細かく分解する。
改善提案は、まず上位図で大きなムダを見つけ、問題箇所をレベル1以降で詳しく調べる流れが実務的です。
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関連図との使い分け
- フローチャート:作業手順や分岐を明示。業務手順の見直しに有効。
- ER図(Entity-Relationship Diagram:データの構造図):データの構造(テーブルや項目)を整理する。
DFDは「データがどう移動するか」を中心に見る図です。目的に応じて使い分けましょう。
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ツール例
draw.io(diagrams.net)、Microsoft Visio、Lucidchart などで簡単に作成できます。
FAQ
Q1: DFDを作るときの最初の一歩は?
A1: コンテキスト図(システム全体と外部との関係)を描きます。範囲を決めることで後の詳細化が楽になります。
A1: コンテキスト図(システム全体と外部との関係)を描きます。範囲を決めることで後の詳細化が楽になります。
Q2: フローチャートとDFD、どちらを先に作れば良い?
A2: 目的次第です。業務の「誰が何を決めるか/分岐」を見たいならフローチャート。データのやり取りや保存のムダを見つけたいならDFDを先に作ると効率的です。
A2: 目的次第です。業務の「誰が何を決めるか/分岐」を見たいならフローチャート。データのやり取りや保存のムダを見つけたいならDFDを先に作ると効率的です。
Q3: DFDで手作業のやり取りも表現できますか?
A3: はい。処理(プロセス)を「手作業」とラベル付けするなどして、システム化の必要性を検討できます。
A3: はい。処理(プロセス)を「手作業」とラベル付けするなどして、システム化の必要性を検討できます。
関連キーワード: DFD、データフロー図、業務分析、業務改善、プロセスモデリング、フローチャート、コンテキスト図、データストア、BPR、BPMN(Business Process Model and Notation)

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