ITパスポート 2012年 春期 問24
問題文
シックスシグマ活動に関する説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:仕事のプロセスで発生する可能性がある障害をあらかじめ予測し、対応策を計画する。
イ:職場のメンバでグループを作り、職場内で発生する様々な問題を継続的に解決する。
ウ:対象とする業務の品質を数値化し、そのばらつきを抑制することによって、業務品質を改善する。(正解)
エ:品質に関する活動を手順化・文書化・記録化することによって、品質の保証と顧客満足の向上を図る。
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シックスシグマ活動に関する説明【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題では、選択肢ウが適切です。シックスシグマ(Six Sigma:品質向上のための統計的手法・考え方)は、業務や工程の品質を「数値で表し(数値化)」「ばらつき(=変動)を小さくする」ことで欠陥やミスを減らし、品質を改善する活動です。シグマ(σ)は統計で使う「標準偏差(データのばらつきを表す値)」を表します。したがって「品質を数値化し、そのばらつきを抑制することによって、業務品質を改善する」という説明が核心をついています。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「数値化」「ばらつき」「抑制」「業務品質の改善」など統計的・変動抑制に関する語を確認。
- 各選択肢とキーワードを照らし合わせる:シックスシグマは統計的に「ばらつきを抑える」ことが目的。これに合致する選択肢を選ぶ。
- 他の選択肢が示す活動と区別する:似たような品質活動(QCサークル、文書化、リスク予測など)と混同していないか確認する。
短いルール:シックスシグマ=「数値化(測定)+ばらつき(変動)の抑制」で選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「仕事のプロセスで発生する可能性がある障害をあらかじめ予測し、対応策を計画する。」
これは主にリスク管理やFMEA(故障モード影響解析:Failure Mode and Effects Analysis:故障の起こり方と影響を分析する手法)に近い説明です。シックスシグマは問題の発見と統計的改善に重きを置きますが、予測と事前対策だけを指すわけではありません。よって不適切です。 -
イ: 「職場のメンバでグループを作り、職場内で発生する様々な問題を継続的に解決する。」
これはQCサークル(品質管理サークル:職場の小グループで改善を行う活動)やカイゼン(改善)の説明に当てはまります。シックスシグマはプロジェクト型で統計的手法を使う点が特徴で、必ずしも「職場の全員で立ち上げる小グループ」という形式とは限りません。 -
エ: 「品質に関する活動を手順化・文書化・記録化することによって、品質の保証と顧客満足の向上を図る。」
これは品質マネジメントシステム(例:ISO 9001)などの文書化・手順化を重視する説明です。重要な活動ですが、シックスシグマの核心は「統計による変動抑制と改善」であり、単なる手順化・文書化とは異なります。
よくある誤解
-
シックスシグマは「統計だけ」だと思う誤解。
→ 統計ツールは重要ですが、経営判断や現場での改善策立案、プロジェクト管理も重要です。ツールと現場改善がセットです。 -
シックスシグマは「製造業だけ」の手法と考える誤解。
→ 製造業で導入された歴史はありますが、サービス業や事務処理、IT運用など「プロセスの安定化」が必要な領域全般に適用できます。 -
「ばらつきをゼロにすれば良い」と考える誤解。
→ 完全ゼロは現実的に困難でコスト高です。重要なのは許容範囲内に変動を収め、顧客が許容する品質を継続して達成することです。
補足コラム
-
DMAICとは?
DMAIC(Define, Measure, Analyze, Improve, Control:定義・測定・分析・改善・管理)はシックスシグマで使う代表的な改善サイクルです。順序を追って問題を明確にし、データで検証しながら改善していきます。 -
シグマレベルの目安
シックスシグマの名前は「6σ(シックスシグマ)」に由来します。統計上、工程の平均から規格限界までの距離を標準偏差(σ)で表し、その距離が6σであれば不良は非常に少なく、理論上は百万機会あたり約3.4件の欠陥とされます(この数値は一種の基準値です)。 -
用語メモ
- FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:故障の起こり方とその影響を事前に分析する手法)
- QCサークル(品質管理サークル:現場の小グループで行う改善活動)
- Lean(ムダを削る考え方)。Leanと統合した「Lean Six Sigma」もよく用いられます。
FAQ
Q1. シックスシグマはどんな場面で使える?
A1. 製造ラインの不良低減だけでなく、受付処理の遅延、事務ミス、ソフトウェアのバグ発生率低減など、「繰り返されるプロセスでのムダや変動を減らしたい」場面で使えます。
A1. 製造ラインの不良低減だけでなく、受付処理の遅延、事務ミス、ソフトウェアのバグ発生率低減など、「繰り返されるプロセスでのムダや変動を減らしたい」場面で使えます。
Q2. シックスシグマを始めるには何を学べばよい?
A2. 統計の基礎(平均・分散・標準偏差)、工程能力(Cp/Cpk)、基本的なグラフ(ヒストグラム、管理図)、そしてDMAICの流れを学ぶと理解が早いです。
A2. 統計の基礎(平均・分散・標準偏差)、工程能力(Cp/Cpk)、基本的なグラフ(ヒストグラム、管理図)、そしてDMAICの流れを学ぶと理解が早いです。
Q3. 「Lean」とはどう違うの?
A3. Lean(リーン)は「ムダの削減」に重きを置く考え方です。Six Sigmaは「変動の抑制(品質の安定化)」に重きを置きます。両方を組み合わせたLean Six Sigmaが実務ではよく使われます。
A3. Lean(リーン)は「ムダの削減」に重きを置く考え方です。Six Sigmaは「変動の抑制(品質の安定化)」に重きを置きます。両方を組み合わせたLean Six Sigmaが実務ではよく使われます。
Q4. 試験対策のポイントは?
A4. シックスシグマの目的(ばらつきの抑制と数値化)を押さえること。DMAICや代表的な用語を簡潔に覚えておくと選択肢の区別がつきやすくなります。
A4. シックスシグマの目的(ばらつきの抑制と数値化)を押さえること。DMAICや代表的な用語を簡潔に覚えておくと選択肢の区別がつきやすくなります。
関連キーワード: シックスシグマ, Six Sigma, DMAIC, 品質改善, ばらつき抑制, 統計的手法, Cp Cpk, QCサークル, FMEA, Lean Six Sigma, プロセス能力, 品質管理

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