ITパスポート 2011年 春期 問16
問題文
会社の規模によって、会社法で設置が義務付けられているものはどれか。
選択肢
ア:会計監査人(正解)
イ:システム監査人
ウ:税理士
エ:内部監査人
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会社の規模によって、会社法で設置が義務付けられているものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
会社法(Companies Act:会社の組織や運営を定めた法律)で、一定の「規模が大きい会社(いわゆる大会社)」には財務内容の信頼性を確保するために「会計監査人(financial/accounting auditor:財務諸表の監査を行う者)」の設置が義務付けられています。したがって選択肢の中では ア の「会計監査人」が正解です。
要点を平たく言うと、会社の規模が大きくなると利害関係者(株主や債権者など)への説明責任が増すため、法律で外部または独立した立場の会計監査人による監査を義務化している、ということです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「会社法」「会社の規模によって」「設置が義務付けられている」。
- 「会社法」が扱う「設置の義務」は、通常は会社の内部構成(役員や監査の仕組み)に関するものだと認識する。
- 選択肢の役割を短く整理する:
- 会計監査人:財務諸表の監査を行う(法律で定められることがある)。
- システム監査人:ITシステムの監査者(一般に法律で義務化されない)。
- 税理士:税務の専門家(職業であり会社法での設置義務とは別)。
- 内部監査人:社内のチェック役(会社の判断で置くが会社法の“規模による義務”ではない)。
- 会社の規模に応じて法律で義務付けられるのは「財務監査」に関する仕組み(会計監査人)である、と判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 会計監査人
正解。会社法で一定規模の会社に設置が義務付けられる。財務諸表の適正を独立した立場でチェックする役割です。 -
イ: システム監査人
誤り。システム監査人はITシステムや情報セキュリティの監査に関わる立場ですが、会社法で規模に応じて設置が義務付けられるものではありません。企業ルールや業界基準で導入されることはありますが、会社法上の必須要件ではありません。 -
ウ: 税理士
誤り。税理士(tax accountant:税務の専門家)は税務申告などを代行する職業で、会社法が「設置を義務付ける職務」ではありません。税務上の要件で税理士を頼む場合はありますが、それは法律上の義務とは別です。 -
エ: 内部監査人
誤り。内部監査人(internal auditor:社内の業務やルールの遵守を点検する人)は企業の内部統制の一部として重要ですが、会社法が規模で必ず設置を義務付けるものではありません。多くは会社の判断で設置されます。
よくある誤解
-
「監査役と会計監査人は同じもの」
→ 違います。監査役(kansayaku:会社の業務・役員の監督を行う機関)と会計監査人は役割が異なります。監査役は業務全般や職務執行を監督することが主で、会計監査人は財務諸表の監査が専門です。 -
「税理士がいれば会計監査人は不要」
→ 誤りです。税理士は税務の専門家であり、会社法上の会計監査人の代替にはなりません。会計監査人は財務諸表の適正性を独立の立場で監査することが求められます。 -
「内部監査があれば外部の会計監査人は不要」
→ 内部監査(会社内部のチェック)は重要ですが、法が定める独立性・外部監査の役割は別物です。規模要件に該当する場合は外部の会計監査人が必要になります。
補足コラム
- 会計監査人は実務上、独立性を重視されます。多くの場合、外部の公認会計士(certified public accountant:公認会計士)や監査法人(audit firm)がその役割を担います。
- 「会社の規模」の具体的な基準は法律や政令で定められており、資本金や負債総額などによって判断されます。試験問題では「規模によって設置義務」という表現があれば、会計監査人を思い浮かべると良いでしょう。
- 会社の監査制度にはいくつかの形態(監査役設置会社、会計監査人設置会社、監査等委員会設置会社など)があります。目的は「経営の監視」と「財務情報の信頼性確保」です。
FAQ
Q. 会計監査人は必ず外部の人がなるのですか?
A. 多くの場合は外部の公認会計士や監査法人が担当します。独立性が重要なため、社内の役員が兼任することは通常求められません。
A. 多くの場合は外部の公認会計士や監査法人が担当します。独立性が重要なため、社内の役員が兼任することは通常求められません。
Q. 内部監査人と会計監査人、どちらが上ですか?
A. 「上・下」の関係ではありません。内部監査は社内の改善や統制の強化が主目的、会計監査人は財務諸表の適正性を外部の視点で検証することが主目的です。役割が補完し合います。
A. 「上・下」の関係ではありません。内部監査は社内の改善や統制の強化が主目的、会計監査人は財務諸表の適正性を外部の視点で検証することが主目的です。役割が補完し合います。
Q. 「監査役」と「監査等委員会」は同じですか?
A. 似ていますが異なります。監査役は従来の監査制度の一つで、監査等委員会は取締役会の一部として機能する形式です。会社は制度を選択できます。
A. 似ていますが異なります。監査役は従来の監査制度の一つで、監査等委員会は取締役会の一部として機能する形式です。会社は制度を選択できます。
関連キーワード: 会社法、会計監査人、監査役、内部監査、税理士、監査制度、コーポレートガバナンス、財務諸表、監査法人

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