ITパスポート 2011年 春期 問14
問題文
組込みシステムの特徴の一つであるリアルタイム性の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:いつでもどこでも必要な時間に必要な場所で使用できる性質
イ:定められた時間の範囲内で一定の処理を完了する性質(正解)
ウ:制約の厳しいリソースの範囲内で一定の処理をこなす性質
エ:制約の厳しいリソースの範囲内でトラブルなく稼働する性質
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組込みシステムの特徴の一つであるリアルタイム性の説明として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中で、リアルタイム性を最も正確に表しているのは イ です。
リアルタイム性とは「決められた時間内に処理を終えることを求められる性質」です。ここで重要なのは「速度そのもの」ではなく「期限(デッドライン)を守ること」です。選択肢の文言「定められた時間の範囲内で一定の処理を完了する性質」は、まさにこの意味を表しています。
リアルタイム性とは「決められた時間内に処理を終えることを求められる性質」です。ここで重要なのは「速度そのもの」ではなく「期限(デッドライン)を守ること」です。選択肢の文言「定められた時間の範囲内で一定の処理を完了する性質」は、まさにこの意味を表しています。
※用語解説:
- 組込みシステム(embedded system:特定の機能を実行するために他の機器の中に組み込まれた専用のコンピュータ)
- リアルタイム性(real-time property:処理の完了が時間制約に依存する性質)
- リソース(system resources:CPU(中央処理装置)、メモリ、入出力などの計算資源)
解法ステップ
- 問題文で問われている語句「リアルタイム性」の意味を確認する。
- 「リアルタイム=いつでも速い」ではなく「期限(時間制約)を守ること」がポイントであると理解する。
- 各選択肢の文を「期限を守ること」に当てはめて比較する。
- 「定められた時間の範囲内で一定の処理を完了する性質」を述べている選択肢が正しいと判断する(イ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: いつでもどこでも必要な時間に必要な場所で使用できる性質
- 説明: これは「可用性」や「ユビキタス性(どこでも使える)」に近い内容です。リアルタイム性の定義とは異なります。
- イ: 定められた時間の範囲内で一定の処理を完了する性質
- 説明: 正解です。リアルタイム性は「処理が時間制約(デッドライン)を満たすこと」を指します。速度ではなく期限遵守が本質です。
- ウ: 制約の厳しいリソースの範囲内で一定の処理をこなす性質
- 説明: これは「組込みシステムの特徴」の一つである「リソース制約(限られたCPUやメモリで動く)」に当てはまりますが、直接「リアルタイム性」の定義ではありません。
- エ: 制約の厳しいリソースの範囲内でトラブルなく稼働する性質
- 説明: これは「信頼性」や「安定稼働(堅牢性)」に関する記述です。リアルタイム性とは別の観点です。
よくある誤解
- 「リアルタイム=とにかく速い」
- 速さ(処理時間が短い)だけではリアルタイムとは言えません。重要なのは「決められた時間内に終わるかどうか」です。短くても期限を超えれば失敗です。
- 「リアルタイムは常に人間が感じる速さのこと」
- 人間の感覚と無関係な場合もあります。例:工場の制御ではミリ秒単位が重要でも、人は気づきません。
- 「リソース制約=リアルタイム」
- リソース制約(メモリやCPUが小さい)は組込みシステムの特徴ですが、リアルタイム性は時間制約に関する概念です。別物として区別する必要があります。
補足コラム
リアルタイム性には大きく分けて2種類あります。
- ハードリアルタイム(hard real-time):期限を守れないと機能不全や危険につながる。例:車のエアバッグ、医療機器。
- ソフトリアルタイム(soft real-time):期限を多少外しても致命的ではないが性能低下が起きる。例:動画再生のフレーム遅れ、オンライン会議の遅延。
システム設計では、期限(デッドライン)を守るためにスケジューリング方式(例:Rate Monotonic、Earliest Deadline First)や優先度設定、応答時間の解析が重要になります。
具体例:
- 車のブレーキ制御は「一定時間内に処理して出力を出す」必要があるためハードリアルタイム。
- スマホ通知は遅れても致命傷ではないためソフトリアルタイム。
FAQ
Q1: リアルタイム性はどうやって確認しますか?
A1: テストで実行時間や応答時間を測り、定められたデッドラインを満たすかどうかを確認します。負荷をかけた状況での測定も重要です。
A1: テストで実行時間や応答時間を測り、定められたデッドラインを満たすかどうかを確認します。負荷をかけた状況での測定も重要です。
Q2: 「高速」と「リアルタイム」はどちらが重要ですか?
A2: 用途次第です。締切(デッドライン)が重要ならリアルタイム。大量データを速く処理することが重要なら高速化です。両方求められる場合もあります。
A2: 用途次第です。締切(デッドライン)が重要ならリアルタイム。大量データを速く処理することが重要なら高速化です。両方求められる場合もあります。
Q3: 組込みシステム以外でもリアルタイム性は使われますか?
A3: はい。例えば金融取引システムや通信機器など、期限を守ることが重要な場面で使われます。
A3: はい。例えば金融取引システムや通信機器など、期限を守ることが重要な場面で使われます。
関連キーワード: 組込みシステム、リアルタイム性、ハードリアルタイム、ソフトリアルタイム、デッドライン、スケジューリング、リソース制約

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