ITパスポート 2012年 春期 問07
問題文
CRMの目的として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:長期的視点から顧客と良好な関係を築いて、収益の拡大を図ること(正解)
イ:調達から製造、物流、販売までの複数企業にわたる一連のプロセスを改善し、納期、コストの最適化を図ること
ウ:部署別に個別管理されている情報を統合し、一元管理することによって、経営資源の有効活用を図ること
エ:部品表と在庫情報を基に、製品を製造するために必要な資材を、いつ、どれだけ購入すべきかを決定すること
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CRMの目的【ITパスポート 解説】
正解の理由
CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は、顧客との関係を長期的に築き、維持・強化して企業の成果を高める考え方と仕組みです。つまり「顧客を大切にして、繰り返し買ってもらったり、別の商品も買ってもらったりして収益を伸ばす」ことが目的です。選択肢アの「長期的視点から顧客と良好な関係を築いて、収益の拡大を図ること」は、このCRMの目的をそのまま表しています。
CRMは単なる顧客データベースではなく、マーケティング・営業・カスタマーサポートなどを通じて顧客価値(英語でCLV:Customer Lifetime Value=顧客生涯価値)を高めることを目指します。したがって、顧客関係の維持・強化と収益拡大に直結するアが正しい選択です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す。今回は「CRMの目的」「顧客」「長期的」「良好な関係」「収益の拡大」など。
- CRMの意味を確認する。CRM = Customer Relationship Management(顧客関係管理)。顧客との関係を管理・改善して、顧客価値を高める活動。
- 各選択肢とキーワードを照らし合わせる。顧客との関係・収益拡大に合うものを選ぶ。
- 顧客以外のテーマ(供給網、資源の一元管理、資材計画など)はCRMの目的と異なるため除外する。
- よって、顧客中心の表現である選択肢アを正答と判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 長期的視点から顧客と良好な関係を築いて、収益の拡大を図ること
→ これがCRMの本質です。顧客維持やアップセル(追加購入)などで収益を伸ばすことを目指します。 -
イ: 調達から製造、物流、販売までの複数企業にわたる一連のプロセスを改善し、納期、コストの最適化を図ること
→ これはSCM(Supply Chain Management:供給連鎖の管理)の目的です。企業間の物流や在庫、納期の最適化に関する話で、CRMとは対象が異なります。 -
ウ: 部署別に個別管理されている情報を統合し、一元管理することによって、経営資源の有効活用を図ること
→ これはERP(Enterprise Resource Planning:基幹業務の統合管理)の説明に当たります。会計や人事、生産など内部資源の統合管理が目的で、顧客関係を直接扱うCRMとは役割が違います。 -
エ: 部品表と在庫情報を基に、製品を製造するために必要な資材を、いつ、どれだけ購入すべきかを決定すること
→ これはMRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)の説明です。製造向けの資材計画であり、CRMの「顧客関係を強化する」目的とは無関係です。
よくある誤解
-
CRMは「顧客のデータを溜めるだけ」と考える誤解
→ データの蓄積は一部です。重要なのは、そのデータを使って顧客への対応を改善し、関係を強化することです。 -
CRMとERPを混同する
→ CRMは主に顧客接点(営業・マーケティング・サポート)を目的にします。ERPは社内の資源管理が目的です。用途が違います。 -
CRMは営業だけのツールと思い込む
→ CRMは営業に強く関係しますが、マーケティングやカスタマーサポート、経営戦略にも使われます。組織横断的な取り組みです。
補足コラム
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CRMの主な機能(例)
- 顧客データ管理:氏名・購買履歴・問い合わせ履歴などを記録。
- マーケティング自動化:メール配信やキャンペーンの効果測定。
- 営業支援(SFA:Sales Force Automation):商談管理や進捗の可視化。
- 顧客サポートの履歴管理:問い合わせ対応の品質向上。
-
覚え方のヒント
- CRM = C(Customer:顧客) + R(Relationship:関係) + M(Management:管理)。つまり「顧客との関係を管理する」ことと覚えると分かりやすいです。
FAQ
Q. CRMはITツールだけですか?
A. いいえ。CRMは戦略(顧客をどう扱うか)と業務プロセス(営業やサポートのやり方)とツール(ソフトウェア)の組合せです。ツールは支援する役割です。
A. いいえ。CRMは戦略(顧客をどう扱うか)と業務プロセス(営業やサポートのやり方)とツール(ソフトウェア)の組合せです。ツールは支援する役割です。
Q. 小さな会社でもCRMは必要ですか?
A. 必要になる場面は多いです。顧客が増えたときに対応が追いつかなくなる、顧客の情報が散在する、という課題が出れば導入を検討すると良いでしょう。
A. 必要になる場面は多いです。顧客が増えたときに対応が追いつかなくなる、顧客の情報が散在する、という課題が出れば導入を検討すると良いでしょう。
Q. CRMとSFA(営業支援)は同じですか?
A. 完全に同じではありません。SFAは営業活動の自動化・効率化に特化した機能です。SFAはCRMの一部機能として組み込まれることが多いです。
A. 完全に同じではありません。SFAは営業活動の自動化・効率化に特化した機能です。SFAはCRMの一部機能として組み込まれることが多いです。
関連キーワード: CRM、顧客管理、顧客生涯価値、SCM、ERP、MRP、SFA、マーケティングオートメーション、顧客満足

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