ITパスポート 2011年 春期 問66
問題文
システム評価の方法であるベンチマークテストに関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:システムの可用性を、システムが正常に稼働している割合で評価する。
イ:システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する。(正解)
ウ:システムの信頼性を、障害が回復してシステムが復旧してから、次の障害が発生してシステムが停止するまでの平均時間で評価する。
エ:システムの保守性を、システムが故障で停止してから復旧するまでの平均時間で評価する。
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システム評価の方法 ベンチマークテストに関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中で、ベンチマークテストの定義に最も合致しているのは イ です。
ベンチマークテスト(benchmark test:標準的なプログラムやデータを使って性能を評価する試験)は、システムの処理能力や性能を客観的に比較するために、あらかじめ決められた「標準的なプログラム(ベンチマークソフト)」や「標準データ」を用いて測定します。したがって「システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する」という記述が正しいです。
ベンチマークテスト(benchmark test:標準的なプログラムやデータを使って性能を評価する試験)は、システムの処理能力や性能を客観的に比較するために、あらかじめ決められた「標準的なプログラム(ベンチマークソフト)」や「標準データ」を用いて測定します。したがって「システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する」という記述が正しいです。
解法ステップ
- 「ベンチマークテストとは何か」を明確にする
- 用語定義:ベンチマークテストは性能(スループットや応答時間など)を測る試験。
- 各選択肢がどの評価項目(可用性・信頼性・保守性・処理能力)を説明しているかを確認する
- 用語の意味を思い出す(下の補足で簡単に確認)。
- ベンチマークの定義と一致する選択肢を選ぶ
- 標準的なプログラムやデータで性能を測る → イ
選択肢別の誤答解説
ア: システムの可用性を、システムが正常に稼働している割合で評価する。
- これは可用性(availability:稼働している割合)を表す正しい説明です。可用性は「稼働している時間の割合」を指しますが、ベンチマークテストの定義ではありません。よって誤り(ベンチマークではない)。
イ: システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する。
- これがベンチマークテストの定義と一致します。標準的な負荷やデータで性能を測り、比較や評価を行います(正解)。
ウ: システムの信頼性を、障害が回復してシステムが復旧してから、次の障害が発生してシステムが停止するまでの平均時間で評価する。
- これは信頼性(reliability)を評価する指標の一つで、具体的には MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)に相当します。説明自体は信頼性の指標として正しいですが、ベンチマークテストの説明ではないため誤り。
エ: システムの保守性を、システムが故障で停止してから復旧するまでの平均時間で評価する。
- これは保守性(maintainability)を表す指標の一つで、具体的には MTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)です。保守性の説明として正しいものの、ベンチマークテストの説明ではないため誤り。
よくある誤解
- ベンチマークは「信頼性試験」や「可用性評価」だと混同する
- ベンチマークは主に性能(処理速度やスループット)を測る試験です。信頼性や可用性は別の指標で評価します。
- MTBF と MTTR を取り違える
- MTBF(平均故障間隔)は「故障と故障の間の平均時間」。MTTR(平均修復時間)は「故障後に復旧するまでの平均時間」です。用途が異なります。
- ベンチマークで良い数値=実運用で必ず良いとは限らない
- ベンチマークは標準的な負荷での比較に有効ですが、実際の業務負荷と合わないと意味が薄れます。
補足コラム
- 主な指標と式(覚えやすいまとめ)
- 可用性(availability)=「正常稼働時間 / 総時間」
または MTBF と MTTR を使って次の式で表すこともあります: - 信頼性(reliability)に関する代表指標:MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)
- 保守性(maintainability)に関する代表指標:MTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)
- 可用性(availability)=「正常稼働時間 / 総時間」
- よく使われるベンチマーク例(名前だけ覚えておくと便利)
- SPEC(CPUやシステム性能を測る)
- TPC(Transaction Processing Performance Council:データベースのトランザクション性能)
- Linpack(浮動小数点演算性能)
- 実務でのイメージ(身近な例)
- カフェで「1時間あたり何杯出せるか」を測るのがベンチマーク(処理能力)。
- 「開店中どれだけお店が営業できているか」は可用性。
- 「機械が壊れてから何分で直るか」は保守性(MTTR)。
- 「故障と故障の間が平均何時間あるか」は信頼性(MTBF)。
FAQ
Q: ベンチマークテストはハードウェアだけに使う?
A: いいえ。ハードウェア(CPU、ディスク)だけでなく、ソフトウェアやシステム全体、ネットワークなどの性能評価にも使います。重要なのは「標準化された負荷やデータ」で比較できることです。
A: いいえ。ハードウェア(CPU、ディスク)だけでなく、ソフトウェアやシステム全体、ネットワークなどの性能評価にも使います。重要なのは「標準化された負荷やデータ」で比較できることです。
Q: ベンチマークが高ければ運用も速い?
A: ベンチマークは参考になりますが、実運用の負荷やデータ特性が異なれば結果も異なります。実際の稼働条件に近い負荷での評価が重要です。
A: ベンチマークは参考になりますが、実運用の負荷やデータ特性が異なれば結果も異なります。実際の稼働条件に近い負荷での評価が重要です。
Q: MTBF と可用性は同じですか?
A: 違います。MTBF は「故障間の平均時間」で信頼性の指標。可用性は「稼働している割合」で、MTBF と MTTR の比から算出できます。
A: 違います。MTBF は「故障間の平均時間」で信頼性の指標。可用性は「稼働している割合」で、MTBF と MTTR の比から算出できます。
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