ITパスポート 2011年 春期 問52
問題文
アプリケーションプログラムの規模を見積もるための基となる情報として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:画面数と帳票数(正解)
イ:システム開発期間
ウ:システム開発工数
エ:プログラマの経験年数
🔒 解説は解答すると表示されます
アプリケーションプログラムの規模を見積もるための基となる情報として、最も適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
アプリケーションの「規模」とは、作るソフトウェアの大きさや機能量を指します。画面数や帳票数(帳票=紙やPDFで出力する報告書や一覧)は、ユーザーが触れる機能や出力物の数を直接示します。したがって、実際に何を作るかを示す基礎データとして最も適切なのは ア の「画面数と帳票数」です。
理由をわかりやすくまとめると:
- 画面数と帳票数は「何を作るか」の具体的な項目数で、機能の量とほぼ比例します。
- 規模(機能サイズ)をもとに、工数(こうすう:作業に必要な人の時間の合計、通常は人日や人月で表す)や期間を見積もります。つまり画面数・帳票数は見積もりの入力データになります。
- 他の選択肢は「結果」や「属性」であり、規模そのものを表す基礎情報ではありません。
解法ステップ
- 問題文の「規模を見積もるための基となる情報」をキーワードにする。
- 「基となる情報=見積もりの入力となる具体的な数・仕様」であることを確認する。
- 各選択肢を「入力データ(仕様)」か「出力/影響要因(結果や属性)」かで分類する。
- 画面数・帳票数 → 仕様(入力)
- システム開発期間・システム開発工数 → 見積もりの結果(出力)または目標値
- プログラマの経験年数 → 質(影響要因)だが規模そのものではない
- 仕様である選択肢を正答とする(画面数と帳票数を選ぶ)。
選択肢別の誤答解説
- ア:画面数と帳票数
- 正解。ユーザーが使う画面や出力帳票は、機能の数や複雑さの目安になり、規模見積もりの基本データになります。ファンクションポイント(機能点数)などの見積手法でも、入力画面・出力帳票は重要な要素です。
- イ:システム開発期間
- 誤り。期間は見積りの結果や制約条件です。期間だけでは内部で何をどれだけ作るか(機能の数)はわかりません。期間が先に与えられたら、必要に応じて範囲(スコープ)を調整しますが、規模の基となる情報ではありません。
- ウ:システム開発工数
- 誤り。工数(人日・人月)は「規模と生産性から算出される結果」です。規模を先に推定して、それに生産性(1人月あたりの作業量)を掛けて工数を出す、という順序が普通です。工数を使って規模を逆算することも可能ですが、設問は「基となる情報」を問っているため不適切です。
- エ:プログラマの経験年数
- 誤り。経験年数は生産性や品質に影響する要因です。見積りの補正(例えば熟練度が低ければ工数を増やす)には使えますが、規模(何をどれだけ作るか)を直接示す情報ではありません。
よくある誤解
- 規模=工数だと考える誤解
- 「作業時間(工数)=規模」と混同しやすいですが、工数は規模と生産性(人の速さ)の組み合わせで決まります。まず「何を作るか(規模)」を把握することが先です。
- 人の能力で規模が決まると思う誤解
- プログラマの経験年数は重要ですが、経験は見積りの補正値(係数)で使い、規模そのものは画面や帳票、機能数などで把握します。
補足コラム
見積りでよく使われる指標とその関係(簡単まとめ)
- 画面数・帳票数:機能の「件数」を直接表す。初期段階の仕様書で取りやすい。
- ファンクションポイント(Function Point:機能点):
- 入力(入力画面等)、出力(帳票等)、問合せ、内部論理ファイルなどを点数化して規模を見積もる手法。画面や帳票の数を基に算出できます。
- LOC(Lines of Code:ソースコードの行数):
- 直接測れるが、開発前は推定が必要。画面数等から過去のデータで変換して推定する場合が多い。
- 工数(人日・人月):
- 規模 × 生産性(1人月あたりの実装量)で計算。生産性は言語やフレームワーク、チームの熟練度で変わります。
実務のコツ:
- 初期見積りでは画面と帳票の一覧をまず作る。これだけでざっくりした規模が把握できます。
- 画面ごとに「単純・中程度・複雑」のように難易度を付け、過去データで標準工数に変換すると良いです。
FAQ
Q1: 画面や帳票がないバッチ処理などのシステムはどう見積もる?
A1: バッチ系は「データ処理件数」「インターフェース数」「処理ロジックの複雑さ」などが基になります。画面数が少ない場合は、代わりに処理フローや入出力レコード数を基準にします。
A1: バッチ系は「データ処理件数」「インターフェース数」「処理ロジックの複雑さ」などが基になります。画面数が少ない場合は、代わりに処理フローや入出力レコード数を基準にします。
Q2: 画面の「複雑さ」はどう扱うべきですか?
A2: 画面ごとに単純・中程度・複雑に分類します。例えば検索だけの画面は単純、複数の入力検証や複雑なUIは複雑とし、それぞれに係数を掛けて合算します。
A2: 画面ごとに単純・中程度・複雑に分類します。例えば検索だけの画面は単純、複数の入力検証や複雑なUIは複雑とし、それぞれに係数を掛けて合算します。
Q3: 工数が既に与えられているときは画面数は不要ですか?
A3: 工数が確定しているなら期間やリソース計画には使えますが、何を作るか(範囲)を確認するために画面や帳票の明細は必ず必要です。
A3: 工数が確定しているなら期間やリソース計画には使えますが、何を作るか(範囲)を確認するために画面や帳票の明細は必ず必要です。
Q4: ファンクションポイントを学ぶべきですか?
A4: 初学者はまず画面・帳票・入力・出力の数を数える習慣をつけると良いです。より精度を上げたい場合はファンクションポイントの考え方を学ぶと有用です。
A4: 初学者はまず画面・帳票・入力・出力の数を数える習慣をつけると良いです。より精度を上げたい場合はファンクションポイントの考え方を学ぶと有用です。
関連キーワード: ソフトウェア見積もり、画面数、帳票数、ファンクションポイント、工数見積もり、LOC、見積り手法

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

