ITパスポート 2011年 春期 問46
問題文
企業がサービスデスクを導入するメリットに関する記述として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:新しいバージョンのソフトウェアリリースまでの時間短縮
イ:許可されていないソフトウェア利用の排除
ウ:システムの変更が失敗することによるサービスの中断や切り戻し作業の減少
エ:問合せに対する迅速な回答(正解)
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企業がサービスデスクを導入するメリットに関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
サービスデスクは、社内外の利用者からの問い合わせや障害(システムが動かないなど)の連絡を一元的に受け付け、対応の振り分けや経過連絡を行う窓口です。これにより「問い合わせに対する迅速な回答」が実現しやすくなります。したがって エ が正解です。
ポイントを簡単に言うと:
- 問い合わせが一か所に集まるので対応の担当が明確になります。
- 優先度の判断や一次対応(初期対応)をすることで、利用者へ早く返答できます。
- 問い合わせの履歴を残すため、同じ問題への再回答を減らせます。
(用語)サービスデスク(service desk:利用者からの問い合わせや障害対応を一元的に受け、解決・連絡する窓口)
解法ステップ
- 「サービスデスク」の役割を思い出す。→ 問い合わせ受付、一次対応、エスカレーション(上位担当へ引き継ぎ)などが中心。
- 各選択肢がサービスデスクの役割に当てはまるかを検討する。
- 問い合わせ対応に関する記述なら適合する。
- リリースの時間短縮や不正ソフト排除は別の仕組み(開発プロセスや資産管理)で行う。
- 変更失敗による中断の減少は変更管理(change management)の範囲で、サービスデスクは報告や連絡はするが直接の防止策ではない。
- 一番ぴったり合う選択肢を選ぶ。→ 問い合わせに関するもの(エ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 新しいバージョンのソフトウェアリリースまでの時間短縮
→ ソフトウェアのリリース時間短縮は、開発プロセス改善(例:DevOps、継続的インテグレーション/継続的デリバリー)やリリース計画の改善が必要です。サービスデスクはリリース作業を行う部門ではないため直接の効果は期待できません。 -
イ: 許可されていないソフトウェア利用の排除
→ 不正・未許可ソフトの排除は、資産管理(アセット管理)、エンドポイント管理、ポリシー適用(例:ホワイトリスト/ブラックリスト)やセキュリティ製品により実施します。サービスデスクは通報や支援はできますが、強制的に排除する役割は持ちません。 -
ウ: システムの変更が失敗することによるサービスの中断や切り戻し作業の減少
→ 変更の失敗を減らすには、変更管理(change management)や事前テスト、リスク評価、承認プロセス(CAB:Change Advisory Board)などが重要です。サービスデスクは変更の申請受付や影響の周知を行うことはありますが、変更そのものの成功率を直接左右する機能ではありません。 -
エ: 問合せに対する迅速な回答
→ 正しい。サービスデスクは問い合わせの一次対応、優先度判断、必要に応じたエスカレーションを行うため、利用者への返答を早められます。
よくある誤解
-
「サービスデスクが全ての問題を直す」
→ 誤りです。サービスデスクは一次対応と調整の窓口です。専門的対応は別の技術チームへエスカレーションします。 -
「サービスデスク=不正ソフトの監視」
→ 誤りです。不正ソフト対策はセキュリティや端末管理の仕組みで行います。サービスデスクは通報受付や対応支援をしますが、監視・排除が主な任務ではありません。 -
「導入すればすぐに全てが早くなる」
→ 誤解です。ツールや運用(人員・手順・教育)が整ってはじめて効果が出ます。単に窓口を作るだけでは十分な改善になりません。
補足コラム
- サービスデスクはITサービス管理(ITSM:Information Technology Service Management、ITサービスを提供・管理するための仕組み)の重要な要素です。よく知られるフレームワークにITIL(Information Technology Infrastructure Library:ITサービス管理のベストプラクティス集)があります。
- 実務では「チケット管理システム(ticketing system:問い合わせや障害を記録・追跡するツール)」を使って対応を可視化します。主な指標は応答時間(受け付けてから初回回答までの時間)や解決時間です。
- サービスデスクは「ユーザー満足向上」「サポート業務の効率化」「情報の一元管理」に寄与します。導入時はSLA(Service Level Agreement:サービス提供の目標と合意)を決めることが成功の鍵です。
FAQ
Q1: サービスデスクとヘルプデスクは同じですか?
A1: 似ていますがニュアンスが違います。ヘルプデスクは主に技術的な一次対応(トラブル対応)に焦点を当てます。サービスデスクは問い合わせ対応に加え、サービス提供全体の調整や利用者とのコミュニケーション管理まで含む、より広い役割を持ちます。
A1: 似ていますがニュアンスが違います。ヘルプデスクは主に技術的な一次対応(トラブル対応)に焦点を当てます。サービスデスクは問い合わせ対応に加え、サービス提供全体の調整や利用者とのコミュニケーション管理まで含む、より広い役割を持ちます。
Q2: 小さな会社でもサービスデスクは必要ですか?
A2: 規模によりますが、問い合わせの対応が散在している・対応品質がばらつく場合は、窓口を一本化するだけで業務効率が上がります。初めは簡易な仕組みでも効果があります。
A2: 規模によりますが、問い合わせの対応が散在している・対応品質がばらつく場合は、窓口を一本化するだけで業務効率が上がります。初めは簡易な仕組みでも効果があります。
Q3: サービスデスク導入にかかる主なコストは?
A3: ツール(チケット管理)費用、人員教育、運用ルール作りの工数です。効果を測るためにKPIを設定し、投資対効果を確認しましょう。
A3: ツール(チケット管理)費用、人員教育、運用ルール作りの工数です。効果を測るためにKPIを設定し、投資対効果を確認しましょう。
関連キーワード: サービスデスク、ヘルプデスク、チケット管理、ITSM、ITIL、SLA、応答時間、顧客満足、エスカレーション、資産管理

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