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ITパスポート 2011年 春期 37


問題文

ソフトウェア受入れにおいて実施される事項はどれか。

選択肢

利用者から新たなシステム化に向けての要望などをヒアリングする。
利用者ごとに割り振るアクセス権を検討し、アクセス権設定をどのように行うか設計する。
利用者にアンケートを配り、運用中のシステムの使い勝手などについて調査する。
利用者マニュアルを整備し、利用者への教育訓練を実施する。(正解)

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ソフトウェア受入れにおいて実施される事項はどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

「ソフトウェア受入れ」とは、開発が完了したソフトウェアを発注者(利用者)に引き渡す際に、仕様どおりに動作するかを確認し、受け入れの手続きを行う工程です。ここには動作確認(受入試験)だけでなく、利用者が実際に使えるようにする準備も含まれます。具体的には、操作方法をまとめた利用者マニュアルの整備や、利用者への教育訓練を実施して、運用開始後にスムーズに使える状態にすることが含まれます。したがって、選ぶべき記述は です。
(補足)「受入試験」は「受入れテスト」とも言い、英語では Acceptance Test(受け入れ試験)です。受入れは単なるチェックだけでなく「引き渡し」と「使える状態にする準備」を含む点が重要です。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワード「ソフトウェア受入れ」を確認する。これはシステムの完成後に行う工程であると理解する。
  2. 各選択肢が「完成後の引き渡し・運用準備」に該当するかを判断する。
  3. 「マニュアル作成・教育」は明らかに引き渡し時に必要な作業なので該当する。
  4. 他の選択肢が設計・要件定義・運用評価など、別の段階の作業であることを確認して除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 利用者からの要望ヒアリング
    • これは「要件定義」や「企画」の段階で行う作業です。システムが完成する前の仕様決めに相当します。よって受入れの段階ではありません。
  • イ: 利用者ごとに割り振るアクセス権の設計
    • アクセス権の「設計」はシステム設計フェーズの仕事です。受入れ段階では、設計結果に基づいて設定や確認(実際の権限付与や動作確認)を行うことはありますが、選択肢の文言は「設計する」となっているため設計段階の活動であり誤りです。
  • ウ: 利用者にアンケートを配り運用中の使い勝手を調査
    • これは運用開始後の改善や評価のための活動です。「運用中」の調査なので受入れ(引き渡し)時点の作業ではありません。
  • エ: 利用者マニュアル整備と教育訓練の実施
    • 利用者がソフトウェアを正しく使えるようにする準備です。マニュアルと教育は引き渡し時に必須の作業であり、受入れに該当します(正答)。

よくある誤解

  1. 「受入れ=単にテストするだけ」と考える誤解
    • 受入れはテストだけでなく、マニュアル整備や教育、運用引継ぎ(移行)などを含みます。単純な動作確認より広い概念です。
  2. 「アクセス権の設定は受入れで行う」と思う誤解
    • 実際の権限付与や動作確認は移行時に行うことがありますが、「設計」自体は設計フェーズの仕事です。選択肢の語句をよく見ることが大切です。
  3. 「利用者調査=受入れの確認」と混同する誤解
    • 利用者アンケートは運用後の改善目的であり、引き渡し時点の確認作業とは目的が異なります。

補足コラム

  • 受入れに関連する用語
    • 受入試験(Acceptance Test): 完成したソフトウェアが要求どおりか検証する試験。工場で行う場合は FAT(Factory Acceptance Test)、現地で行う場合は SAT(Site Acceptance Test)と呼ぶことがあります。
    • 検収(けんしゅう): 発注者が納品物を受け取り、検査して問題なければ代金を支払うなどの正式な受け取り手続き。
    • マニュアルの種類: 利用者マニュアル(エンドユーザー向け)、運用マニュアル(管理者・運用者向け)、開発者向けドキュメント(保守用)など、対象によって内容が変わります。
  • 覚え方のコツ
    • 「受入れ=引き渡しと使える状態にすること」と覚えておくと、選択肢の何が該当するか判別しやすくなります。

FAQ

Q: 受入れのときにアクセス権の設定はまったく行わないのですか?
A: 完全に行わないわけではありません。実際の運用環境へ移行するときに権限の設定や確認を行います。ただし「設計(どうするかを決める)」は前工程です。問題文の表現に注意してください。
Q: 利用者教育はどの程度の範囲で行うべきですか?
A: 基本操作、よくあるトラブルの対処方法、注意点(業務ルールに沿った使い方)など、実際に業務で使えるレベルを目安にします。管理者向けの別の研修が必要な場合もあります。
Q: 受入れが終わったら必ず運用開始ですか?
A: 通常は受入れが完了し問題がなければ運用開始(本番稼働)へ移行します。ただし段階的な切替やトライアル運用を行うこともあります。

関連キーワード: 受入試験、検収、運用移行、利用者マニュアル、受入検査、受入テスト、運用開始、マニュアル整備、教育訓練、アクセス権設計
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