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ITパスポート 2011年 秋期 17


問題文

ある情報システムの構築において、ビジネスプロセス上の独立した業務機能という視点で部品化して情報システムを構築しておく。そして、将来の変更や他の情報システムの開発に、それらの部品を容易に利用できる仕組みを作り上げたい。この方法に適合する考え方として、適切なものはどれか。

選択肢

ASP
DOA
ISP
SOA(正解)

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ある情報システムの部品化と再利用の考え方【ITパスポート 解説】

正解の理由

SOA(Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は、業務の独立した機能を「サービス」という部品に分けて設計します。各サービスは明確なインタフェース(使い方)を持ち、他のシステムや将来の変更で簡単に再利用できます。問題文の「ビジネスプロセス上の独立した業務機能を部品化し、将来の変更や他のシステムで容易に利用できる仕組みを作る」という目的に、まさに合致する考え方がSOAです。
(補足:ここでいう「サービス」は、会社で言えば「請求処理」や「在庫照会」のような独立した業務機能を指します。サービスはネットワーク越しに呼び出せる部品と考えるとわかりやすいです。)

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:部品化、独立した業務機能、将来の変更、容易に利用できる。
  2. 各選択肢が何を意味するかを思い出す(初出時に解説参照)。
  3. 「部品化して再利用する」考え方に合うアーキテクチャを選ぶ。= SOA。
短く言うと、「再利用可能なサービスを作る=SOA」と覚えれば解けます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ASP(Application Service Provider:アプリケーションを提供する事業者)
    • 意味:ソフトウェアをネットワーク越しに提供する事業形態のことです。提供の仕組みや事業者を指す用語で、システム設計思想そのもの(部品化して再利用する設計)を示す言葉ではありません。
  • イ: DOA(ここでは一般に用いられる設計思想としての「DOA(Data-Oriented Architecture:データ中心の設計)」等が考えられる)
    • 意味:データを中心に設計する考え方などを指すことがありますが、問題文の「業務機能を部品化してサービスとして再利用する」ことを直接示す用語ではありません。SOAほど「サービスとしての再利用」を重視する概念ではない点が合いません。
  • ウ: ISP(Internet Service Provider:インターネット接続などのサービスを提供する事業者)
    • 意味:インターネット接続やメールなどのサービスを提供する事業者のことです。設計思想やシステムの部品化・再利用を示すものではないため不適切です。
  • エ: SOA(Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ) ← 正解
    • 意味:業務機能を「サービス」として分割し、それらを他のシステムから利用できるようにする設計思想です。再利用性と独立性を重視します。

よくある誤解

  1. 「ASPやISPも“サービス”という言葉があるから正解に見える」
    • 説明:ASPやISPは「サービスを提供する事業者」を指す用語です。一方、問題は「システムをどう設計するか(考え方)」を問うています。事業形態と設計思想を取り違えないようにしましょう。
  2. 「SOAとマイクロサービスは同じだ」と思う
    • 説明:似ていますが異なるレベルの考え方です。SOAはサービス指向の大きな設計理念で、マイクロサービスはその実装スタイルの一つと考えられます。試験では「サービスとして部品化して再利用する=SOA」を押さえれば十分です。
  3. 「部品化=単にプログラムを分ければよい」と安易に考える
    • 説明:重要なのは「独立性とインタフェース(呼び出し方)の定義」です。単にプログラムを分けるだけでは他システムで容易に利用できません。

補足コラム

  • SOAの主な特徴:
    • サービスの独立性:各サービスは独立して変更・展開できる。
    • 明確なインタフェース:他システムが使えるように仕様を公開する。
    • 再利用性:同じサービスを複数の業務やシステムで使える。
    • 発展形として「マイクロサービスアーキテクチャ」があります。これはサービスをより小さく、独立して運用しやすくした設計手法です。
  • 実務での例:会社で「顧客検索」機能をSOA的に作れば、販売管理システムも請求システムも同じ「顧客検索サービス」を呼び出せます。重複実装を防げて保守も楽になります。

FAQ

Q1: SOAは全てのシステムに向く設計ですか?
A1: 全てではありません。業務が複雑で異なるシステム間で機能を共有したい場合に有効です。小さく単純なシステムではオーバーヘッドが大きいこともあります。
Q2: SOAを採用すると何が楽になりますか?
A2: 機能の再利用、異なるシステム間の連携、将来の変更への対応がしやすくなります。ただし、設計や運用の仕組み(サービスカタログや管理)が必要です。
Q3: 試験でSOA以外の略語が出たらどう判断する?
A3: 問題文のキーワード(部品化、再利用、独立機能など)に合致するかを基準に判断します。事業者を指す語(ASPやISP)は設計思想とは異なります。

関連キーワード: SOA、サービス指向アーキテクチャ、再利用、コンポーネント化、業務機能、マイクロサービス、インタフェース、サービスカタログ
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